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【早苗】幻想散華④

戦争、という言葉の使い方に迷いが生じた出来事が付近にあって
どうすべきなのか少し迷っています。
 不本意とはいえ、外の神と巫女の影響力を残してしまった山の麓。まあ、山なんて沢山あるし、もっと言えば博麗に従わない山だって、いくらでもある。例えば天狗の里。博麗の巫女だろうが天の使いだろうがとりあえず突っぱねるのは、色々喧嘩を売ってるとしか思えない。
 まあそれはいいとしてだ。最近突然侵入してきた新参者なのに、一部で人気急上昇って言うのは正直頂けない。
 諏訪の縁の者達。
 突如現れた新興勢力は目の上のたんこぶに他ならないが……紫に提示された条件に合致するのは、東風谷早苗以外にはいなかった。
 大地震で博麗が霊験を失うようなことがあれば、それこそ奴等の思うツボだ。しかし、その条件で守矢の王国が巫女を易々差し出すとも思えなかった。

『博麗の巫女、いかな用件か。』

 山の麓で木々達が問うてくる。これ以上踏み込み難い雰囲気が、濃い霧のように立ち篭めていた。

「地震でこの山が崩れる恐れがある。そなた達は既にチを分けた同胞。共に対策を立てたい。」

 しばしの沈黙の後、場を埋め尽くしていた雰囲気がさっと晴れる。入れという意志だろうか。私は警戒しながらも足を踏み入れ、一歩ずつ進んでゆく。
 信仰の維持に成功したこの山近郊は、恵みの神ではなく荒ぶる神と恵みの神二つの統治が行き渡っている。二柱いる神の内、片方は外の世界では秘匿されたままだったらしいが、今は寧ろそちらが中央に据えられているようだ。
 喜びや希望で支えられたのではなく、畏怖に基盤を置く支配。だが忠実なれば豊饒を約束する神。それがかつての守矢の山の統治方法だったと聞く。
 その昔、博麗が設置されたときに、恐怖と恩恵どちらによって治めるか、初代博麗は紫に問われたそうだ。何代前になるのかも分らない巫女は、すかさず前者を採ったらしい。紫は昔のことを語りたがらないが、そういう過去があることは、伝え聞いている……ことになっている。私自身は誰から聞いたのかなど思い出せない。そもそも聞いていたのか、聞いていた『ことになっている』の、か……。
 同次元から無理やりに切り離された世界でシステムの一端を担うと、本当に嫌なことばかり見えてきてしまうものだ。同じ感覚を、紫、映姫、そして他の幾らかの神やシステムといった者達も、感じているのだろうか。
 苔の蒸す岩場を上ってゆく。よくもまあこの山を奪ってくれたと嫉妬したくなるほど、その山は神秘性に溢れていた。
 苔が、降り積もった木の葉が、朽ちた幹が、海綿のようにしっとりと清水を含み、踏み絞める度にじわりと滲み出る。見上げると余計な高さの木はなく、遥か高く迄一直線に伸びた幹が、てっぺんの緑葉を腕にして空を支えていた。その木漏れ陽が葉擦れとともにちらちらと揺れ、さらに地面を行く川の源流の水面に反射してきらきらと輝いている。
 漂う空気は土臭くも泥臭くもなく、それだけで心地よい湿気は甘くさえ感じる。鳥の声さえ幽けく響く奥深い森。それが守矢の王国を守る砦だった。

 極相か。それもとびきり上等に育ってる。奴等もいいところに目をつけたな。悔しいけど、天晴としか言えない。
 こんな場所を奪われるなら本気で追い払うべきだったかも知れないと思いながら、清澄に満ちた山林を進む。ややすると博霊大社に大きさこそ及ばないものの、どっしりと構える気風ある社が姿を現した。周囲には砂利と石畳が敷き詰められ、人の手の入らぬ幻想的な空間の中にぽつんと浮く荘厳な様が目を引く。
 鳥居を正面から抜けようとすると、蛙と蛇を模した石像が左右に一対ずつ立っていた。

 蛇に睨まれた蛙、って、外にもある言葉だと思ってたんだけど、ずいぶん大胆なイメージチェンジを図ったものだ。
 石像の蛇と蛙は見様によっては仲睦まじく絡み合っているようにさえ見えた。伝え聞いた話では、この神社に奉られている二柱の神は、かつて侵略する者される者、殺し合うほどの仲だったそうだ。それが今は何故一つ屋根の下で同じ社におさまっているのか、こんな石像を進んで設置することになったのか。私には知り得ない。

 まあ、それを言うとあの蓬莱人達もそうなのか。

 かつていがみ合っていても、今は愛し合える。そういう実例が転がっているのは、私としては励みになる、ような気もしないでもない。紫との間に殺し合うほどの溝は、ないが。

「いたいた。守矢の巫女」
「来た来た。博霊の巫女」

 鳥居を抜けたあたりで風祝が箒を持って石畳を掃除していた。向こう側の社の段には盆の上に湯飲みと煎餅。……どこかで見たことがある姿な気がする。

「久しいわね。お互い参拝者のいない神社に仕えるのも暇よね。」
「まあ、私のところは神様が二柱、実際にご飯は食べるし酒は飲むし、あんまり暇という気はしないのだけど、参拝者はいないわね。信仰心はそれなりに集まってる気がするんだけれどなあ」

 うちの神社は神を奉るものではないから、なお閑散としているのかもしれない。威厳もないから賽銭も入れない客人ばかり集まる。
 どうせなら紫も住めばいいのに……。

「で、今日はわざわざ何の用?」
「ちょっと手を貸して欲しくて。巫女同士のよしみで何とか」







「お祭?」
「天神ねえ」

 博麗の巫女が持ってきた依頼事を八坂様と諏訪子様に伝えると、八坂様は考え込むように押し黙り、諏訪子様はにやりと笑った。いい、か、わるい、か。どっちかすぱっと決められるものだと思っていた私は、少なからぬ驚きを覚える。

「どうすんの?崩すの?」
「紅魔次第だねえ。そうなって一番厄介なのはあそこだからね。数と力のバランスが優れてる。っても、やっぱりまだ早いな」
「地霊と天狗は不干渉だろうしねー。西行寺は喧嘩にゃ強いが数が数だけに戦争にゃ向いてない。野良妖怪の方が得体が知れない分余程怖いよねえ。」

 二人が、今までに見たこともないような表情で、今までに聞いたこともないような言葉を口にしている。何だろう。

「理想は紅魔が天狗を潰し、蓬莱人が紅魔を潰し、西行寺が蓬莱人を潰してくれることなんだがな。あとは魔族か。属性的に互いに苦手だから動いて欲しくないな。」
「同感。あ、やっぱり蓬莱人に対抗できるのは西行寺だよねえ。本人は苦手って言ってるけど、あれはきっと効くよね。」
「わかっててわざと言ってるね、あの霊姫は。逆に紅魔の最終兵器は蓬莱人には通用しない。消沈と破壊は違うからな。あと月。面倒くさいな。」

 何?戦争って何?潰すってどういう事?

「閻魔共の裁きにあわないように、なるだけ手は汚さないように。それでいて天神に対抗できるだけの力を用意しておかないといけない。天の神が地の神を征服する構図。懐かしいじゃないか。そうだろう、元まつろわぬ神?」
「難しいね。如何せん大型の敵が多すぎるよ。やっぱりどこかが先に潰し合いを始めて貰わないと、私達じゃまだ力が足りないね。ここに入ってくるときに、随分力奪われちゃったし。あンときは敵がかなちゃん達だけだったし、かなちゃん以外の奴らはてんで弱かったから、何とかなったんだよ。信じてくれてた民の力も大きかった。」

 入り込めない。
 八坂様も諏訪子様も、私を大事にしてくれるし、少し、家族以上に親密な接し方もしてくれる。それでも、どうしても入り込めないのだ、あの二人の間に。これが人間と神が積み重ねられる時間の差という事だろうかと思い知らされる瞬間が、時折顔を覗かせる。
 八坂様と諏訪子様は、一点の曇りもなく鏡面に磨いた、くろがね。硬く、鋭く、時に応じて姿を変え、互いの姿を映す。ぴったりと面が合うと、二度と隙間もなく、何者も入り込めず離せない。互いに引き合う力も要らずに、だのに絶対に離れない。

「八坂様、一体何の話を」
「早苗は気づかないのか。暢気だね。」
「まあまあ。それがさなちゃんのいいところだし」

 夫婦。正にその通りの二人。早い話が、私は、嫉妬しているのだ。八坂様と諏訪子様、その両方に。

「八雲と博麗。西行寺。紅魔。見たところ私達が来る前はそんな三つ巴でバランスが取れていたらしい。私達の侵入にあわせて、急に首を突っ込み始めた天狗や河童。蓬莱人達の和解。地底の動向。野良妖怪の蠢動。魔界。月。やってきた船。」
「そんなきな臭さは一度はここを見限った天神をも誘い出した。バランスが崩れれば、豊かに発展した地上を横から盗れるってね。あーあ、博麗はそれに気付かずにあっさり要石入れさせちゃうし。力はあるのに転生伝承型モデルの体に大分権限委譲してるからなあ、いつまでも危機感がないんだよね。それを補完する八雲も爛れてるみたいだし。」
「博麗が力を失えば三つ巴は崩れる。それが実体を伴わないかりそめのバランスだったとしてもだ。空いた隙間を誰が奪い去るか。勿論誰かが取って代わらなければ、博麗大結界が失われて幻想郷のエントロピーは急速に増加し、幻想郷は熱死する。それを食い止める大義名分を、誰が手にするか。誰でもいいんだ、力があれば。どうなると思う?」

 どうなる、と聞かれても。

「戦争だよ、せ、ん、そ。ああ、ほんとう、懐かしい響きだねー」

 ぞくっ
 寒気に背筋が凍った。
 諏訪子様の、あんな顔、始めて見た。仮にも昔、人を恐怖で支配した神と言うことなのだろうか。八坂様もだ。口は悪いけど慈しみ深い方が、あんな風に。
 
「戦争だなんて……やめて下さい」

 ここに来る前、私が外の人間だったとき。『戦争』という言葉に何か恐ろしく嫌な印象を持っていた気がする。戦い、争いとは本来、嫌悪すべきものと決められた訳ではない筈。だというのに、『戦争』という言葉そのものが負のイメージを伴って連想されるのだ。きっと外で嫌な思い出があったか、そう言う教育を受けていたのだろう。そんな私の感慨を読みとったのかどうか。諏訪子様が口を開いた。

「戦争は、嫌い?」
「……わかりません。ただ、嫌な感じはしているんです」

 はは、と小さく笑った諏訪子様の代わりに、今度は八坂様が言葉を続ける。

「戦争がなければ私達は出逢わなかった。さなちゃんだって生まれてこなかったかも知れない。」

 聞かされている話が本当ならば、その通りだ。でも。だからって。

「私みたいな神はさ、戦争でもしないと存在自体が揺らぐんだ。まあ、自分とこの民を虐めてもいいんだけど。さなちゃん虐めても仕方ないし。」
「この世界の天神がどういった存在なのか詳しいことは知らない。ただ、私達みたいな時代を生きた神にとっては、戦争はな、即ち、政治なんだ。必ず必要な局面が訪れ、そうでなくても常に必要で。それ自体を嫌うことも厭うこともない。逃げることなく真正面からそれと向き合うのさ。それ自体が民を治める手段で、民を治めるのが存在意義の重きとなる神にとっては、だからこそ戦争は生きる理由なんだ。私だって、諏訪子を殺すために神になったんだからな。」
「八坂、さま……」

 重い。この二人の背負っている時間は重すぎて、私ではその片鱗だって意味を知れないだろう。私はちゃぶ台に視線を落としながら。

「殺すために、生きてるなんて」

 巧く伝えられない。八坂様と諏訪子さまに幻想郷へ連れて来て頂いた時に、外にいた頃の記憶の大半を失ったのだ。この気分の悪さを巧く言葉に出来ないのは、理由はきっとその失われたどこかにあるに違いない。お二人は、それを防いだのだろうか。それともそれでも尚残る深い傷跡なのだろうか。

「とにかくそんなの、残酷すぎます。戦争なんて、人の命を奪うこと、その、前の世界ではそうだったのかもしれませんけど、ここでは昔のことなんて関係ないんじゃないんですか?」
「残酷、か。」

 視線を横に流して、ふ、と笑う八坂様。その視線を受けた諏訪子様も、笑っていた。

「かなちゃんは政治、か。確かに昔はそうだったかな。私の場合は政治って言うよりは、儀式かな。いや、お祭?どちらにしても必要な行事だったことに変わりはないね。でも」

 ふふっ、と袖で口許を隠して笑いを忍ばせる諏訪子様の反応は、八坂様にも意外だったようだ。眉を持ち上げてその方を見た。

「でも、戦争はね。そう、私の経験したことのある最も激しかった戦争はね、私にとっては」

「デートだったから」
「っい」

 八坂様が膝の上に突いていた肘を滑らせて顔を上げる。

「ついでに言うと私の負けがはっきりした十一回目の戦役は、結婚式だよね?」
「ね?とか聞くな」

 頭を掻き毟って突っぱねる八坂様だが、その顔は赤く、視線はあさっての方へ投げられている。

「え、え?」
「私達はねー、イワユル『敵将同士恋に落ちて駆け落ちしちゃった』ってやつなのサ」
「限りなく平たい表現だな」

 敵将同士駆け落ち?聞こえはロマンティックだけど、この二人にはとても似合いそうにない……。

「あの時のかなちゃんったら、すっごいんだよー?ふふふ」
「……何を指して言ってるのかわからんが、早苗に変なこと吹きこむのはやめてくれ」
「若い頃のかなちゃんは可愛かったなあ」
「まるでもう若くないみたいな言い方だなあおいぃ?」

 八坂様が諏訪子様のこめかみを両サイドからぐりぐりと押さえている。いつものお二人だ。

「イヤイヤ、今でこそこんなだが、昔はほら、私の後ろに立つな、私の前に立ったら叩き切る、みたいな子だったじゃん?あんなカミソリみたいな子がさあ」
「しらないよ」
「またまたー。わすれないよー、かなちゃんのプロポーzふぐぉ!?」

 諏訪子様の頭を押さえて床に倒す八坂様。顔が赤い。なんだかんだでリードするのは諏訪子様なんだなあ。

「あー、言ってたら思い出してどきどきしてきちゃった。かなちゃん、久しぶりに『弾幕』ヤろうよー。」
「スペルの継続時間を短くしてくれたら考える」
「えー」
「オールウェイズな冬眠とかされたら半年待つんだぞ半年!戦争ならともかく、ごっこでそんなの出来るか!」
「半刻にするからぁ」
「イヤなこった!」

 いつもの二人だ。さっき顔を出した何かは、一体何だったのだろう。それともやはりあれが本性で、もしかして八坂様も諏訪子様も誰かを傷つけたり殺したりしたいのだろうか。

「ま」

 諏訪子様が八坂座った様の背中の上で、その肩越しに視線をこちらに向けて口を開いた。

「しっかりと信仰心さえ集まれば、別に戦争なんてしなくても良いんだ。」

 重たいわよ、と毒づく八坂様をよそに、諏訪子様は話を切り上げようと結末を急いだ。

「戦争も奇蹟も祟りも豊饒も、言ってしまえば信仰心の徴収みたいなものだかんね。確かに政治だよ。」
「幻想郷の覇権を、誰が握ったって別に構いやしない。私達が私達の、いわゆる国体を護持できるならね。但し、それをよしとしない覇者には、徹底的に抗うだけだ。天神が地上を取りにくるというのなら天神に。地上の誰かがそうするなら、その誰かに。勿論、そう言う点ではやはり紅魔が要注意ってことだな。あそこは専制を敷こうとする。間違いなく。」

 毎日を流れるときのままに安穏と生きている私には、身近に迫った争乱の気配になど気付けなかった。そして、お二人はそれに備えて考えを巡らせている。
 私は、いつまでも二人に頼りっきりだ。
 風祝としての力とてそうだ。同じ巫女でも私と博麗では大きな隔たりがある。私は、黙って生きているだけで、お二人の力を食いつぶしているのだ。

「あの」
「すとっぷ」

 私が口を開きかけると、諏訪子様が八坂様の背中の上から無理やり腕を伸ばして私の唇に指を重ね、その言葉を遮る。八坂様はちゃぶ台の上に潰されている。

「今や神様もビジネスでね。昔みたいに信仰心を搾取するだけじゃないんだよ。それはある種の契約で、さなちゃんが、私やかなちゃんを信じてくれて、だからその代わりに私達はさなちゃんに幸せになってもらうし、力だって授ける。ふぃふてぃふぃふてぃってヤツだよ。」
「そうだ。だから変に気負ったりするな。水臭いことはいいっこなしだ。それと諏訪子、重い。」
「重くないよ!かなちゃんの方が重いもん」
「はいはい、小さいからね。」
「なによ、いつも私に乗っかられたら、もっともっとって言って離さないくsひゃあああああぁぁ……」

 次の瞬間、諏訪子様が神社の石段の向こうへ吹き飛び、八坂様は投球直後のピッチャーみたいなポーズのまま、食卓のトマトと変わらないくらいの顔になっていた。

 戦争なんて、ここでは無縁だと思うくらい、この神社では平和な空気が流れている。







 里の小路の更に一本奥まった径。日もとっぷりと暮れて夜の帳がその裏地に朧月と星屑を縫い付け垂らしているこの刻にあって、月影も星めきも届かない澱んだ闇がじくじくと詰まったような細い路地に、私は、八坂様と諏訪子様に連れられて、やってきた。お二人は左右に分かれ、何の変哲もない辻の隅へ向けてなにやら呪(しゅ)をかけている。
 未だに抵抗感を残し、不安の声を上げる私を諫めるように、だがその他方で四辻に何かを施す術式を展開してゆく。

「何言ってるの?私達には信仰心が必要なの。誰にも信仰されない私達は、消滅するだけの運命。」
「そ。それが嫌だからこの世界に来たんじゃない。……早苗もそれ、覚悟決めてきたと思ってたのに?」
「で、でも」
「大丈夫だって。それに、さなちゃんが言い出したことだよ?」
「そう、ですけど……」

 そっちは?と聞く八坂様にいいよと応える諏訪子様。私の不安など気にも留めない様子。
 
「じゃあ始めようか」

 八坂様が振り返ると諏訪子様も同じように翻って頷く。

「FocusをPrivateに設定」
「Define:対象=対象指定(Address(現在地))」
「Call:KillProcess(対象, 乾)」
「Call:KillProcess(対象, 坤)」
「警告を無視」

 ぐにゃりと物の境界が歪む。隣り合わせのもの同士が隣という概念を失い、同化する。物理的に融合しているのではない。互いを区別する認識が失われる。局所的に天と地を解放して混沌へ還元しようとしていた。
 そしていよいよ、物的輪郭を失おうかという時。

『Redefine:天沼矛 As 矛_tmp』
「承諾」

 八坂様は上から下へ、諏訪子様は下から上へ、お二人は向かい合って虚空に、そのラインを隣り合わせるように指で線を描く。その指の軌跡を追って光の棒が浮き上がり、八坂様のそれと諏訪子様のそれが、螺旋を描いて絡み合った。絡み合う光のラインは、絡み合って一つの棒のようなものになる。

『Run:開闢(矛_tmp, 対象)』
「承諾」

『実行』

 閃光。白い光。それは何もない白ではない。全てが飽和した白。慌てて目を閉じた。それを見ていてはいけないような気がしたから。強く瞼を閉じ、黙っている。薄いその肉では光を受け止められないはずだったが、瞼の向こうに光を感じることはなかった。おかしい、と目を開けるとやはり眩しくて閉じる。
 どうやらその光は、私が拒絶する限り、私の中には入り込んでこないようだった。
 視野認識を拒絶しながら目を開くと、私は真白い空間にいた。上も下もなく、どこを見渡しても天と地を分かつ線がない。お二人が仕掛けた呪によって、この辻は別のどこかへ通ずる路となったらしい。
 そして、私と同じようにお二人に縋る者が、目の前に。一体どこに潜んでいたのか、その数は何百。視界を埋め尽くす、若い男女の群。世界から心身ともに漲る彼らだけを取り出したかのような、不自然だが圧倒的な活気が渦巻いていた。そしてそれらの視線は、不乱にお二人と……私を視ていた。
 私を挟むようにしてお二人は、すっく、と立ち上がる。立ち上がっただけだ。だと言うのに、私は見えない巨大な手によって地べたに押しつけられるような威圧感と、しかしそこに震えるような昂揚感を覚える。
 白い空間に生まれた数百のそれに対峙して、お二人は高らかに叫び抜く。

「さあ。勇敢な負け犬共。博麗に裏切られ、紅魔に虐げられ、しかしまだ死なず、妖怪共とも相容れない、身勝手極まりない惰弱な探求者共。私達のような闖入者の元に集まった賢き狂信者共。貴様等の最高の舞台、もっとも惨めな墓場が、直ぐそこまで来ている。」

 女性のそれとは思えない力強さ。野太いのではない。威厳と力を縫い込んだ、いきなり心臓を鷲掴みにするような、暴虐の魔力さえ持ち合わせている。現れたモノ達と、そして私は、固唾を呑んでお二人の言葉に耳を傾け、体は微動だにできない。

「さあ。さあ。狂宴だ。これからは、来るべき戦争に備えて英気を養うがいい。天地に届く七つの扉から出撃する、天を染め地を埋める七つの軍団こそ、貴様等だ。数にして七百。たった七百だ。妖怪を、吸血鬼を、妖精を、亡霊を、無数の的に対峙するのに、この不甲斐ない数。」
「だが、私は信じている。貴様等が一人もう一度死ぬまでに、百万の敵を道連れにすることを。せいぜいもう一度死ぬまでの楽しみ。狂え。愉しめ。存分に強欲たれ。慾に得て余計なものをかなぐり捨てろ。それまでの間、貴様等の欲するものは何でもくれてやる。」

 共鳴するみたいに、その群が揺れる。

「さあ。さあ。さあ。言ってみよ。私に教えてみよ。見せてみよ。叫んでみよ。貴様等が襤褸一つまとわずともその身に残すのは何だ。貴様等に必要な最低限は、何だ」

 信仰

「よろしい。」
「殊勝だが貴様等愚民がそれを持って何とする」

 戦争

「愚かだな。」
「愚かだが私たちは満足だ。」

 守矢

「聞こえないな。貴様等の信仰はその程度か。私は天へも轟く鬨の声が聞きたいんだが。」

 守矢!

「聞こえないな。貴様等の信仰はその程度か。私は地をも揺るがす鬨の声が聞きたいんだが。」

 守矢!!

「結構。大いに結構。その信仰が貴様等の唯一無二、史上最強の剣となる。この私が天に誓おう。」
「結構。大いに結構。その信仰が貴様等の唯一無二、史上最強の鎧となる。この私が地に誓おう。」
「私のために一度死んだ者達よ。あのときは辛くも勝利したが、今度もそうとは限らない。」
「私のために一度死んだ者達よ。あのときは惨めに敗北したが、今度もそうとは限らない。」
『次の戦争は、もっと巧くやれ。もっと、もっとだ。』

 まさに天地を貫く声の群。それは聖なる勇敢などではない。頼もしい強さなどではない。敬虔な犠牲などではない。その声が震わす空気には、俗悪な野蛮さ、下劣な欲望、渇望する暴力。なんて汚いもの。なんて気持ちの悪いもの。なんて安っぽいもの。だがなんて強い。純粋な力。奪い、ねじ伏せ、征服する、力。
 ぞくぞくする。これが、これが全部。

「この人達、全部私の?」

 声が震える。

「これは人ではないよ、さなちゃん。」
「これはモノだよ。信仰以外の全てを捨て去った、一度死んだ生を持て余しているだけのモノ。」
「これはモノだよ。暴力以外の全てを捨て去った、一度死んだ生を持て余しているだけのモノ。」

 私の左右の耳元で、静かに私を溶かす、声。だというのに、それまでの凛然とした威厳はその表情からは伺い知れない。目の前にあるお二人の顔は、朝食を突っついているときの、柔らかい笑顔。

「そうだ、早苗。これは全部、我々のモノだ。」
「私達はさなちゃんを必要としてる。」
「あいつらも全部、早苗、お前を必要としている。」
「みんな、さなちゃんに、ここにいて欲しいと、願ってる。」

 さなえを、ひつようとしてる

「えっ……」

 え。
 え?
 なに、これ。
 涙が。
 違う、涙じゃない。
 涙って言うのはもっと、感情的で、高ぶり波打ち溢れ出るもの。これは、ただ流れてくる。胸の中で何の化学反応も起こっていない。なのに、壊れた蛇口みたいに、目から水が出てくる。

「思い出さなくてもいい。本来なら全部忘れているはずだった。」
「それでも残っちゃったその瑕疵は、最後にここで消し去って。」

『幻想郷は、早苗を必要としてる。ここは、外とは違う。』

 フラッシュバック。
 映像にならない色の群体。
 その実体はかき消されている。ペンキの剥げた壁みたいに、いびつに。モザイクにもならない。褪と削。不足。
 映像が剥げているのではない。渦巻くイメージ一つ一つが決定的に欠落している。相対性を失った記号の抜け殻だけが、火山灰のように降り積もる。不実の穂を払い叩き籾殻一つ一つから写実を取りだそうとしても、それは不活性ガスの風船。背表紙にタイトルはあるのに全てが白紙の本。そんな破片がびゅうびゅうと頭と胸の間辺りを吹きすさんでいる。
 孤独。苦痛。辛酸。の、殻。
 それが、塩辛い水に化けてどばどばと流れている。

「な、に、これ」

 悲しくない。苦しくない。辛くない。その記号は実体を失っているから。だのに、生理現象だけはこれでもかというくらいに引き起こす。涙と呼ぶには安売りしすぎなほど、大量に。

 手首、いや、肘の内側付近まで無数にある傷跡の、何かを思い出せそうな気がしたが、それは摩擦のない取っ手みたいに引き寄せることができない。この切痕が何かを知っているのだろうか。その一筋一筋が、ざわつく草みたいに疼いていた。
 その赤い線に涙のような物が滴ると、もう傷口は癒えているというのに、しんしんと染みた。
 その痛みが、記憶を呼び覚ます。

 壁の薄いアパート。
 手すりは錆び付き階段は腐食で穴あき。
 土台のコンクリもぼろぼろ砕けてひび入り。
 逃げた母親。
 汚らわしい男。父親だなんて信じたくない。
 酒とタバコの匂い。注射器とストローとアルミ箔。ライター。
 荒れて暴れて夜を明かす。
 腕に一本、赤い切り傷。
 口にタオルを詰められて、股に肉を詰められた。
 臭い肉。臭い息。
 時計の中のゼンマイみたいにきこきこきこ動いて勝手に息を切らせてる。私の中の時は止まっているというのに。獣みたいな息づかいと声。最後に赤ん坊みたいな断末魔で固まって肉が抜ける。
 腕にいっぽん、赤い切り傷。
 学校の机は毎朝逆さまで椅子は家出しているらしい。
 上履きもそれについて行って焼却炉とか兎小屋の裏で私が見つけるのをぽつんと待っていた。水着はちょくちょくお店に身売りをしたんだってさ。そのたびに唾とか息とか意味の分からない物を求められたのでそれと水着を交換して取り戻してた。
 腕にいっぽん、赤い切り傷。
 トイレには屋根があったはずなのに雨降りだし、持ってきたはずの教科書なんて全部忘れてきてて。先生は相談に乗ってくれた。体で。家にいる豚と同じ臭いがした。親身になって相談に乗ってくれた。親身に、親身になって。こいつも同じ豚だ。相談を持ちかけたのは私だったのにいつの間にか先生からになっていて、今度は断ったら卒業できないって。私のパンツを口に入れたまま、家の豚と同じ。
 腕にいっぱい、赤い切り傷。
 全てから逃げたくて、神社。古ぼけて誰もいなくて、一人だけ居て。愛してくれる人を、脳内。
 毎日、毎日、何年も。
 描いてつくって、誰もいないその人に見せて。愛してくれる人を愛して耽って溶けて泥と寝た。毎日、毎日、何年も。
 でも毎日変わらなくて豚とクスリと家出と豚と酒と進路相談室が毎日神社で愛を型抜き息抜き沈んで溶けてカミソリとかカッターの刃と鋸が豚とぶたと豚野郎とウジ虫どもの喉ぼとけが兎の糞便すきだって言うからうわ履きと水着クソまみれにたべさせてはを引っこ抜いてやったらごめんなさいとかおそろしいじゅもんをとなえてきたわたしおはらいとかけっかいとかふけってば
かりでごめんなさいとかのろいのことばだってきもちわるいしあかい
のとかきもちいいしじぶんのからだじゃないからいっぱいできるしこい
つらぶたくそうじむしくずごみ

 気が付いたら神社の前で泣いていた。膝を折ってぺたんと鳥居の前の石畳で泣き崩れていた。自分の手は血塗れで、肘から下は血塗れで、血に血がしみてしくしくしく痛い。
 こんな場所こんな世界にいたくない。この鳥居の向こうに誰かいるのなら、私を連れて、どこかへ連れて行ってよと。



 ――叫んだんだ



 そのままの姿勢で、はたと、再びその真白い空間に放り出された自分に返る。長い時間記憶のコマ送りに揺られていたような気がしたが、周りの反応を見るにそれは一瞬のことだったらしい。

「わたし」
「俗っぽいがそれも一つの禊ぎだと思ってくれ。」
「結界に濾し取られて消えると思っていたんだけど、ここの結界、聞いてたより弱まっちゃってて、一部素通りしちゃったみたい」

 思い出したはずの記憶は消えていた。もう何も思い出せない。
 腕にかかった水が、汚水のように感じられて思わず拭き取る。修復不能に消え去った記憶に、未練はない。忌まわしいそれは、叫びと涙によって、体の外に、きっと、全て吐き出されたのだ。
 今あるのは胸がすっと軽くなったという感覚。そして。

「私、強くなった気がします」
「ああ、早苗に届きやすくなった。」
「だねえ。今なら博麗の巫女とはりあえるかもよ?」

 事実、そんな気がしていた。

「はっは、そりゃむりだ。ありゃあ、ヒトじゃない。」
「あーあ、そうやって夢を壊すぅ」
「……」

 えー……だめなのか。

「でもな、戦争は個の力じゃない。ならば早苗、お前の方が上だ。」

 八坂様の言葉に、諏訪子様も含み笑う。

「さなちゃんは、イーストブリッジからのリソースに加えて、ほら、この子達を使えるんさ。」

 無数の男女の群を指さして、諏訪子様が言う。

「この方達は、お二人の」
「お前の、でもある。私たちの兵隊だ。」
「ここではさなちゃんは小さな存在じゃない。見過ごされる存在じゃない。忘れられる存在じゃない。虐げられ罵られ嘲れる存在じゃない。」

 ぞくぞくする。寒い訳じゃない、逆にかあと火照って熱いくらい。自分の身体を抱くみたいに抑えつけないと、震えてしまう。薄ら笑みが止まらない。
 唇が乾いて舌でそれを湿したら、すごくやらしい感じになった。
 それを見た諏訪子様が、らしくなってきたじゃん、と笑う。八坂様は兵隊に向き直り、再び声を上げる。

「守矢の巫女は、私達の力を貴様等に授けるためのプリズムだ。早苗がいなければ、私達は本当の意味では戦えない。」
「貴様等の『信仰心』、早苗に存分に注いで見せろ」

 それを聞いた群衆が、わっと沸き立った。

「早苗」
「じゃ、始めるよ」

 凛々しい八坂様の声が、頭を蕀で縛り付ける。
 愛らしい諏訪子様の目が、鋭く私を射抜く。
 それだけで。

「は……い……」

 それだけで、スイッチが入ってしまうのだ。
 そういう体に、そういう心に染め上げられた。愛おしく、敬愛し、尊敬して信奉する、二人に、私は愛欲で染め上げられていた。
 二人の目線で、言葉で、吐息で、そして私の妄想で、淫らに堕ちる牝と化すようにと。前からずっと、ずっと、こういう日のために身も心も仕込まれていた。二人に盛られた形のない媚薬は、どんな霊験よりも、奇蹟よりも、私を虜にし、奔放に縛り付ける。一歩足進むごとに、妄想はエスカレートし、妄想が膨らむたびに、心と体の締りが緩くなる。そして、弛緩した私はより深い妄想を。これから起こることへの妄想だけで息が上り、体は火照り、あそこはぱっくり割れて蜜を滴らせていた。体から骨が抜け、口元は緩み、足元がふらついてしまう。

「さなちゃんは、思う存分楽しんでくれればいいの。」

 諏訪子様が、甘い声で囁く。

「誰も今のお前を止める者などいない。お前が堕ちれば堕ちるほど、私達は確かな存在になれる。そして早苗も、そら、ここが」
「んはぁっ!」
「ここが欲しがってるものを存分にもらえる。幸せになれる、そして、強くなれる」
「ぉ、おふ……ん、あ、ああ、ひぃ」

 耳元で囁いていた諏訪子様は私の肩を抑えている。小さいのに信じられないほどの力で私を固定し、一方の八坂様は、そうして逃げられない私のスカートの上から、全く思いやりもないような乱暴さで、私の股間に手を伸ばしてそれをめちゃくちゃに弄くり回す。

「やさかしゃ、まぁっ!だめ、だめへぇぇ……」

 腰が砕けて崩れ落ちた私の目へ、諏訪子様が同じくそれを重ね合わせてきた。視線から意識がこじ開けられて、呼び覚まされかけていた『それ』を引き抜いて露出させられ、体の髄の細い、だが強烈に意識と体を繋ぎ止める芯を、ずるりと抜き去られる。意識と思考と理性と体が切り放たれた。
 諏訪子様はそのまま流れるように右耳へ。視界が開けると八坂様がいて、灼熱のキスをくれた。触れただけなのに喉から焼けるような渇きが広がり、生唾を呑み込んでしまう。諏訪子様と対称な動きで左耳へ流れた。
 とぎれた躯と理性をいよいよ天地へ引き剥がすのは、八坂様と諏訪子様が左天と右地から同時に耳を侵す、甘い言葉。地の底へカラダを呑み込む高い声。天上へ理性を霧散させる低い声。

『さあ、始めなさい』

 その言葉で、私は、墜ちる。

「は……い」

 二人の言葉が私をねじ伏せた。瞬間、私の中に残った本能が天地へ乖離して剥き出しに。見上げた。その先にあったのはお二人の姿ではなく。

「守矢の巫女、東風谷早苗は、今から、皆さんの前で、お、オナニーを、します。言葉と視線で、私を、犯して下さい」

 イトを抜かれたからだが右へ左へ振り回され、重心を失って目を回したような不安定さに。捕まるものが欲しい。平衡感覚がない。何でもいい、捕まって、安定、いや、安心したい。
 手をさしのべるのは、お二人の存在。お二人のために、否、こうして必要とされることがたまらなく気持ちよくて、私自身の満足のために。
 世界が広がる。明るくて痺れて気持ちがいい。ふわふわ幸せなのに、脚がずっしり重くて実感があるのだ。

 みえる。
 この者達の歓喜の極彩が。
 聞こえる。
 この者達の欲望の靴音が。
 響く嘔吐が低く温度、鳴る音駆る瀬に歌う多雨。
 瞼の裏で舞う他の羽化。顎は牛頭吾子過去は来ず。
 ににぎにぎしてあらみたまたまういわとわとわにわあけしめしめし。
 ひらく。
 とびら。め。

「……我が神社ではお賽銭に金銭は求めません。信仰心を抱いていただければ、他には何も要らないのです。但し、生半可な信仰は要りません。求めるのは、揺るがない信仰心。服従。守矢の二柱への絶対隷属。」

 気持ちがいい。

「代わりに与えられるのは不道徳。絶対的な、力。」

 飽和感と幸福感とが同時に襲ってきて食傷なのにもっと貪欲。

「それと少しのボーナスが」

 私は笑いながら、群といる手近な男の内一人を見やり、目で誘った。

「死ぬまで死ねないあなたのために。神の力を降ろす依代の淫行見学、信仰の対価に、いかがですか?」

 惹かれた男を目の前に、私は立ったままがに股に大きく足を開き、スカートをたくし上げてその裾を口にはむ。そして両の手で女陰を思い切りくつろげてそこを見せつけた。お二人に焚きつけられた身体はもうもうと熱を帯びて、股間をとろけさせていた。じくじく膿んだ赤い肉ビラがもうじっとり湿ってひくついている。男の視線がそこに突き刺さったのを確かに感じた瞬間、チクリと刺すような刺激。

 感じてる、視線で。

 狼狽えながらも男は私の脚に手を伸ばす。それは獣だった。餌を前にした、飢えた獣。だが私はそれを汚らわしいとは思わない。むしろその猛々しさがこそ、美徳。貪る獣欲がこそ、高貴。

「み、巫女様」
「ごめんなさい。でも、見るだけなんです。」

 挑発と、制止。欲望と節制。私は触れようとする男の手から身を引いた。
 ここで天秤に掛けるのだ。その心臓を抉り出して、もう片方には欲望。羽より軽い心臓などあるものか。魔女審判に等しい。ならばもっと重いものと比べるのだ。
 清廉潔白など人の道に非ず。汚濁と虚飾こそ本質。それを以てなお良しとするに足る、強い欲望を。個としての命と、繋がる生命。後者にこそ重きを。操作するべくもない。それは重いのだ。人の子にあって、それを尊ぶ者こそ、我らの王国に相応しい。
 欲から、逃げぬ者よ。
 スカートをはらりと戻し、股を開いたままの格好で陰部を隠す。誘うような視線で見やりながら、男の耳から背筋を通るようめがけて、誘いの脅しを、投げかけた。

「あなたの心根、正義、信奉。ここにいるということは全て守矢に捧げた後だと察します。が、私に触れる以上、もはやここからも引き返せないと、存じ上げませ。」

 それでもよいなら、その視線で汚すがいい。その欲望のままに私の淫姿を貪り、恣に私を罵るがいい。あなた達の獣の血を、十分に目覚めさせるがいい。信仰の名の下に力を与え、その代わり、その力を存分に運用させてもらう。
 お二人の言うことだ。正しいに決まっている。お二人の言うことに間違いなど無い。……たとい誰かの言う間違いであろうとも、私の中では正しい。私の中では正しい。私の中では正しい。私の中では正しい。私の中では正しい。私の中では正しいのだ。間違いなど無い。ある筈がない。
 来る戦争は、私達を私達たらしめるに不可避なものに違いない。私達が私達であるために、私達以外の全てを殺し壊し燃やし奪い犯し尽くす。それは罪じゃない。お二人の言うことに罪性などあるはずがない。あるとすれば、他の全てが間違っているのだ。間違っているのだ。だから、私達以外のも全てを殺し壊し燃やし奪い犯し尽くす。それが私達になるまで。

「まあ、これ以上堅苦しいことは抜きで、これからも変わらぬ信仰心を、というほんのココロザシに、私の手淫狂いっぷりでもどうですか?」

 私は装束の合わせをずらし、さらしを緩めて乳房を露出させる。神性媚薬に犯された私の体は、乳房が外気に触れただけでもちくちく刺すように敏感になっている。そのままそこに座り込んでM字開脚し、スカートをたくしあげて濡れたあそこを露わにする。

「さあお前達。ここでは節制も禁欲も禁忌もない。隣にいる男と隣にいる女と、誰とも構わずセックスすればいい。男同士女同士もいっこうに構わん。満たし合え。その障害になるものは、ここには一切無い。この巫女は余興だ。皆がこの子を好いてくれているらしいのを聞き及んだので用意してみた。この子も皆に礼がしたいそうだから、この場を借りて、と思う。お前達のオカズにでもなればと思ってな」

 八坂様が私を見せ物として宣言した瞬間、どこも触れていないのに絶頂の直前まで上り詰めた。視界に霞がかかって心臓がばくばく言っている。息が上がって、あそこがトドメをほしがってる……。

「巫女様……」

 男が一人近づいて私に触ろうとしたが、今度は諏訪子様がそれを制止した。

「おっと、触るのはダメ。さなちゃんにそういう風に触っていいのは、私と神奈子だけだよ」
「そ、そんな」

 がっかりの声を上げたのは男だったが、それは私も同じだった。見ず知らずの男のペニスを、私のまんこは受け入れる気まんまんでじくじくと期待に緩んでいたのだ。

「早苗に触ることはまかりならない。」
「みんなはさなちゃんのオナニーを見るだけ。セックスは隣の人とすること。さなちゃんは、みんなで視姦してあげて?ほら、興味ある人は寄って寄って。巫女の公開オナニーだよ。お代はみんなの信仰の継続。」

 諏訪子様がそういうと、男の信徒達がぞろぞろと前に集まってきた。向こうの方ではパートナーが決まったもの同士、早速セックスを始めている。私の相手は、ここに集まって下さってる方達。

「ご覧になりますか?私の腐れマンコいじり。毎日ぐちょぐちょいじってるから、黒ずんで汚くなっちゃってますけど。乳首もほら、使いすぎて黒くなってるんです。」

 それでも構わないという合図の代わりに、男達は私の目の前に集まりぎらついた視線を刺してくる。

「では、皆さんが信仰して下さるお礼にちょっと色を付けて、こんなのでよければ、オナニーショー、見てって下さいませ♥」

 私はM字を大きくして、男達を誘う。
 八坂様は宙に浮いてあぐらをかいたような姿勢になり、諏訪子様は地面から生やした岩の上で片足を伸ばした体育座りみたいな格好。お二人は私の背後にいらっしゃって、私のオナニーショーではなく、それを見ている信徒やその向こうで性宴に耽る信徒達を眺めて満足そうにしていらっしゃった。
 私は視姦者に向け、手を後ろに突き、少しお尻を浮かせて腰を揺らして見せる。自由の利いた手の人差し指と中指で、左右の淫唇をくぱぁと開くと、男達の視線がそこに集まる。

「びらびら、真っ黒でしょう?毎日擦っていじってるから、色素沈着しちゃって。」

 割れた雌裂の左右を上下になぞり、ぬめりを広げて気分を高める。

「いじりすぎで黒ずんだマンコとか、いやらしいなあ」
「うわあ、ほんとだ、真っ黒。いやらしいを通り越して、なんか、えぐ……」

 私の使いすぎまんこを見て、男達が卑下た声を上げる。その男達に向けて、今度は露出した胸を持ち上げるみたいにして見せつける。

「胸もひどいでしょう?陥没乳首で乳輪おっきくて、こっちもいじりすぎの真っ黒。毛穴のぶつぶつも見えちゃうくらいのグロ乳首。さらし巻いてないと、ぶよぶよすぎて垂れちゃうだらしないおっぱいなんです♪」
「うわ、何て言うか、人間の体じゃないっぽい……ほんと、グロい……」
「どんな使い方したらそんな風になるんだよ、淫乱巫女が」
「乳輪でかすぎじゃね?なんだよあれ、きめえ」

 男達の声を媚薬にして、私はオナニーを始めた。

「オナニーするときは、まず指をこうやって嘗めて」

 そういって口の中に唾液を溜める。しばらくくちゅくちゅして唾液の量を十分にして、それでも口の中で攪拌を続けるの。だんだん唾に粘り気が出てきて、キモチイイ唾になってくんだ。

「ほうひゃっれ、ゆひにたらひゅんれふ」

 十分に粘り気を帯びた唾液ローションを、掌にだらりと吐き出す。指どころではなく掌全体にまぶして、手をぬるぬるの淫乱性具にする。それでも余った唾液溜まりをすくって、すでにゆるゆるに解れたあそこの上に垂らす。

「もうぐちゅぐちゅマンコになっちゃいましたぁ♪」

 笑って男達の方を見ると、みんなちんこ勃起させて私のオナニー開始を見つめている。はぁん、みんな、私のオナニー狂いボディを嘗めるみたいに見てるぅ。

「で、最初は優しく触って……こうやって、ビラビラをなぞるみたいにして、ん、自分を焦らすの♥」

 淫唇の割れ目からはみ出た肉ビラを、指先でつつつ、となぞる。唾液でよく滑るそれは、綺麗なマンコのであれば、ピンクでぷるぷる可愛いのかも知れない。だが手まんこ狂いの私のマンビラは黒ずんでいて、さらに少しざらついている。

「こうやって、すりすり……あんまり力入れないですりすりやって、むずむず欲しくなっちゃうのを、おっきくしていって」

 私がオナニー実況をしていると、男が一人口を挟んできた。

「巫女さん、陰毛濃っ。処理してる?マン毛ぼーぼーだよ?」
「えっ!あ、こ、これは、その、違うんです。今日たまたま、処理しばらくしてなくって、その、あんまりいじってたものだから、私、おまんこ毛、すぐ延びるようになっちゃって……」
「つまり、マン毛濃いってことね。淫乱にお似合いだ」
「はふう、そうです……。もじゃもじゃマン毛は、淫乱の証拠なんですう」

 無処理の陰毛は延び放題で、品の欠片もない。その不潔な様が、鏡オナニーの時のオカズになるから、たまにしか処理しないのだ。八坂様はこの陰毛でクリ辺りを擦って差し上げると、一緒に感じて下さるし、諏訪子様は掴んで思い切り引っこ抜くから、自分で処理しようとあまり思わない。

「へへ、エロマン毛、いいねえ。そのうちマン汁でぺったりになるんだろ?」
「はいぃ……♪すぐ、マン汁する溢れちゃうからぁ♥」

 ラヴィアをなぞって擦る指を止めないまま、男達の罵りを一身に受けて、悦に浸る。

「エロ肉ビラで焦らしてたら、だんだんじゅわっ☆て、おまんこ汁でてくるから、そしたらそれと唾を混ぜ合わせて、全体に塗り広げるの♪クリトリスの辺りに重点的によく濡らして……」

 男の視線がちくちくきもちいい。私を取り囲んでいる男の数は、何人かさえわからない。その内の一人が、ついにペニスを取り出してしごき始めた。

「ああ、私をオカズにしちゃうんですね♥こんな使いすぎグロ性器のオナニー、オカズにしちゃうんですねっ♥いいですよ、触れない分、たくさんザーメンぶっかけても、イイですからねっ☆」

 そういって再びヴァギナを突き出してみせる。と、男達は次々に肉棒をさらけ出してしごき始めた。その男一人一人を嘗めるように見回す。ああ、どのおちんちんも立派ぁ。細いけど長くて奥までついてくれそうなの、ぶっとくてずんぐりしててぐっぽり広げてくれそうな子、カリ高があって肉抉りがキツそうなの、かわかむってて可愛いの、いろいろのペニスが私の周りに勢ぞろい。

「ああん、おちんちんオンパレード、素敵ぃ♪私のきもい体でみんなチンコキしてるんですねっ♥こんな真っ黒まんこのオナニーでもオカズにしてくれて、皆さん大好き♥大好きですうっ♥」

 はあはあ息が上がってきた。おまんこの奥きゅんきゅん切なくなってきて……♪

「もう、もう我慢できませんっ♥」

 自分をじらしていたタガが外れ、指を三本まとめて淫裂に突っ込む。同時にもう片方の手で胸を、乳輪周辺ごとぎゅうと握りつぶすみたいに。

「んほ☆んひいいっ♪我慢できなくなって♪皆さんの視線と雄オナニーの姿が素敵すぎて♪おちんちん衆姦どき☆どき☆しちゃって♥マンズリっ♪早苗、全力マンズリしちゃいましゅぅっ♪」

 人差し指中指薬指をまとめて雌穴に挿入し、奥まで突っ込んだところで指を鉤に曲げる。掬い出すみたいに窒内をかき回すと跳ねるほどの勢いで愛液が飛び散った。びろびろに伸びきったクリ包皮も剥いて、勃起クリをこりこり虐める。
 巨乳輪の胸は、握りつぶすと陥没乳首の先端がぴこぴこ顔をのぞかせる。ぎゅっぎゅっと押しつぶせば押しつぶすほど気持ちよくて、乳輪だけでも痺れる甘さが溢れてくる。

「んひ☆んひぃぃいっ♪本気オナニーしちゃう♥本気オナニーっ♥みなしゃんが見てる真ん中で、わらし、マスターベーションっ♥ハひぃっ♪焦らしとか、もう無理ぃ♪イクの☆イキたいのおっ♥何も考えないで、あくめ♪あくめしたいっ♪トびたいのぉっ♥」

 ぐちゅぐちゅまんこをかき混ぜる一方で、黒乳輪を押しつぶしながら陥没乳首の穴に指先を突っ込んで、その奥でむずむず期待に膨らむ乳首をホジる。

「はっ☆はヒ☆ちくびぃ♪陥没乳首ぃっ♪私の乳首、なかなか出てこないんですっ♥乳輪黒く堅くなっちゃってるし、乳首もこりっこりになっちゃってて、引っかかって出てこないんですう♥ああッ、早く勃起乳首ぐりぐり潰してオナりたいのに、でてこにゃいぃぃい♥ホジる☆さな乳首ホジっちゃう♪陥没☆うぅん、埋没勃起乳首ほじくり出すのぉ♥!!」
「乳輪に指つっこんでやがる。なんだこのギャグおっぱい。きもちわり」

 爪先で、肉割れ目のような乳輪の隙間をホジり、その奥の肉突起を刺激する。爪の堅い感触ががちがちに硬化した色素沈着乳首の先端に引っかかる度、甘歯痒い快感が背中を暴れ回って股間に集まってゆく。

「んほぉ♪んほおぉおおっん♪はやく、はやくでてきれえ♥んむぅん☆ほっ♪ほじほじするのもぉ、きもちいぃけどお、ああんん♥おまんこぉ♪おまんごげんかいなのぉ♥もうお預けとか無理なのに、無理なのに勃起乳首がおっぱい肉に埋まってでてこにゃいからぁ♥おまんこおあずけ♪お汁ぴゅっ☆ぴゅ☆吹いちゃってるけど、お預けなのぉ♥乳首、乳首乳首乳首乳首ぃ♪はやく、はぁやぁくぅ♥んひ、んほおぉぉおおっ♪おっ、おっ、おっほぉおおお♥乳首のさきっちょ、おっぱい肉の中でびくびく感じてりゅう♪」

 爪を立てて肉の隙間から黒乳頭を摘み、引っこ抜くみたいにぐりぐり引っ張ると、ようやく陥没していた乳首が、外にその姿を現した。

「ほ、ひっ♪でたぁ、ぽこってでたぁん♪包茎乳首やっと剥けましたあっん♥もうこりっこりになっちゃってて、出てこなかったのぉ♥」

 同じ要領でもう片方の乳首も露出させる。グロテスクな黒い固まりが先端についた奇妙な物体が胸から垂れ下がっている。乳首は親指ほどもあり、いじりすぎて伸びた皮膚のせいでぶよぶよで皺が寄っている。

「ほらぁ、気持ち悪いでしょぉ?グロ勃起乳首☆黒い芋虫が延びてるみたい。これ、強くいじりすぎて、固くなっちゃってるんですう♥乳首にオナニーダコできちゃってるんですぅ♪タコのとこ、固くなってるから、こうやって思いっきり爪を立ててぐりぐりすると、じんわりむずむずして、きもちっ☆いいのぉっ!」
「エロイ通り過ぎて、グロ……。巫女って全然神聖じゃないんだな。こりゃ只のオナニー狂いだ」

 でろりと垂れた乳首を摘んでひねる。勃起乳首が露出したから、私はやっとマンズリ再開できる。おっぱいオナニーでぎんぎんに興奮したグチョマンに軽く手を触れると、滴るマン汁は糸を引くくらいねっとりと粘り、媚粘膜はそれにコーティングされてぬらぬら光を照り返した。

「そう♥そうなんですぅっ♪早苗は只のオナニー狂いっ、エロキチガイなのっ♪いぃひいぃ♪おまんこしながらの乳首オナきもちいぃぃいいいっ♥はっひ、っほ、あんっ♥」

 オナニーダコの出来た乳首をギチギチ摘みながら、淫裂をまさぐる指に力を込める。三本入れていた指をより深く、四本、そして最後の親指までをつっこんで、手全体を捻込む。

「あっは♪すっごい音、立っちゃってますぅっ☆早苗のおまんこから、とても大切な場所とは思えないような下品なエロ音響かせちゃってますう♥じゅぼじゅぼマン汁音してぇ……♥おまんこエグくいじめるのきもちいぃいんっ♥皆さんにマン汁だらだら流しながらアヘってるとこ見られるの、感じちゃうぅっ♥」

 苛烈な雌穴いじりでぐちょぐちょになった淫裂の上に、今度はクリトリスが顔を現して自己主張を始めた。自慢の巨クリ。足の親指くらいあるの。ちゃんとカリみたいな抉れもあるし、皮を剥いたらまるでチンポなの。ズル剥けクリ。五本全部マンコにぶち込んでた指を、親指だけ抜く。親指でクリトリスを刺激する。ぐにぐに押し込むみたいに弄ると、ぷじゅっ、ってマン汁噴いちゃって、すっごくイイ。

「あっは☆クリ勃起したぁっ♪勝手に剥けちゃうエロクリトリスっ♥でかクリでしょぉ?♥人差し指と親指でわっか作って、しこしこ扱けちゃうくらいの巨クリですよぉ?♪みて、さなクリみてぇっ♥乳首とクリの三点勃起っ!♥肉突起オナニーきもちいぃいのおぉっ♪」

 がに股開きで見せつけていた手淫だったが、立っているのが辛くなって座り込んでしまった。それを契機に男共が一歩に程近づいて、触れてはならないという命令をぎりぎり守るくらい。何が近いって、おちんちん。一本二本三本……んわぁ、なんか数えられないくらいいっぱいの肉竿が私に向いてるの。

「はひっ♪私のオナニーで肉勃起っ♥男の人たちも肉勃起すごいですうっ♥すんすんっ♪雄臭いっ♥凄く雄くさいですっ♥誰ですか、もう射精しちゃったの?ザーメン臭ここまでキちゃってますよ?♪うふふっ☆カウパーの匂いとか、チンカスの腐った匂いとか、もうすんごいですうっ♥ちんこ近いから、においすっごいっ♪きんたまもくくって上がって、射精直前ですか?♥そんなにしこしこして、我慢カウパー切なそうに泣いちゃってますね?はあん、私も一緒にオナニーしますから♪ほら♪デカクリ扱きで一緒にしこしこっ♥乳首もしゅっしゅって扱いたら、んっ☆んほぉ……♪チンコ臭が鼻から来て、キモチイイのおっきくなりますっ!♥」

 大股を開いて勃起したクリトリスをちんぽ扱きみたいにズリながら、乳首に思い切り爪を立てると、頭と乳首とクリトリスに電線が張ってびりびり伝わる。ずらりと並んだペニスの針山に目移りしながら、その匂いをくんくん嗅いで興奮を増長していく。だって、こんな暴力的な器官っ、女を犯すための肉で出来た槍なんて、素敵、素敵っ。

「おっ☆おっほぉぉおっ♪きもちぃ、きもちぃいいっ♥オナニー衆観っ☆オナニー習慣っ♪見せオナ、毎日でもいいですっ!♥皆さんに見られながらのマジオナニーっ♪最低、さいてぇっ♥人にこんな行為見せて興奮しちゃうなんて、私最低のオンナですっ♥雌、雌以下っ♥動物だってセックス見せつけたりなんてしないっ!オナニー見られて興奮なんてしないのにっ!早苗っ、雌ビッチ早苗しゅごく興奮っ☆露出オナでこーふんしちゃってますぅっ!♥」

 はあはあ息が上がる。興奮でくらくらして、性欲でじゅくじゅく。おちんちんがいっぱいカウパー垂らして、かりくびに引っかかって、くちゅくちゅゆってるぅ…

「おちんこ♥おちんこ来てますね……♥私のド☆変態っぷり見て、皆さんのちんこ♥びくびくきちゃってますねっ?♥嬉しいです♪嬉しいですっ♪私皆さんのオカズになれて♪心底幸せですぅっ♥オナペット☆早苗、皆さんのオナペットっ!勿論私もオナっちゃいますよ♪皆さんが私でオナってるの見て、私もウズウズマンコになっちゃいますから♥私も一緒にオナニーっ♪相互オナニーですっ♪素敵☆素敵ですっ♪お互いに欲情しながら交わらないで自慰だなんて、惨めで最低っ ☆最低の性行為っ☆でも、でもでもっ、だからきもちぃいのぉっ♥最低だから最高なんですぅっ♥」

 乳首刺激を止めて手を離すとでろりと垂れ乳がだらしなく下がった。もう、両手でマンコいじり、本気マンズリっ。クリコキしながら、手マンコきもちいいっ。皆さんが射精射的で狙いやすいようにたまに、両手でぐぱぁってデカマン広げてひくひくしてる黒ヒダ見せつけちゃうの。

「くんくんくんっ♥雄臭ぁい♥堪らないです♥堪らないですっ♥私のオナニー見ながらどんどん雄臭くなってくの、うれしいですっ♪いいんですよっ☆私のグロオナニーで射精っ☆射精しちゃってもっ♪どぴゅどぴゅザーメン、かけていいんですっ♪かけて☆ザー汁かけてくださいっ♥ここ、ここぉっ♥ここ狙ってどばどば精液飛ばしてくださいっ♪くぱぁマンコの黒肉穴に、まっしろザーメンかけてくださいっ♥雌肉フルーツ早苗に、お情けくだしゃいっ♥!!」

 ぐちょぐちょおマンコを開いて腰を突き出して、それをゆらゆら揺らして射精をおねだりする。

「せーし♥せーし♥くださいっ♪ザーメンぶっかけてくださいいっ♥おまんこドロ☆ドロにして、ああっ、出来ればおっぱいも♪あ、あと顔もぉ……♥あああ、全身、全身精液でまっしろにそめてくだしゃいっ♥緑の髪の毛、真っ白で見えなくなっちゃうくらい、黒乳首と黒マンコも、真っ白に綺麗にしてくださいっ♥」

 ぶちゅぶちゅ音を鳴らしてオナってるマンコめがけて、ぶっかけ一発目が来た。不意だったものだから、くぱあしてあげてなくって、ずぽずぽしてる手とエロ穴の境目辺りにかかって、しみこんでいく。

「きたぁ♪きましたぁっ♥ぶっかけ一発目ぇっ♥まんこにせーし、一番乗りおめでとうございますぅっ♥あっは♪一発で止めなくていいんですよ?もっといっぱい☆いっぱいかけて下さいねっ♪皆さんもはやく、はやくっ♪早苗をまっちろにしてくだひゃいぃいっ♥おっ、ほ、んほぉっ!おな、おにゃにーも盛り上がってきちゃいますっ♪ザーメン塗り込んだらもっと、くるっのっ♥雌ビラからしたたって、マン汁と化学反応しちゃうっ♥ザー汁とマン汁化学反応でキョーレツ媚薬になっちゃいますうっ♥んっひ、しゅごい、しゅごいですうううっ♪」

 びゅるっ、と音が聞こえそうな勢いで、さあ、次々射精が始まった。マンコめがけて何発も精液の筋がふりかかる。きちんと膣口にヒットするもの、逸れてラヴィアにしたたるもの、クリトリスあたりにかかるもの、全然はずれてお腹や太腿に筋を作るもの。全部全部

「んぅぅ~っ♪精液きもちぃいですぅっ♪もっとあっちこっちにかけてもいいですよぉっ♥」

 そう言って、少しはずれてしまっておへその辺りにかかった精液を、ぬるぬるお腹全体に塗り広げてゆく。少しゲル状部分が残っててぷるぷるしてるから、その塊をお臍に落として指でくちゅくちゅ。ぬめぬめといやらしく照り光るお腹に、追加のぶっかけ。お腹の上にザーメン溜まりが出来ちゃうくらい。
 ずらり並んだ肉竿から、順不同で吹き出す精液。固さも量も頻度も様々で、それが色んな人にオナペットにされてるって言う実感につながって、キモチイイ。

 びゅるっ、びちゅっ、びゅーっ、どぷどぷっ!

「あはっ☆すごい、すごいいっぱいぃっ♪んひ、ほぉんっ☆ザーメン媚薬最高、最高ですっ♥まんこ敏感になっちゃうぅぅうっ♥ザーメンシャワーで、早苗、イっちゃ、イっちゃいますぅっ……アクメ一発目きますうぅっ♥」

 ひくん、ひくんと、震えてオーガズムに揺れる。視界の焦点がふらついて、ああ、私今アヘ顔になってるんだ……。おまんこがきゅんきゅん熱くなって挿入を貰えない切なさを訴えていた。
 ペニスの一本が目の前に現れて、鈴口が向いた状態でチン扱き手が加速していく。

「あ、顔にかけていただけるんですか♪はひ、ろうじょ」
「顔面ザーメン便器か、いいねえ、そそるっ」

 私は口を大きく開けてベロを出し、指を口の端につっこんで左右に広げておちんちんに向く。ペニスを扱く手が更に加速し、そしてその手が一際深くスライドしたところで、びゅる、びゅるるっと射精。出した舌の上にこってりぷるぷるの精子がたっぷり注がれる。舌だけでなく口の中に入り、大きく開いた口から外れて唇にかかるものも。
 私はそのザーメンを口に含み、くちゅくちゅ噛んでから、再び舌に乗せてそれを見せる。そうしてから、ごくり、飲み込んだ。喉に絡むねばねばと、強烈な男汁の匂いが最高。

「んくっ、ザーメン美味しいですぅ♥精虫一匹一匹ぷつぷつわかりそうなくらいで♥絞りたて新鮮ザーメン直飲み、さいこうれぅ……っ」

 うっとりとそう呟くと、口を開けて準備もしていないのに次から次へと精液のシャワーが顔に降り注いだ。
 びゅるびゅる、どぶ、どぷっ

「わぷっ!むぶっ、しゅご……☆大量顔射っ、んぶっずちゅザーメンパックしゅごいっ♪おでこもほっぺたも鼻も唇も顎も瞼も、わわっ、髪の毛もどんどん真っ白にっ♪あはぁっ☆どろどろ♪ザーメン頭からかけられてどんどんべとべとに染まっていっちゃうのっ♥髪の毛から精液の匂い取れなくなっちゃう……♪毎日髪の毛から精液臭したら♥あ♥あぁあっ♥そんなの、そんなの堪らないですっ♥毎日境内のお掃除しながらザーメン臭でエッチな気分になって、おまんこ濡れ濡れにしながら箒がけして☆ぜったい☆絶対☆そのまま箒でオナニー始めちゃいますっ♪オナニー狂いの早苗は、一人エッチ我慢できなくなって、石畳にマン汁垂らしてアヘ顔になっちゃいますぅ!♥そんなの、そんなのダメぇ♪絶対だめぇん♪髪の毛にせーえきぶちまけるのだめですぅっ♪エッチ気分♥いつでも何処でもオナニー欲求止まらない♥オナビッチになっちゃいましゅっ♥」

 そんなことを叫びながら、マンコ弄りの手は止まらない。精液シャワーは止まることなく股の間にも注がれ続け、淫裂というよりは股間全体、それを弄る手も含めて、ぐっちょりのどろどろに精液餡かけ状態になっている。そのザーメン漬けになったヴァギナをぐちょぐちょかき混ぜながら、二度目のアクメに向けて階段を上り詰めていく。

「あん☆んほっぉっ♪ぐちゅぐちゅまんこ、もうおマンコの中にザーメンきちゃってます♪しみこんじゃってますぅ♥誰の精子かわからないのが、どっぷどぷ☆ 挿入なしでながれこんできてますうっ♥最高♥精液ローションのオナニー最高なのぉおっ♥んあ、ザー汁、垂れてお尻の穴も濡れちゃってますっ♪あはっ♪ケツ穴もイケちゃうんですよ、ほらっ♥」

 四つん這いになってケツをみんなに見せつける。腕を片方お腹の側から回してマンコを開き、もう片方の腕は背中側から回してケツ穴にを開いて、二つの穴をぐっぱりと開いて見せつける。だらしないおっぱい肉はつぶれて、芋虫みたいな乳首が地面になすりつけられている。

「獣みたいな体勢で、アナルとマンコ両方でオナニーとは、こいつはとんだハイレベル巫女だ」

 耳を犯す観衆の声をききながら、人差し指と薬指を肛門につっこんでほじ開いて、中指をぐいぐいとその奥へ差し入れる。中のぞわぞわ肉ヒダをかき混ぜると、最高にキモチイイ。

「はっひ♥ケツオナいいのっ♥マンコオナニーとケツ穴オナニー両方って素敵ですっ♥こんな無様なオナニーシーン見られちゃって、私興奮止まらない♪エッチな気分止まらないですうっ♪さあっ、さあっ、かけて下さい♥ザーメン♪ケツマンコ♪にも流れ込ませてくださいっ♥ゆるまったケツマンコ☆ザー汁ローションでひたひたにして下さいぃん♥おっ、おっほぉっ♪来ます、またきましゅっ♪アクメまたぁっ☆公開オナニーでまた、イ、イきまちゅぅうううっ♥!!」

 マン汁を下方向に吹き出して、再びアヘ顔を晒す。ぶるぶる震える尻肉をみんなに見られていると思うと、アクメの波が引かずに継続して、頭がぼーっとして意識にもやがかかってゆく。

「ん、ほぁぁ……♥イキ波ひかにゃい……♪マン汁だだもれでぇ☆きもちいのぉ♥」

 そのまま、ザーメンシャワーはしばらくやむことはなく、私のオナニーも止まることはなく、オーガズムにさらわれる時間も続いた。頭のてっぺんから爪先まで、ザーメンでぐっちょり。はじめに注がれた精液は白さを失い透明になって滴り、新しい精液は白さを保ってどろりと体中に絡んでいる。床と私との間に精液の糸がねばねば引いて、まるで私の体が溶けて床とくっついているかのよう。
 アクメにのたうつ度に、にちゃにちゃといやらしい音を立て、それが観衆の、何より私自身の興奮の引き金になってまた精液が注がれ、私はアヘ顔を晒しながらオナニーアクメする。淫らなスパイラルに陥った私のオナニーショーは止まる所を知らず、私は男達が飽きるまでそのオナペットとして快感を貪り続けた。








 その様を見ていた神奈子と諏訪子。
 あぐらをかいて、早苗を囲む光景とその向こうで性を貪り合う兵隊達を満足げに見ている神奈子に、しゅるり、と、諏訪子が腕を伸ばして絡みつく。

「かなちゃん、私、アテられちゃったみたい」
「駄目だって。民が見てるだろ」
「えーっ。じゃあ、ぎゅーってして。それで我慢する。」

 小さく舌打ちしてから、周囲に目配せして様子を見る神奈子。諏訪子とは目を合わせないままにその手を掴んでぐいと引き、諏訪子の小さな体を抱き寄せた。

「……これでいいか?」
「もっと強く」

 不安なの。
 諏訪子が小さく神奈子の耳元で呟いた。
 神奈子は諏訪子の背に回した腕に込める力を強め、首も強く押しつけて、諏訪子を抱きしめる。

「急がないと、ここでも私達は」
「わかってる。そんなことは、もう、絶対にさせない。」

 お前は強いんだ。もっと自信を持て。

 神奈子は諏訪子を抱いたまま、後から頭を撫でる。強いんだというその言葉は、神奈子自身を説得する言葉でもあった。

 ありがと。

 諏訪子はまた呟いて神奈子から離れる。小さく笑う諏訪子。もう大丈夫だよ、の合図だ。

「天界で、クーデタがあったらしい。」
「みたいだね。あの放蕩娘、いよいよ仮面脱いだかぁ」
「あいつはまずい。とにかく考えが『寄って』る。その上無駄にキレモノだから手に負えない。紅魔よりもよほど質が悪いかも知れないな。」
「急がないと」
「ああ」

 二人は一瞬見つめ合い、キスをして、またほんの一瞬だけ見つめ合って。離したお互いの唇を、神奈子は諏訪子のそれを親指で、諏訪子は神奈子のそれを人差し指で、なぞる。
 そして、二人同時にその唇を動かした。

『私達の王国は、私達の物。誰にも、壊させない。』

 巫女と信徒達の享楽饗宴は、まだ、終わらない。

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