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地底戦争

東方産廃想想話に投稿したモノ。
初めてエロもグロも無いモノを描いた気がする。
こういう厨二大好きですの。

投稿先には続かないとしるしましたが
機会があれば続けてみたいネタではあるというか
実は夜伽で投げ続けている作品全てと土台はつながっているので
(基本的に私の投げている作品は全て一つの東方観を土台にしたオムニバスにしているつもりです。)
続きを各機会は自分で作れば幾らでもあるんですよね。

書くかどうかが不確定すぎるので書かないと書いただけです。

それにしてもこういう勢いで書いて、
完成してるんだかしてないんだかの状態で投下しても許容されるのは
産廃のいいところであります。
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「何の躊躇いもなく核を使うのか、阿呆」
「あれは信天翁ではないわよ。ただの烏。エアコンだったらしいんだけどね。やっかいな奴らが力を横流ししてるみたいで。」
「力を得た途端エアコンが核を使うの、この国では?地獄に最も近い国に似合いね。まさに美徳だわ。」

 金髪を靡かせる美女は、右へ左へてきぱきと指示を出しながら、側にいる黒髪の少女に毒づく。
 緊迫した空気にも拘わらず、その女性は優雅にドレスなど纏い、あまつさえ日傘など差してゆらゆらと笑っている。傘を持たぬもう一方の手には、扇子。周りに被害報告が飛び交っているというのに、その仕草はどこをとっても余裕の一言に尽きる。

「私に文句を言ってもしょうがないでしょう。司令官様はさっさとこの局面に対処して。我が軍の前線は炎耐性を持つ僅かな者達以外壊滅よ。どうするの?」
「軍師殿も何か言うことはないのかしら?」
「是非も無し。残存戦力を見るに作戦らしい作戦は失われたに等しい。アリスの分析結果を待つまでもないかしら」

 ふっと笑って肩を竦める赤と白を基調にした軍服に身を包む少女は。横に立つ司令官から見ると一回り背が小さい。それでも、完全に対等を主張するような口ぶり、態度で、相手もまた、それを認めているようだった。
 更に赤と白の出で立ちを一歩引いた後ろ、左右から挟むように、真っ白な出で立ちの少女と、それとは全く対照的な全身黒ずくめの少女が付き従っている。彼女たちは言葉一つ発さずに、紅白の少女の周りを固めていた。

「霊夢、解析結果が出たわよ」

 その二人+二人にかかる声。
 お仕着せのような衣装にセルロイドの肌。ガラスの瞳に何故か血の通ったような命を感じさせるオペレータが、司令官と呼ばれた金髪の女性へ振り返っていた。
 見るとそのオペレータは、周囲にいる妖怪、精霊、人間、魔法使いに混じって、何十何百と存在しているようだ。左右の何もないところに無数に展開する、光の板。皆一様に同じ姿でその光に向かい、それに手を伸ばしては映し出される文字に視線を走らせていた。そしてそのオペレータ達は、その中央あたりに備え付けられた椅子に腰掛ける、青い制服の少女と光のラインで結線していた。

「報告して頂戴」

 頭の上半分、鼻のあたりまでをすっぽりと覆うヘルメットのようなものをかぶり、その上部からは無数のオペレータへのケーブルが生えていた。両手にはめたグローブも、然り。完全に視界を奪われた出で立ちにも拘わらず、司令官同様余裕を見せるように、その少女は、椅子の上でゆっくりと足を組み替えた。ケーブルの生えるグローブを仰々しく振り、光のラインをふわりと翻し、まるで見えているかのように司令官に向き直った。

「見ての通りのマナ・フロギストン変換型のバカ強いやつね。熱化媒体に核を使ってるのも見ての通り。妖怪、と言うよりは、霊獣に近い存在のようだけど、本来ここまでの力を得るだけの暦齢は経ていないみたい。霊的存在根の一部にインジェクションの形跡があるわ。そのせいね、どう見てもマナ出力レベルが空調設備ではないわ。得られたデータを帰納してゆえるのは、あれは――」

 オペレータ群の親玉らしき者の言葉を遮り、紅白の少女が口を開いた。

「大神。でしょう?」
「ええ、ええ。あれは、神だわ。それも、とっておきの奴。得られたパラメータは全てそうだとゆっている。」

 『サーバ』はにぃ、と口角を釣り上げて、答え、そして続けた。

「あれはまさに」




――アマテラスの劣化虚像――




 それが何の比喩であるのか、わかっているのはココにいる数名だけだった。だが問題はない。それがわからないところでなんに問題もない。
 それがわからない大多数は、ただの駒なのだ。それがわかる数名の指示に従って、目下行われている戦争で実際に血を流し、血を吸い、火を放ち、火に塗れる、それを担うだけでいい、ただの役者なのだから。

 紫が日傘の先で空を四角く描くと、緑色の光の板が現れる。ぼんやりとそれに映し出されているのは、翼を広げて赤熱しながら浮かぶ、悪性変異を来たしたヤタガラスの姿。炎と言うよりは、それはもはや『赤熱』を具現化した、赤い輝き。『赤熱』の翼でよいのと張りを燃やし尽くしながら、それはそこに存在していた。

「これだから神族のやることは。いちいちいちいち回りくどくて古くさい。死に絶えた神の模倣だなんて、くだらないと思わない?そのくせに圧倒的だから、腹持ちならないわ。天人といい、神族といい、何とかは高いところが好きって、よく言ったもの」
「紫も大人しくウチで祀られてりゃ神みたいなもんでしょう」
「一緒にしないで。反吐が出る。」

 暢気に喋る紫と霊夢に、幾らか呆れ気味のアリス。

「それはいいんだけど、どうするの、アレ?」
「誰かいるでしょう、ああいうのにぶち当てるのに丁度いい兵隊が。」
「蓬莱人?」
「まあ打ってつけだけれどね。でもあの辺りは紅魔の襲撃に備えて温存しておかないといけないから。そうね、たとえば。敵として認められさえしないやつ。狙われさえしないやつ。どこにいるかと思えばここにいて、ここにいたかと思えば虚像のやつ。やっと姿をとらえれば体か、もしくは精神さえ撃ち抜くやつ。」

「直接名指しで呼べばいいでしょう。厭らしい妖怪。」

 たった一つの兵器に陣形を崩され慌しく沸く青空司令部に、いつの間にかそこにいたのは、玉兎。

「そうやっていつの間にかいるの、やめて貰えないかしら?」
「性分なものでね。あなたがいつもへらへらしているのと同じよ。」
「それは結構。」

 半裸。そう形容するしかないほどの薄着に、拳銃とナイフ、試験管のようなものをいくつか身につけただけの玉兎が、紫の後ろから現れる。否。現れたのではなく、元からそこにいたのに誰一人気付いていなかった。

「時間を稼ぐのは山々だけれど、私が消し炭になる頃には、きちんと体勢が整っているんでしょうね?」
「当然。」

 ふうん、と漏らして、玉兎は紫の前へ。その真意を値踏みするような視線は、兎と紫が旧知の仲だと物語っていた。

「今は統帥全権、あなたにあるのか。」
「鈴仙。貴方が望むなら、輝姫から命ずるように指揮系統に特例をもうけるけれど」
「いいえ、その配慮で十分。鈴仙・優曇華院・イナバ、殿軍の拝命に謹んで。」

 優曇華院は紫に対して敬礼し、彼方に宵の太陽の如く煌めくそれに正対して飛翔する。

「鈴仙。貴方は他の兎達と違って替えが効かないの。消し炭になる前に帰ってきて頂戴。その前に立て直しはしてみせる。」
「駒は駒らしく使いなさい、幻想郷の守護者?」
「兎一匹守れずになにが守護者か。」
「もうたくさん死んでる。」
「遺憾だわ」
「白々しい。いつも通りだけれど」
「旧友に悲しまれるのも、気分がいいものではないのよ」
「ふん。好敵手、の間違いでしょう」

 出撃前の皮肉りあい。だがそれも、この戦場では挨拶だ。それが、今生の別れになることも、少なくはない。

「局所引力湾曲による即席カタパルト、準備完了。」

 上海人形の報告が入る。局所的引力操作の中へ沈む優曇華院。

「弾薬のチェックは済んでるわ。すぐに出る」
「次期核熱攻撃までの予想時間、220秒。現在重力レールの進路は万全ではないわ。対象からの攻撃はないと予想されるけど、発射後、火山弾・溶岩柱による軌道上への地対空攻撃は考慮に入れるべき。斜方向落下の速度が加速しきるまでは、適当にいなして彼我の距離を詰めて頂戴。」
「適当に、ねえ。まあそうさせてもらうわ。」

 光さえ歪ませる局所重力操作の中に入った彼女の姿は、そのまま見えなくなってしまった。緑の光板には荒い映像でそれが映し出されていた。

 ちっ

 と軽い摩擦音が聞こえたかと思うと、それはやがて空を裂く音へと変わっていった。重力を操って任意の方向へ『落下』させるカタパルト。即席とはいえ十分に効果のある設備。膨大なエネルギーを必要とすることがネックだが、まさに無尽蔵のエネルギーを供給するミニ八卦路が手元にある以上、今はそれも気にならない。
 見えなくなったそ優曇華院の姿が次に見えたのは、火の鳥へ真っ直ぐに向かう様。それを見届けた紫は視線を地上へ戻し、口を開いた。

「奴らは航空戦力に乏しいみたいだから、彼女を出せば制空権は取れるでしょう。問題はあふれ出てくる地鬼共か」
「一緒に爆撃機でも出したら?」
「あの八卦路に遠くに行かれるのは望ましくないから、大砲になってもらいましょう。前衛はこれまで同様に妖怪で形成する。火炎耐性のあるもの以外は下げろ。」

 紫がそういうと、アリスが人形を動かす。霊夢が形成した刹那亜空穴で各所へ素早く伝令された。

「数が足りないんじゃない?」
「そうねえ。」
「ばかとはさみはつかいよう」

 霊夢の一言に紫が眉を動かす。

「野良妖怪を?」
「今回に限っては手を貸してくれるように交渉済みよ。この局面では使いにくい奴らばかりだけれどね。」
「いいえ、守るには、十分。兎が時間を稼いでくれている間に、地上はそれで守備を固めよう。弱小とはいえネームレベルが四体もいれば、下手なやつが一人くらい出てきても次の手を打つまでの時間は稼げる。」
「運良く地上を制圧できれば、大砲も回せる。フィニッシャー足り得るわ。何とかなるかしら?」

 苦笑いする紫。バカルテットを前線の要にしようと言う霊夢の暗に同意はしたものの、全面的に信頼できているわけではない。
 それでも。

「それでも何とかするしかないのよ」

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アリスのイメージは、星野ルリ+颯又左。
うどんげのイメージは、アンサラーにVOBで突入するホワイトグリント。
でお送りしました。

この記事へのコメント

Re: 【東方SS】[産廃]地底戦争

ついにバカルテットの出番がwww

というかいつものみこうさんとかけ離れてて・・最高ですw

Re: 【東方SS】[産廃]地底戦争

実はこういうのも大好きです。
話がでかくなりすぎるので、こういう風に完成せず、表に出てきませんw

Re: 【東方SS】[産廃]地底戦争

一気に読んでしまいました!
90年代ぽい、富士見ファンタジアぽい。
ちゅうにが・・・最高です!

Re: 【東方SS】[産廃]地底戦争

90年代のアニメを見てると、こうなりますよね!ね!

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