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【文】空虚文筆

pixivがどうのとか言っておきながら
結局駄文を書き綴っている私。

まあ通勤途中で8割くらい完成していたからなんですが。
っていうかねえ。
こういっちゃ何だけど、エッチシーンが一番書くのだるい。
エッチシーンが6割以上占めてるんですが。

そしてアレアレ。
何回よんでも私の文って
「こいつ、頭悪りぃwwwwバカジャネーノ」
って文ですよね。
こんなものに文章力とかつぎ込んだとしても
読んだ時に見える気がしませんね。



次回は朝倉さんを犯します。文章で。主にくすぐって。


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 朱が揺れる。
 後ろを振り返ると、もう一人の私がいた。揺れる灯火に象られたその姿は、真黒いというのに余計に私の真を映し出しているようで。机には書きかけの原稿。もう八割方が書き終わり、残りももう数時間もあれば埋まるだろう。
 じじ、と菜種の灯火が音を鳴らした。ゆらゆらと揺れる炎とその光は、ぼんやりと世界を照らし出して、薄い紅に染め上げている。仄暗く薄明るい書斎は、私の心中と同じだ。もう一人の私がいて、熱を持ってそれに取組むが、光明は薄く、また空しい。
 手応えの余り無い出版活動は、しかしそれ故にそれでいい、という側面もある。職業柄掴んでいる情報の内には、幻想郷の住人にとって有益、だが、権威にとって邪魔である為に公表を差し控えられている情報も、数多くある。逆に、パニックを起こさずに周知出来るのであればしておきたいが、それがどうしてもそれがかなわないナーバスな情報もある。そういった面倒からは縁遠く、素直に生の情報を生のまま伝えられるというのは、とても貴重なことなのだ。
 取材。と、言えば可愛らしいもの。私が情報を得る手段は、相手に同意を得てのものばかりではない。綺麗な交渉ばかりではない。侵入、盗見、盗聴、拷問、取引、詐欺、強奪。私が情報を得るというのは、任務上、そういうことの方が圧倒的に多い。汚い手段を使わずに得られる情報で、すっきり綺麗に出版できるのであれば、たといそれが手応えも無く空しいものであろうと、遥かに気が楽で、それは一つのストレス発散……だったのだ、昔は。段々どっちが生業なのかわからないほど時間を割くようになって来てしまって、今となっては本末転倒なのだが。
 開示に対して最も神経質になるべき二つのヤマ。任務があって収集しているその情報を無造作にまとめてあるあたりに、私は目を向ける。その中に埋もれている『いわと』『むし』と乱暴に書いた二つのファイル。既に辞書並の厚さになっているそれは、もし里にでも置き忘れようものなら忽ちにパニックが起こるか、ただの戯言として放置されるかの両極端だろう。
 パニックとなっても、それを鎮圧するのも、その元凶を潰すのも、相手が人間であれば簡単だ。しかしそれを簡単に済ませてしまうと、雪崩を打ったように、この幻想郷のパワーバランスが崩れかねない。そこに転がっているのはそう言う情報。そして、そう言うものを取り扱うのが、私の任務。
 この世界は、こんなにも張り詰めた糸で、脆弱なバランスの上で平和を謳歌しているだけだということに、一体どれだけの者が気付いているのだろうか。
 白紙に地図を記し、版図を墨で区切ってゆく。膠着状態にある力関係。仮面の下で爪先でその線を踏み出す機会を窺っているのは、何も一人だけではないのだ。

「紅魔は紅魔、八雲は八雲、西行寺は西行寺。動かざる、動けざる三竦み。地底、涅槃はまず無干渉だろうが、洩矢と天界は介入の動機がある。永遠亭は何を考えているのかわからないが、月世界との連動によっては大変なことに。厄介だなあ」

 と、いくら気をもんだ所で、自分ができるのは諜報活動だけだ。後はウチの上司達の仕事。どの道私では何も出来ない。
 私は、やめやめ、と頭を振って、小難しいことを考えなくても済む私的な出版物――文々。新聞――の原稿へと視線を戻す。遠大な任務上の情報収集に比べて、新聞の執筆は本当に簡単なものだ。

「後二日あるしね。今日はこれくらいでいいかな。」

 こと、とペンをおく。気に入りの万年筆だ。
 これを書き上げたところでどれだけの人がこれを読んでいるのか。この執筆に空しさを感じたことなど幾度となくある。それでも私がこの目で見、この耳で聞き、肌で感じ、そして皆に伝えるべきだと思ったことを、他の誰でもない私の手で伝えるというこの信条だけが、今の私を突き動かしていた。任務上かなわぬ願望を、こうしてガス抜きしている。
 それは仕事なのか、と問われれば否。いわば趣味だ。だが、趣味と一言で片付けられないほど長く続けてしまったそれは、私の生活に、性格に、感情に、環境に、深く食い込んでいて、おいそれと辞める気にもなれない。だが、それ故に道端に、くしゃり、と捨てられた自分の新聞が転がっていたときの悲しさは、最早言葉にも出来ず、人知れず唇を噛み締めることだってある。趣味と割り切れるのであれば、そんなことも笑い飛ばせるのだが。
 任務でも義務でも仕事でもないのに辞めることもできず、だからと続けていても全く見向きもされない。
 何だ、この悪循環は。
 泣きたくなった夜も数え切れない。

「ふう。まあ、一枚一枚同じものを手書きしていた時代に比べれば、随分楽になったものよね」

 壁に投影される自分の影へ、言葉を投げた。勿論答えなど無い。必死に執筆する夜も、空虚感に肩を抱いた夜も、いつもこの影と一緒だった。彼女は、私自身。誰にわかるでもないこの情動を、知っているのは彼女だけだ。

「お疲れ様。」

 今日の執筆は終了。私は、私と、背中の向こうにいる私と、それと筆達に労いの言葉をかけた。
 毛太筆、面相筆、万年筆、竹筆、鉛筆、木炭、幻想の外から来たと言う原理のわからないペン、平筆。それぞれがそれぞれに特性を持ち、用途を別にする。物言わぬ、しかし頼もしいパートナー達。多種多様な筆達が、机一杯に並び、私の手が伸びるのを待っている。
 小さな文字を書くのにはこの子。優くて繊細なのに芯がある。題字はこの子。豪胆で快活、大雑把なところが玉に瑕だが、それもまた可愛い。この子は少し変わっていて、図形を描いたり、地図を描いたりするのに向いている。几帳面で融通が利かないけど、誰より真面目で信用に足る。この子は変わり者。線を描けない代わりに、塗るのが上手で、他の子が出来ないことをしっかりとやってくれる、サポーターだ。
 そういう具合に、趣味が高じて色んな筆を集めている。同じ種類の筆であっても、それは二本と同じものが無い。作り手、時代、素材、制作環境、使い込み。ありとあらゆる要素がこの子達に精緻な表情と性格を与えているのだ。
 皆、皆可愛い。机に並んだ、筆立てで佇む、抽斗で休んでいる、かけひもでぶら下がる、その子達を、私は心底愛していた。
 そして、抽斗で横になっている一本を、手に取る。
 毛並みはひたすらにしなやか。命毛はすっと切れ長。美女の睫のように伸びやかで、そして淫靡だ。腰がしっかりしていながらも、私の意図を汲んで見事な後を引くその子は、乾いていてもこれほどまでに綺麗。喉から腹、腰にかけての太さと長さのバランスも秀逸で、使うには勿論、いくら眺めていても飽きが来ない。軸は真っ直ぐに一直線で一片の無駄も無く、前骨の膨らみ具合など、女体の柔らかな曲線さえ髣髴とさせる。コツの無いシンプルなデザインも、その飾らない様子が好きだ。

「可愛い、可愛いわ、貴方」

 特に気に入りの一本。その穂首をそっと口に含む。少しの墨の風味と、毛筆特有の香りが口いっぱいに広がった。唾液を溜め込んでそれにまぶし、腹から喉にかけて甘噛みすると、しなやかな毛が口の中で躍る。溜まった唾液で穂首全体を愛撫してやった。

「ん……ちゅっ、相変わらず、美味しい」

 唾液を含んだままの穂首を口から出すと、粘る銀糸が橋を作った。壁には、筆を口に含んで腰をくねらせるもう一人の私。しっとりと濡れたその筆で、自分の首を愛撫する。唾液のぬるりとした感触と、毛筆のしなやかさ。

「んっ、やさ、しい……。好きよ、愛してる。強くして、いいわよ」

 ついで、軸に舌を這わせて、その真っ直ぐな体をたっぷり可愛がってやる。あっという間に私塗れになった彼を胸に挟むと、唾液に塗れたその体が、ぬるり、と入り込んできた。
 下着の中で乳首が硬くしこっているのがわかる。ブラウスの前をはだけて、ブラを取る。窮屈そうにしていた胸が愛おしい彼を挟んでいた。唾液塗れの彼は、一頻り私の胸の間で暴れた後、キスを求めてきた。
 私はそれに応えて穂先を軽く舐めてから、前骨に舌を這わせ、そのまま腰、腹と下り、最後に口に含んだ。
 染みついた墨の匂い、残る毛筆の匂い。鼻孔から入り込んで頭の後ろ辺りをくすぐる。嗅げば嗅ぐほどに理性が黒く塗りつぶされて痺れ、それを口に含む瞬間など、男のモノをフェラチオするように、いや、それ以上に高ぶる。体がそれを求め、唾液腺はいつもよりも粘る唾液を際限なく吐き出す。
 それをたっぷりと飲み込んだ彼は、しかしもっともっとと私を強く求めて、口の中を暴れ回る。甘噛めばじっとりと汁をこぼすそれを、私は強く奥へ飲み込んだ。

「ん゛っ、う……っぁ、あ゛」

 ふと、壁を見ると、ああ、彼女が私にイマラチオを強要していた。私の喉の奥深くまで、柔らかな先端を突き入れて犯している。犯されている。

「お゛……ごぉぁ……のろ、おかさ」

 墨の香りが喉から直接上ってくる。もう一人の私が、筆で私の喉を犯す度、その快感が頭に溜め込まれ、そして一定量に至ると体中にそれをぶちまけるのだ。獅子脅しのように溜まっては吐き出される快楽電流。
 ぼとり、のどの奥から吐き出された筆。粘膜のぬめりを受けて
赤い灯火に、てらてらといやらしく光っている。

「もっと、もっと犯して。肉棒の代わりにこの筆で、貴方を、私自身を、もっと強く犯して、壊してっ」

 壁で体をくねらせる私にそう言葉を放つと、彼女は床に落ちた筆を拾って、私の乳首へ当てる。そのままその先端で乳首に墨を塗るように、それをなぞらせてくる。

「へ、ぁ……むずむず、するわ……。乳首、舐められて気持ちい、いいっ」

 乳頭の更に先端を毛先で穿るようにしてくるとおもえば、乳輪全体を満遍なく嘗め回してきたり。彼が私の肌をはい回るほど、私の性感は高まって行く。すっかり出来上がった私の様子に満足した彼女は、ついで彼の先端を胸の間、そしてそのままへそのくぼみへと導く。

「へ、そっ。へそ穴ぁっ……。むずむずする、そんなとこ犯されて、私、感じるっ、へそ穴犯されて感じてるのおっ!」

 さっきまでのどの奥を犯していた彼が、今度はへその穴に侵入してくる。先端をバラした彼は、へその奥のしわ一本一本にまで舌を這わせて私を悦ばせる。そこを穿られる度に、子宮の奥がきゅうっと窄まって、もっと直接的な刺激を貪欲に求めてしまう。へそを穿られているだけなのに、私は彼女を上目遣いで見つめながら、股を開いて腰をくねらせ、いやらしいおねだりを始めてしまう。

「ねえ、こっちぃ……。ここ、シテようっ」

 ショーツは既にじっとりと水気を帯びていた。私が彼女に見せつけ求めるように、布地の上からに肉襞をくつろげると、濡れそぼったそこはうっすらと媚肉の赤を透けさせていた。
 すると、それまで見ているだけだったもう一本が、そんな私の様子を見てすかさず脚の間に入り込んできた。まだ濡れていない先端はさらさらとして柔らかく、ときにちくちくと、敏感に出来上がった肌を刺激してくる。

「んっ、そ、そう、そのまんま、ここに……、おまんこに、ぃ……」

 彼女が彼の先端で私の肌を愛撫するのを、私は獣欲に血走った目、同時に餌を鼻先に突きつけられた飢えたケダモノの目で見ている。だが、私が幾ら惨めな懇願をしても、その愛撫の手は私の太腿を撫で回すばかり。敏感ながら性感に直結するでもない場所。ときここに至ってはそこばかり愛撫されるのは、生殺しに近い。脚の付け根から膝よりもやや手前までを、ねぶるように往復して、そう、私を焦らしてくる。

「や、あぁ、焦らさないでよぅっ。ねえってば。わか、るでしょっ?そこばっかりされたら、じれったいの!まんこむずむずして、ああっ、ずるいっ、そんなのばっかりずるいっ」

 腰をくねらせて位置を調節し、筆が秘所に当たるようにしようとするが、彼女はそれを許さない。かとおもえば思い出したようにたまにショーツの上から毛筆でクレヴァスをなぞったりしてくるのだから堪らない。
 筆がもう一本、私の痴態を見て入り込んでくる。彼は太腿ではなく、へその穴に執着していた。さっきの彼だ。再び刺激を受ける秘穴。そして満たされぬまま際限なく快感を押し上げ続ける太腿。
 背筋がぞくぞく震えて止まらない。ちりちりと音を立てて揺れる灯火の音さえ、耳からむず痒さを与えてくるようだ。

 直接して欲しい?

 壁で姿を揺らす彼女が問うてきた。

「して、してえっ。こんなの、脱いじゃう、からあ!」

 仰向けになったまま腰だけを高く上げ、ショーツに指をかける。愛液で塗れた割れ目は外気に触れると冷えてきゅっと締まった。刺激が欲しくてもどかしくて。気の急いた私には、ショーツから片足を抜くのが限界。そして覆うもののなくなったそこへ、すぐに指を三本まとめてぶち込む。

「んぁああああっ、まんこ、まんこきもちぃっ!」

 滑る軟らかな肉壷の中を、めちゃくちゃに撹拌する。余った手でクリトリスを探り、容赦なく捻り潰すとあまりの刺激に意識が飛びかける。

「か、ひゅっ……」

 脚を百八十度近くに開き、ブリッジのようにそれを持ち上げて彼女に見せつけたまま、自分を追い込み続ける。三本だった指はいつの間にか四本、そして拳全部を飲み込んでいる。淫核の包皮は完全に剥け切り、ピンクに潤う快感スイッチになっていて、私は自らそれを引きちぎらんばかりに摘み上げて潰し、捻って抓った。
 淫蜜をだらだらと垂らす雌裂は、もはや何でも飲み込みそうなほど広がり、その端から淫らと言うよりは最早グロテスクな姿の襞をはみ出している。そこをぎちゃぐちゃと掻き混ぜるオナ指が出入りする度、その襞も出たり引っ込んだりして。少し強く指を押し入れると、肉芽の下辺りにあるもう一つの穴から、ぴぴっつ、と粘性のある液体が弾け跳んだ。

「いヒぁ……おなにーきもちぃっ」

 ふと、手淫に耽る私の股間をまじまじと見ていた彼女が、再び筆を執った。一番最初に私の口を犯した彼だ。それを、再び、口の中、否、喉の奥へ差し込んでくる。

「んっ、んーっ!ぉ、ごご、ぁ……」

 筆ペニスが私の喉を犯す度に脳髄が痺れ、感覚を得るキャパシティが全て腰の方へと押し出されて行く。媚感を集積された淫芯が、触れれば弾けそうな程に腫れ上がって神経を押し出し、はみ出たラヴィアと蜜を滴らせるその奥が、絶頂を求める体を代弁していた。
 毛筆の柔らかいところが喉チンコを撫で上げ、それよりも尚深く入り込もうとしてくる。喉の粘膜は筆と墨のにおいで鋭敏化して、女性器に等しいほどの性感帯。筆喉奥をかき回す度に視界がホワイトアウトした。細かい絶頂が連続して訪れている。

「んう、ぃっで、りゅ、喉マンコを筆チンポでおかしゃれて、いきまくっひぇりゅぅぅ……」

 だが大きくない。小さく波打つようなオーガズムでは、私は、彼女は満足しない。
 もっと、もっと大きいの。飛んじゃうみたいな、沈んじゃうみたいな、私が消えてしまうような、もっと大きいオーガズムが欲しい!
 そう思っていると、より激しい刺激を求めて手マンコに夢中だったのを押しのけて、筆がヴァギナへ滑り込んできた。硬い背を容赦なく奥へぶち込まれる。

「ふひゃ!?ふで、筆ペニス、きたあ!マン汁だらけのエロ肉ん中に、筆きたぁあ!」

 深い。手では得られない深い、突き刺すような挿入感。子宮の入り口を、こじ開けようと言う勢いで、筆チンコが私のマンコを穿ってきた。

「くしざしっ、わたし、ぐひゅ、くひらひにしゃれ、ひぇ……」

 喉を奥深くまで、ヴァギナを奥深くまで、上から下から強く貫かれて、脊髄までが快楽信号で満たされる。最早体を動かすだけでも感じる。神経を信号が通うだけで痺れる快楽を生み出して、それを全身に伝播するのだ。

 淫乱。と、彼女は蔑んできた。
 最高だった。彼女は渡すが最も望んでいることを最も欲しいタイミングで言ってくれる。堪らない。彼女に犯して貰うのが、筆や万年筆やペンでセックスして貰うのが、一番気持ちいい。

「いんらん、私、淫乱なのっ!筆チンポ、おマンコと喉マンコに貰って悦ぶ変態淫乱なの!」

 口が自由になった瞬間に淫らな告白。そう、彼女と筆達に、犯して貰えるなら。それを聞き届けた彼女たちは、にやにやと嗤って、再び私の性感帯を強く貫いてきた。

「ん、ぉおっっ!ご、……くひゅっ、かんじゆ、ぐごっ、おくまで、いき、どまり、おぁあ、いきどまぃまでえ」

 失敗して放り投げ、床に散乱している原稿に、くしゃ、と手足が踊る。失敗しているとはいえ苦労して書いたものを、こんな淫らな行為で汚してダメにするなんて。絶望感と落胆と嫌悪と背徳感と、そして被虐の愉悦。
 倒れ込んだ背中に乾いた、そして一部湿った、紙の感触が伝わる。撒き散らして埋め尽くされた失敗作は、まるでシーツのよう。筆ペニスに貫かれて快感に咽ぶ私の手足の動きに波打ち、絶頂に耐えるために端を掴み、口が自由であれば口の端で噛むこともできる。
 自分が書いた文字。筆が踊り、墨がなぞった甘美な紙。その海に漂う。快楽神経をぬるりと嘗め回す媚薬の中に全身をつけ込まれたような。
 錯乱したように体中で悶える私を、壁の私は見ている。ずるずるずる、とそれが元からそこに通っている芯か何かのようであるように、抜けた後にどうしようもない寂寥感を残しながら、筆が抜き去られて行く。喉の方もだ。毛筆刺激で敏感になった喉マンコ粘膜は、空気の流れを感じるだけで性感を伝えてくるように出来上がっている。

「ぬいちゃ、ぬいちゃ、やだ……」

 涙さえ湛えて懇願する私。こんな小さなアクメだけで終わらされたら、気が狂ってしまう。欲しくて欲しくて、欲しくて、きっと里に出ていって目に付いたチンコを、ううん、突起物なら何でも良い、片っ端からマンコに突っ込んで、朝まで自分を犯しちゃう。

 このチンポ狂い。
 私の思考を見透かして彼女が容赦なく嘲笑ってくる。きっとその目は、とても汚いものを、つまり『何』と言うわけではなく、汚物というイメージそのものに手足が生えた存在が私で、それを本気で嫌悪するような、そう言う目で、私を見ている。酷く不当な扱いを受けているようで、酷く、酷く、興奮する。
 硯には墨。そして使っていた筆。彼女は私を犯す手を休めて、硯の墨を筆に取って私に向ける。

「落書き、しちゃうの?」

 無言の肯定。そのまま、筆が私の肌に近付いてくる。そして、私の肌へその筆身を滑らせる。火照り、赤みを帯びて敏感になった肌を這い回る筆の感触。墨の匂いが強く立ちこめ、頭の奥をじん、と痺れさせる。そして筆が、その軌跡で文字を紡いでいった。何を書いているのかなんて、わからない。筆が私の体を愛撫する度に、思考の線がぷっつりと途切れてしまうからだ。それどころか人に触れさせることのない場所へ筆が至ると、絶頂近くまで押し上げられてしまう。

「そんなに触られたらぁ、そんなふうに、愛さ、れたら、溜まらなくなっひゃ、たまらにゃ……」

 筆じゃなかったら、墨の匂いが立ちこめていなかったら、筆文字の敷き詰められたシーツにくるまれていなかったら、こんな風にはならない。
 全身をなぞる筆は、私の肌に黒い軌跡を次々と描いてゆく。全身を隈無く這い回りった後に残ったものを、彼女は鏡に映して見せつけてきた。

「ん、ふぁ……っ、こ、こんにゃの、ぉ」

 全裸の媚肌に黒い墨が残した軌跡。それは品性的に下劣な言葉の群。卑語。顔も背けたくなるような淫らな言葉が、私の肌を埋め尽くしていた。
 両の胸にわたって書かれた「搾乳して」「胸まんこ」。乳輪を囲うように丸が描かれて、「使い過ぎ黒乳首」「勃起乳首虐めて」「乳首チンポ」。お腹の辺りにはびっしりと「ヤリマン」「雌ブタ」「性処理用穴天狗」「肉便器」「露出狂変態カラス」「淫売」「精液中毒」「公衆便所」。局部の付近や太股に「正」の字が書いてある。画数が、さっきまでの愛撫で達した数と同じだった。ヴァギナへ矢印が引かれた先に「中出しし放題」「オレの子袋は宇宙だ」「尿道挿入可」「締まりが悪いから二本挿入れて」、尻の付近に「アナルもガバガバ」「ちんこいれて」「放尿歓迎」「アッー歓迎」「Caved」の文字。至る所に「淫乱娼天狗、営業中」「生ダッチワイフ」「神風☆娼女」「Fuck Me」「ザーメンタンク、始めました」。体だけではなく、顔にだって「チンカス喰わせて」「バキューム便器」「口マンコ入れて」「鼻出し歓迎」「フェラ穴」「ぶっかけて」「鼓膜処女膜ヤって」「くちオナホ」「自慢のヨガリ顔見て」。他にも女性器を暗喩する図形や最早何が書いてあるのかわかりさえしないもの、単に筆や墨に興奮を覚える私を追い詰めるために塗りたくられた黒が、体中に描かれていた。

「ぃ……ぁっ、っ~~!」

 見ているだけで、軽くイった。オーガズムに打ち震える自らの手で、「正」の字に一本書き加える。
 こんな文字を体中にぶら下げて、裸のまま里を歩いたらどうなるだろう。
 きっと女達は汚物を見るような目で遠巻きに避けて歩き、だが男達は卑下たいやらしい目つきで私を視姦していくに違いない。もし一人でも私に手を伸ばす者がいたらどうなるだろう。それを皮切りに、決壊した男達の獣欲が降り注ぐんだ。
 男は四方八方から私にちんこを見せ付けて、ふふっ、私はきっとそれを美味しいものみたいに頬張るんだわ。大切なものみたいに掌で包み込んで、愛しいものみたいに胸の中に掻き抱くの。何本も、何十本もの、ペニス。細長いの、根元が太いの、エラが張ってるの、包茎、ズル剥け、綺麗に洗ってあるもの、ちんかすが溜まりっぱなしのもの、赤いの、黒ずんだの、がちがちに硬いの、少し柔らかいの、いろんな、いろんなちんこが私を取り囲んで、私を、ほら、体中に書いてあるこれ、こういう風に、こういう風に私を扱うんだわ!
 中も外も全部ザーメンで真っ白に染め上げられて、もう精子臭いの体から取れなくなっちゃうくらい犯し尽くされて、でも、私はそれで悦んでもっともっとって泣いてねだるんだわ。
 私は鏡に映った自分の姿を見ながら、危険な妄想にみをたゆたわせて、一人で勝手に興奮を膨らませる。子宮の奥が、この場に一滴だってない精子を求めて、降りてくる。
 私は堪まらずに手淫を始める。彼女のから愛おしい筆を奪い、求愛に悶えるマンコに、それをぶち込む。

「んひ、い、イイっ、これがいいのぉ!」

 毛がマン汁に濡れ、膣圧に負けて毛羽立って四方へ散る。淫裂の中を細かな筆毛が撫で回す、指やペニスでは入り込めない、襞と襞の隙間に滑り込み、ちくちくとした、それでいてなめらかな刺激を広げる。そのまま奥へと突き進み、何かに突き当たったが思いっきり力を入れてそれを押し抜く。がりっ、と嫌な音が腹の中から響いて、行き止まりが抜けた。

「お゛、あ゛……き、きたぁっ、おぐ、奥に、筆チンポ、きひゃった……ぁ!」

 突き当たりは子宮口。しかしそれをも無理矢理に貫いて、筆を子宮の中へ侵入させた。ぞわぞわと毛筆の感触が子宮の天井を撫で回す。きゅっと締まった膣は、吹き出すほどに淫蜜を滴らせながらも筆の軸をしっかりとくわえ込んで離さない。膣を擦る軸の感触と、最奥を責め立てる毛バイブ。自らの手で自分をとことん貶め、そしてそこに見いだす被虐の愉悦。

「ふでバイブ、いひぃ!しきゅうのおくまでつらにゅいて、なかかきまわすのきもぢい゛ぃ゛い゛!もっろ、もっろおおお゛お゛!」

 筆を持つ手は強い刺激を求める余り、爪が掌に食い込むほど強く握り締められている。握り手に掴まれた、淫具と化した筆。膣口の窄まりを中心にして、擂り鉢を擂るように子宮内を掻き回し、ウテルスオナニーに耽る。子宮口はすっかり伸びきってすっかりと筆に馴染んでいた。
 ぐっ、と押し込むとお腹の奥がくくっ、と押し上げられ、鈍く突き上げられる性感がそのまま頭のてっぺんまで走り抜ける。その状態で、子宮口をもっとくつろげるように筆バイブを回す。子宮の最奥を筆の腰でざりざりと引っかき回すのが、堪らない。少し擦れるだけで、目の焦点がぐるん、とずれてしまうほどの快感が突き抜ける。脳の許容を超えた快感が、目玉のずれた端から涙になって溢れ出してきた。
 興奮のために全力疾走する心臓が、不要なほど体に酸素を送り込む。肺にそれが足りないと指令を出し続け、お陰で息も上がったまま戻らない。余りに呼吸が激しくて、喘ぎと共に漏れ出る涎を、最早堰き止めも出来ない。べろがだらしなく垂れ、口の端や舌の先からだらだらと唾液が流れ出る。

「ぉ……あ、あ゛ああ゛アひ、ひゅご、ぃぃ」

 悶絶して手足をばたつかせた先に、墨を湛えた硯。指先が黒い媚薬に触れる。

「あ、だめぇ……そ、それしちゃったら、だめににゃる、あたま、きえひゃう。でも、れもぉおっ!」

 硯を掴み、墨を体に、ぶちまける。

「んほおおおオぉお゛ぉぉ、お゛……おオっっぉぁああ゛あ゛ぁ゛っ、ぁ!」

 ばしゃ、と胸の中心当たりに拡がる墨の感触。鼻孔いっぱいに侵入する香り。筆を掴んだ右でを休めることなく、左手で墨を体中に塗り広げて行く。黒く濡れた部分が空気に触れると、びりびりと帯電したように性感を増幅する。その部分が空気の流れを感じるだけでも、まるで向けたクリトリスに愛液をまぶしてこね回しているみたいに感じる。既にとろけきり、シールドを失って無防備だった脳が、肌から与えられる媚感をダイレクトに受け入れる。墨に濡れた乳首を爪先で摘んだだけで、掻き回し続けている蜜壷から本気汁が吹き出した。

「墨のかんしょくう、しゅみのにほひいぃ……ばかに、あたま、ぱかになっひゃうのおおお!」

 黒の媚薬を、筆バイブが突き立ったマンコに垂らす。クリトリスにかかったそれは、そこにそれ以上触れることなく私を絶頂に突き落とした。

「ぁ゛っ……か、ひっ゛」

 墨アクメで強ばり弛緩しを繰り返す足の先に、細い面相筆があたる。墨を垂らした方の手でそれを拾い上げ、そして、膣穴の上にある小さな穴へ、その筆の背をじくじくと突き入れる。

「く、ぁ゛あ゛!きひゃ、きひゃっら!尿道、にょうろうに、筆バイブいれ、いれひゃ」

 少しずつ、少しずつ固形物の通過など想定しない穴へ、筆が挿入されてゆく。人差し指の第二関節辺りが限界だった。股の間から二本の筆が突き立った滑稽な姿。だが、それこそが最上の愉悦をもたらす操舵桿。押せば擦れて電流を生じ、引けば捲れ上がって燃え盛る。尿道の真上にはクリトリスの付け根。尿道そのものの摩擦から得る痺れるような性感に加えて、そこを捏ね繰ることによってクリトリスの深いところを刺激できる。最近覚えた新しいオナニー。

「にょうどうっ、にょうろうおなにーいいっ!おしっこの穴、ぎもぢい゛い゛い゛い゛ぁあ!」

 ごり、と音が鳴りそうなほど奥へ貫く。子宮と尿道を、墨を潤滑油にして筆で犯す。たまらない。これだけあれば他には何もいらないと、言い切れる。

「もぉ、なにも、かんがぇらんに゛ゃいひ……ふでオナ、ふでオナアクメさいこうぅう゛う!!」

 少し向うに、ぽっかりと口を空けた虚無が見える。真っ黒いそれは、自ら動くこともなく、光りもせず、音も立てず、だのに無性に私を誘って已まない。あれは快楽の深淵。足を踏み入れれば底なし沼、一歩引いて眺めれば無二の至宝。忘我の法悦が、手招きして私を引き擦り込もうとしていた。そして私にはそれに抗う手立てを、もたない。
 抽斗を開け、手についた筆を鷲掴んで取り出す。どんな筆を手に取ったのかなんて考えている余裕はない。だが、どれも愛しい子ばかりなのも間違いない。その子達に愛されたくて、愛したくて、束に掴んだ十本近くはあろうという筆を

「お"、ぐぎ……あっ、はぁ!ん、お、おおおおおぉオオオオオオぁ゛ぁ゛あ゛あ゛ぁ!!いっぱい、いっぱいなのおお゛お゛っ!!」

 子宮まで一直線に貫かれたその穴に、まとめてぶち込んだ。
 快感とかそういうんじゃない。絶頂とかそういうんじゃない。
 電気信号まで還元された何かが膣でクリトリスで乳首で子宮で尿道で弾けて生まれ、下半身から体の芯を通って脳髄の深いところに流れ込んでオーバーフローする。溢れたものは、喘ぎ声になり、涙になり、唾液になり、鼻水になり、汗になり、痙攣になり、脳内でスパークする火花になり、深淵へ引き擦り込む腕になり、核分裂のエネルギーを撒き散らして霧散してゆくのだ。
 仰向けのまま、つま先と背中と肩だけで体を支えた姿勢で腰を高く上げ、両の手で股間の筆をめちゃくちゃに動かして。

「ごわれ、う……まんこ、こわれゆぅゥっ!しきゅうっまで、がばがば、になっへ、ぱっくりあいたまんま、閉じなくなっちゃううっっ~~~!!」

 嬌声なのか悲鳴なのかわからない声を、いや、ただの獣の嘶きを響かせて、自らの性器を破壊せんばかりに刺激してその中から絶望的に強烈な快感を、そう、錯覚している。それが生理的に過剰な信号であることを、余りに不自然な体の痙攣が物語っていた。だが止められない。これをやめるなんてとんでもない。こんな気持ちのいいことが。
 気持ちのいいこと?これは気持ちがいい?そんなんじゃない、ただ、ただやめられないだけだ。中毒。全く持って中毒。
 一人でこうして耽る、歪みきった手淫。それが愉悦なのかどうかさえ、既に私自身にだってわからない。それは、一人ただ書き綴っていくだけの出版活動に等しかった。手応えのない出版活動。
 そう、文々。新聞とて、オナニーの一種でしかない。ならばそれでいいじゃないか。誰に理解されなくてもいい。誰のためのものでもない。私が、私のために、私の手によって、私の望んだ通りに作れば、そう、私だけはひたすらに、愚直なまでに満足できるのだ。
 ただ、もう私のアバターだけが、私の意識の落とし子だけが、私のそんな有様を見て、そして認めていてくれる。それでいい。他には何も望まない。…・・・望みたくない。
 がくん。
 一際大きな痙攣が、体を突き抜けた。体のどこかが机にあたり、それを大きく揺らす。それまで黙って私の狂態を見つめていた筆達が、筆立てを押しのけて、いっせいに私の上に降ってきた。

「ら、らめ!それは、そんなにキたら、そんなにみんなへしゃれたりゃ……ん、んほおおおおおあぁ゛ああぁ゛ああああォぉォォォォ!ん゛ひ!トぶ、とんぢゃう!!」

 ざらざらと音を立てるほど沢山の筆達が、その軸が、かけひもが、前骨が、命毛が、私の肌を次から次に容赦なく愛撫して行く。

「イく、いく、いくいく、っくうぅぅぅぅぅぁあぁあ゛あ゛あぁっ~~~~っ!!」

 机から転がり落ちた筆が全て私の肌を経て地面に着地した頃には、私の体はブリッヂをしたまま鉄のように固まり、淫汁を吹き散らしながら、真っ黒い淵に落ち込んでいた。ぼと、ぼとぼと、と、子宮にまで刺さった筆が抜けて床へ落ちる。淫らに白濁した液体が床と淫裂の間に糸を作って滴る。じゅぼっと尿道から筆が抜けると、同時に酷く鼻につく黄色い液体が噴出して床の紙に染みを作った。それが終わる頃には強張っていたからだから魂が抜けたかのように、床へ崩れ落ちる。
 体中の力が抜け切って床に沈む直前に、私の意識は漆黒に引き擦り込まれ、その光を失った。



「ん……」

 次に目を覚ましたときには、菜種のともし火は当に消え、代わりに窓から光が差し込んでいた。床には昨晩至った醜態の名残が。

「ぁーあ、久しぶりに燃えたわあ」

 背伸びをして欠伸。床で寝てしまったせいか、少しからだが痛い。ついでに言うと股の間も。ぱんつも履かずに寝てしまったけれど、風邪なんかひいていないだろうか。
 墨で真っ黒に染まり、それが乾いてがびがびになっている肌。椛がこれを見たらなんと言うだろうか。「またこんなことをして」「不潔」「文様が仰ってくれれば、私が」。ふふ、どれを言われても素敵。
 床に散らかった紙や筆を片付けながら、ふと、棚の上においてあるカメラに目が行った。
 途中からいなくなってしまった彼女。どこに行ったのかと思ったら、そんなところにいたのか。カメラのレンズの丸みの中に、その姿はあった。淫らな落書きをまとったまま、常時の後の朝を迎えて片づけをしている彼女は、真っ直ぐにこっちを見ていた。
 生唾が、喉を下る。
 これで、撮影して、私……。

「や、やだなあ。そんなことできるわけないじゃない。一人エッチだからできるのよ、あんな、こと」

 毎度お騒がせしております、射命丸です。そう言ってあちこちに配る新聞。その中ほどに、細くてほとんど意味を成さない目線を入れた、天狗の少女の姿。卑語を体中に書かれ、上から下まで犯し抜かれたその姿が。それを見た人達は、何を思うだろうか。どうせ誰も読んでいない新聞なら、それをやっても、ばれないのではないか。町の中を全裸にコート一枚で歩くような、そんなプレイと同じじゃあないのか。

「だ、だめだったら」

 彼女へ放った言葉は、行く当てもなく霧散した。
 ぞくぞくと背筋が震え、歪んだ被虐嗜好が鎌首をもたげる。
 この誘惑に、そう長い間耐えられる自信は、私にはなかった。

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