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【妹紅_輝夜】とあるWannaputeeとDivoteeについて、その観察に事実性と一貫性を与えた場合のWannaputee/Divotee双方における反応・変化・言動の報告

BIIDネタ。但し、その方々を貶めるつもりで書いているわけではない。
四肢切断。但し、ダルマ化凌辱とはその根底において違うつもりで書いている。

「Wannaputee」は、「Wannabe」と「Amputee」を足した造語。

各種言葉の意味はググってください。

ちょっと違った感じの書き味にしてみたかった。
ドキュメンタリーみたいなノリから普通のSSへグラデーションさせることが一つの目的でした。

エロとテーマ性と甘さを出したかったけれど
三兎も追っては一兎も得られませんね。

それにしてもエントリ名一行にしか対応してないテンプレ…
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◆病状の発現
//八意永琳の手記による。相当レベルの主観を含み、客観性に乏しい箇所が散見される

 輝夜の口から告白があったのは、久しぶりに一緒に寝ようと誘ったときのことだった。
 よく覚えていないが、いつもの殺し合いの後の輝夜が、いつも以上に息を弾ませて帰ってきたのを見て、どうしようもなく嫉妬心を掻きたてられたのと、奴を殺し直してやったという事実への輝夜の恍惚の表情に、私自身が欲情したからだったと思う。
 輝夜がただいま、と玄関を開け、それを迎えて彼女の姿を見た次の瞬間には、私の中で(子宮辺りだったと思う)何かが切れて、その場で輝夜に抱き付いて唇を奪っていた。
 体中が血に濡れて、ところどころ火傷が再生した後のような痕が残っている。着物は焼け、あちこちに肌の露出があるが、彼女の体自体に損傷は全くない。むしろ再生した箇所の肌は真新しく白く艶く美しい。
 急に抱き付いてきた私に対して困ったような顔で私の名を口にする輝夜だったが、興奮に身を焼かれて満足ではない不満足状態は彼女も私も同じだったようで、床にも向かわず、玄関でそのまま情交した。
 私は大いに盛り上がったが、輝夜のほ方はもうあいつに心を奪われているので、体は満足していたかもしれない。おそらく私のことなど見ていなかっただろう。
 私と寝ている間、その瞼を切り取って、絶対に目を閉じさせないようにしたい。私だけをその目に映し、瞼の裏に別の女を描くことをやめさせたい。それ以上に、そういう風に考えてしまう私の醜い心に触れぬように。
 幸いなことにその夜は気持ちを抑えてそんなことをせずに済んだが、いつ本当にそうしてしまうかわからない。私は輝夜を諦めねばならない。彼女に対して一切の欲情もしてはならぬし、彼女の方からも私の甘えを跳ね除けて欲しい。
 「私は永琳のことなんてもう好きじゃない。今は妹紅のことが好きなの。さよなら。」と、突き放されたほうが、なんて楽なことだろうか。
 玄関先で性欲の暴れるままに輝夜を貪り、女も私の肉体を貪った。五回の絶頂のうち、三回は輝夜の指でイかされ、二回は彼女を絶頂に追いやったと同時に果てた。私は満足だったし、輝夜も悪くはなかったと思う。
 だがその後で、輝夜が言った言葉が、今になって振り返れば、自覚症状について彼女が始めて言及した言葉だったのではないだろうか。

「私、この体が、自分のものではない気がするの」

 セックスの余韻で肉体にまつわる情報が脳内で混乱している状況でそんな言葉は、気持ちよかった、の換言に過ぎないと私は思っていた。
 だが、確かに妙だったのだ。
 その言葉に対して私が彼女の髪を梳いて撫でてやると「本当よ、本当なんだから。本当に私の体じゃないみたいに思うんだから」と何度も念を押してきた。その様子が不自然で、幾許かの焦りを含んでいるようにさえ見えて、だからこそその夜の記憶がこびり付いたように離れず、その夜の快感が未だに子宮に植え込まれたままで、意識は失恋なのに体だけまだ恋していて。
 だから私は、こうしてむなしい記録をしたためているのだ。



◆その悪化
//鈴仙・優曇華院・イナバの証言。あくまで彼女の主観であり、事実の検証は行っていない

 たまにあったんですよ、そういうことは。
 姫様はその、不死ってやつですので、いくら体を痛めつけてもすぐに元の姿に戻ってしまうんで、戯れと称して自分の体を傷付けたり、その状態を人に見せて面白がったりなんてことも含めて、腕を切って遊んだりなんてことをすることもありました。
 ですが、不死、とはいっても、痛いものは痛いらしいので、滅多なことでそんなことはしませんし、このごろは姫様のスプラッタにも永遠亭の一同皆慣れて来たので、姫様の望んだ反応を私達が示さなくなったこともあって、私の布団の中に切った腕を入れて置いて驚かせるなんてことも、めっきり減りました。飽きたんでしょうね。
 でもその日は違ったんです。何が違ったかと言われても何となくとしか言いようがないんですが……。何というか、鬼気迫っていたんです。
 その日私が庭を掃除しようと縁側に出てみたら、庭を飾る岩の上に左腕を置いて、もう片方の右腕で、のこぎりを引いている姫様がいたんです。
 ちょうど手首とひじの真ん中らへんでした。そこにのこぎりを入れて、勢いよく引いているんです。音は聞こえませんでしたが、血が吹き出ていて、引くのこぎりの目に骨の粉が血に染まったものとか筋の切れ端とかが詰まっているのがよく見えました。岩はすっかりと真っ赤でしたね。
 これから掃除しようとしたのになあ、なんて、つまりそれくらい姫様のスプラッタ行為には慣れていたんですが、そのときの姫様の表情。それが今でも脳裏に張り付いてはがれないんです。
 のこぎりを引いているそのときは、必死な、鬼気迫った、しかしそうですね、やっている行為から見れば、狂気じみた、なんて表するのがよいのでしょうか。痛みに耐える苦痛の表情とか、そういうんじゃありませんでした。何かに追い立てられている、そういった表情だったんです。あ、印象に残ってるのはこの鬼気迫る表情、って奴じゃないですよ。
 早く終わらないかな、お庭のお掃除しないと、師匠に怒られるのに、なんて思いながら私はそれを見ていました。止めなかったのかって?姫様の奇行なんてその日に始まったことじゃないですし、あの目は、そうですね、非常に見慣れたものだったからって言うのも、そのとき危機感を感じなかった原因かもしれません。ああ、狂気って意味です。ほら、私、あの手の目、仕事柄よく見てたんで。
 でもその後で、それを撤回しなければなりませんでした。その後に見た姫様の表情に、私は逆に違和感を覚えた、いえ、どちらかといえば恐怖だったかもしれません。つまり、脳裏に張り付いてはがれない表情というのはその後です。
 腕が完全に切断されて、ポロリと岩の上を転がり落ちました。姫様は切り落とした腕の方にのこぎりもぽいと放り捨てました。どちらももう要らないものだと言わんばかりの扱い。姫様は手と腕の一部を失った、残ったほうの腕を見て、笑ったんです。すごく、すごく綺麗な笑顔でした。
 あんな風に笑うのは、一度だけ同行させてもらった、藤原様との殺し合いの中で見た笑顔、それ以来見たことがありません。楽しそう、というのでもなくて、気持ちよさそう、という方が近かったかもしれません。でも、いやらしさとか、逆に爽快感とかがある感じでもなくって、嬉しくて嬉しくて堪らないといった、純粋に嬉しくて、それ以外の感情が入り込むがないくらい満タンの嬉しさ、そんな感じでした。その表情が、忘れられないのです。
 姫様は藤原様との殺し合いの中で、二種類の笑顔を浮かべていました。一種類は、楽しそう。もう一種類は嬉しそう。楽しそうな笑顔は殺し合いの最中、基本的にずっとでした。それが嬉しそうな笑いに変わるのは、藤原様の炎が姫様の体を焼き、その一部が焼け落ちたそのときです。
 当時は余り意識していなかったし、こうして力を交えることがお二人にとって本当に嬉しいことなのだろう、なんて考えていましたが、今になって振り返ると、その二種類の表情と姫様の病状の悪化はリンクしていたのかもしれません。
 それともう一点は、切り落とした腕や、その状態を私達に見せ付けていたずらするなどといった事が一切なかった点ですね。姫様は全く、腕を切り落とすというその行為自体を目的に切り落としていたのだと思います。それって、それまでの姫様とは、明らかに異質で、ちょっと、怖かったですね。



◆自傷行為や自殺行動に近い行動の露出
//藤原妹紅の証言。鈴仙・優曇華院・イナバの証言同様、事実の検証は行っていない

 考えてみれば、確かにおかしかったんだ。でも、考えてみろよ。どんなスポーツだって、選手の癖ってもんはあるだろ。癖ってのは強いところや弱いところもひっくるめて、その選手の特徴だろ。それと同じで、輝夜もそうだと思ってたんだ。
 まず左腕な。肘より先が狙い目だ。そして右足。これもふくらはぎかそれより下がいい。その辺を狙うと、あいつは回避がおろそかになる。
 苦手なポイントだと、思ってたんだよ。私にもあるさ。私は右利きで炎を射出するときに右手でやることが多いんだが、そのせいで、途中で攻撃が来たとき、そのためにこっちの攻撃を中止すると不利になるからと、左腕が吹き飛ぶのを覚悟で左半身を攻撃に晒して、右の炎準備を完了させる、なんてことは多い。
 輝夜についても、私には分からないだけで、そういう得て不得手みたいなのがあるんだろうと思ってたし、そういうところに容赦なく付け入るのが私達の遊びだ。いちいち変だなんて思ってはいなかったさ、しばらくは。
 でも、さしもの鈍い私でも、気付いたね。あいつはわざと攻撃を受けてる。左腕と、右足。最近じゃ左足のくるぶしより下とかもそうだ。狙えば必ずあたるわけじゃない。それまでは全くそつなく回避していたのに、突然わざとらしく回避せずに食らうんだ。私には分かる。あれは、わざとやってる。その証拠に、そこに炎が当たって焼けたときのあいつの表情。あんな気持ちよさそうにして、不敵な笑みの面の皮の下に、セックスしてるときみたいな顔がみえみえだ。わざとに決まってる。
 あ?何で分かるのかって?舐めんじゃねえぞ。何年あいつとヤり合ってると思ってるんだ。わかるに決まってるだろ。私は、ずっと、いつでも、あいつのことを、見てるんだ。
 だからさ、わざとそうやって体を焼かせるのに、なんか意味があるのか、って思ったんだ。それが気持ちいいってところまで、あいつの変質が進んでたのかとか。元々私を殺すための遊びだったはずなのに、いつの間にかあいつ自身が自殺するための、そこまで行かなくとも自分を傷付けるための遊びに、変わってるんじゃないか、って少し悲しくなったよ。
 だから、あいつがそんな状態だったって知ったときには、変に合点がいったね。そして、それならいつでもしてやるのにな、なんて水臭さも感じたな。
 そうして明確にわたしの世話になるのがいやだから、殺し合いの中でそういうことをしているのかもしれないって思うと、じゃあ私はそれに乗ってやるしかないだろ。口実が必要で、それが分かってるから、口実を理由として捉えてやるんだ。そもそも私達の殺し合いだって、「好きな奴に会いたい」の口実に過ぎなかったんだ。
 他の奴等がどう見てるか知らないし、興味だってない。でも、私達は私達で、うまくやってたんだ。やってるんだ。やってくんだ。
 輝夜がそのなんとかって病気であったとしても、変わらない。それは、体が別になっても中身は同じなんだろう?ならいい。私達の体なんて、いれもの以下の物体だ。そんな風になっても、私は輝夜を、ずっと好きでいられる。絶対だ。



◆遅れた発見
//八意永琳の手記を元に、再現。端々に心理的なノイズが見られるが、本件に直接関係はないと判断する

 もう私は不要なのではないか。輝夜の夜を埋めるのは私ではなくなったし、輝夜自身既に不老不死を忌避しない以上、解毒薬の作成に気をもむ必要もない。
 輝夜が私にそれを告げたのは、こんな風にうじうじと失恋を考えていたときのことだった。
 無神経な姫め。そう思いながら相談したいことがあるという輝夜の前に座っていた私は、輝夜の奇妙な状態を自身の口から聞かされることとなった。
 「左腕のこの辺より先の部分、私の体じゃない」と真剣な顔でいうのだ。
 何をゆっているのだと聞き続けてみれば、右足の膝から下のこの辺より下も、左足のくるぶしより下も、そうなのだという。触覚はあるけれど「これは私の体ではない」というのだ。そしてこの言葉につながるのは、こうだ

「いくら切り落としても、体の幽霊が私の体にいちゃもんをつけてくるの。何とかして」

 いつもの輝夜ではなかったかもしれない。何に対してもまじめに対処することなく、いつもへらへらとしている輝夜が、殊この件に限っては真剣そのものの表情で、私が気圧されてしまうほどだった。
 体の幽霊、という言葉に引っかかりを感じた。
 輝夜の保護者(既に不要と化したが)であると同時に、薬剤師として医者の真似事をしている性質上、どうにもそれを放っておけない気がした。結果としてそれは勿論放っておくべきではなかったのだが、それ以上に気付くのが遅すぎた。
 いや、早く気付いていたところで、私にはどうにもできなかったかもしれない。

「幽霊?」
「幽霊って、あの幽霊ではないわよ。なんていうのかしら、こう体があるでしょう。別の体があるの」
「体が二つある?」
「ええ。一つは実体を持っているのだけど、もう一つは持っていない。空間的に全く同じ位置にあるの。実体をもっていないほうの体は、それでも私の体であって、でも、腕がここまでしかないの。」

 そう言って、左腕の肘と手首の中ほどを指している。

「それが、幽霊?」
「それが、幽霊。」

 体が二つあるというのは、本当の体と、その位置を判断する意識ということだろうか。半規管に異常でも出たのだろうか。原因が分からない以上、薬は処方できない。私はもう少し話を聞くことにした。

「左腕のその部分だけ、別の位置にあるように感じられる?」
「いいえ、ここから先は私の体じゃない。」
「じゃあだれの」
「体じゃないわ。ただのゴミよ」

 そういえばうどんげが輝夜の様子が変だったといっていた中で、腕を切っていたポイントは、この辺りではなかったか。それほどまでに違和感があるのだろうか。
 神経の一部の以上かとも考えたが、各種触覚、温感など全く問題がないようだった。

「これだけ正常に機能しているのにゴミだというの?」
「そもそもここは私のものじゃない。情報を伝達する機能は備わってるかもしれないけど、自分のものだと思うと酷く違和感がある。そこがないのが、幽霊の主張なの。そして私という意識も、幽霊に賛同しているわ。」
「体がいらないと?」
「ここと、ここと、ここね。私のじゃない。」

 左腕の一部、右足の一部、左足先。輝夜にとってそこは自分の体ではないのだという。

「いつからそう思っていたの?『薬』を飲んでから?」

 薬、とは、蓬莱の薬のこと。

「そうね。でも、飲んですぐじゃない。相当経ってからよ。多分、しいて言うなら、妹紅と逢ってからかしら」

 意外なところで登場したその名前に、苦々しい想いが膨らむ。

「あの者と、何かなさいましたか?」
「何でもしているわよ。しりとりから殺し合い、セックスまで何でもござれ。妹紅から何か病気でも貰ったのかしら」

 病気であればいいが。

「殺し合いの最中で、妹紅の体が吹き飛んでいるのを見て、ああ、それこそが私の体の在るべき形だと思ったわ。つまり、こことこことここがない妹紅を見て、私もそうなりたいと思ってしまっているということかしら。」

 藤原への嗜虐と、同一化。安直に考えればそうなるところではあるが、何故それが『ない』ことにこだわるのだろうか。それを憧れや執着と表現せず、あることへの違和感と称したその根底は、何だ。

「しかも、広がっているの。」
「はい?」
「自分の体じゃない部分が、広がっているの。左足は、最初は自分のものだと思っていたはずなの。」
「いつごろからですか」
「五年くらい前かしら。朝起きたら、何でこの足がついているのだろう、って思ったわ。それ以来。」

 確か、脳の右頭頂葉に自分の体と意識のマッピングを行う機能があるといわれている。そこに異常をきたしたのだろうか。
 違う、蓬莱の薬を投与した時点で、その類の変化はありえない。だとすると、投与以前の問題が、投与後に発現したということだろうか。
 もし、輝夜の身に起こっていることが、身体性のものであるなら、それはもう……治らないだろう。それは輝夜が永遠に処女であり、片や藤原の娘は同じく無限の再生能力を有していながらも処女に戻れないというのと、同じことだ。

「輝夜。あなたが死を望んでいるか望んでいないかによって、この症状のもたらす結論は変化します。ですがおそらく、どちらの場合であっても、悪い知らせにしかなりません。」

 同一性の乖離が進行しているというのは、マッピングがどんどんずれていっているということだ。このまま放っておけば、いずれマッピングは実体とは大きく外れ、輝夜は自分の体を自分だと思わなくなるだろう。それは死の一つの形かもしれない。同時にそうでありながらも意識は依然として自意識であり、自分という存在だけは永遠。消えることは出来ない。
 蓬莱の薬の効果がなぜマッピング乖離を固定化しないのだろうか。やはり蓬莱の薬が固定化するのは肉体のみであり、それは物理的な回路に過ぎないということなのだろう。
 点滴のセッティングは不変であっても、そのセッティングが――たとえば薬液投与量を間違ったセッティングが――固定化されてしまえば、壊れるものは壊れる(つまり被点滴者は死ぬ)ということなのだろうか。
 蓬莱の薬は輝夜と私と藤原以外に観測可能な被験者がいない。何が起こるのか、私でさえ分かりはしないのだ。

「治らないの?」

 私は、答えることが出来なかった。
 ただ静かにこの牢獄で過ごしたいと願う輝夜に、その安息を与えることが出来ない。投獄も、この苦しみも、私が与えたものなのだ。
 何が一緒に永遠を苦しもうだ。私は、既に、輝夜の苦しみから途中下車してしまっていた。

「なら、私の腕が再生するたび」

 と、そこまでゆってから、輝夜は言葉を切った。

「ごめんなさい、またあなたに背負わせるところだったわ」
「毎晩、生えた腕を切り落とせということでしたら、やらせてください。私が課した不死の苦しみ、私が」
「永琳。」

 輝夜は一際穏やかな声で、私を制止した。優しい、優しい目だ。

「それ以上自分を罪人扱いするのは、この蓬莱山輝夜がゆるしません」
「ひめ、さま……」

 輝夜の優しさが、痛いほど沁みた。いつもは不真面目極まりないのに、妙なところで。
 だがこれによって私は、今以上の関係になることを退けられたものでもあった。
 この件について、これ以上、私から触れられることはない。
 私は、無力だ。
 藤原。悔しいが、後は任せた。



◆永遠に対する危機
//蓬莱山輝夜の証言を、藤原妹紅より伝聞、再現。蓬莱山輝夜当人の心理の情報として貴重だが、主観が多すぎるため、臨床例としての過信は置けない

 命というものが、体とは完全に分離している私達は、おそらくこの乖離を生じやすいのではないか。永琳、妹紅に起ってなかったからといって、私に起こらないとは限らない。
 おそらく蓬莱人になったことで、この乖離に対する耐性が落ち、意識と実体を固定化するねじが緩んだのだろう。
 とにかく、左腕の先27cm、右脚の41cm、そして左足の23cmは、私のものではない。実際に肉体がある大きさと、自分がここまでは自分の体であると認識する間に大きなずれがあり、その間は全く不要の部分だと感じている。不完全で、不一致。違和感だけが延々と絡み付いて、何故そこに感覚があるのかさえ理解できない。許せない。
 だから、切ってしまいたい。
 その自分の体ではないのに自分の体にくっついている部分を心身差異部分と呼ぶことにしようと思う。
 蓬莱人である私は、その心身差異部分を切り捨てることが全く容易であると同時に不可能である。これが蓬莱の薬を投与する前であれば、一度切った腕は戻らないし、そうである以上、身体同一性に障害を感じたからといって切断してしまうことに関しては慎重論がある。だが私にはそれがない。一旦切り落としても、また元に戻ってしまうからだ。逆を返せば、切断した状態を継続することが出来ず、心身差異部分の違和感からは永遠に逃れることが出来ないとも言える。心身差異部分を切断できない苦しみ。
 だが。その苦痛もさることながら、私に襲い掛かっているのは、身体同一性乖離の拡大、という現象だった。
 非常にゆっくりではあるが、日を増すごとにそれは大きくなっている。どこがどの程度ずれてくるのかは分からない。ただはっきりしているのは、左足には心身差異部分は、昔はなかったことだ。
 既にこの同一性障害に囚われている私には、『一致しなくなった』とは考えることが出来ない。私には『不完全性の認識が拡大している』と感じられてしまう。つまり、元々私のものではないのに、いままでは私のものだと思い込んでいただけなのだと、考えてしまうのである。
 このままこれが進めば、私は、自分自身を自分自身だと思わなくなってしまうのではないか。手を失い、足を失い、いずれはお腹も、胸も、きっと頭も、自分のものではないように感じられて、最後は自分だと信じられるのは自分が自分だと思う自分という意識一片のみ。そこまで失ってしまうかどうかは、私には想像ができなかったが、この境地に立たされてみると、自分という言葉の以下に曖昧なことか。
 不老不死となった私の、最後に残された死は、そういう形なのかもしれない。
 私は、死にたくなんて、ないのに。

 本当の、本当の自分自身は、自我や自意識のみ。他は、こうも脆く崩れて自分ではないものに置き換わって行くのだ。

 私は、自分で腕を、脚を、切り落とすことにした。痛みには慣れている。その辺にあるのこぎりで左腕を切り落としたとき、私は恐ろしく爽快な気分になった。

 こうだ、私の腕は、こう在るべきなんだ!

 同一の達成感。感動。恍惚。こんな満足感は今までにない。私が私になった高揚感。跳ね回りたいくらいに嬉しい。心身差異部分を失った左腕は、非常に軽かった。切り落とした腕の部分の重さが、自分の体の重さとして認識されていなかったのか、よく分かる。軽い。自由だ。気持ちいい。

 だが、右腕の再生はすぐに終わってしまった。
 ああ、私の体が私のものになるのは、叶わぬ幻想なのだろうか。

 自らの手で心身差異部分を切り落とす以外に、そうか、妹紅に焼いてもらうというのも、いいかもしれない。殺し合いの中で、焼き潰してもらうというのは、非常にいい手段に思えた。
 妹紅は、おそらく、私がわざと被弾していることに、気付いていた。それでも何も言わずにいてくれることを、私は本当に嬉しいと思った。
 もう少し、考えがまとまったら、私から話すわ。
 妹紅は、きっとそれまで何も言わずに付き合ってくれるだろうと思ったし、そして妹紅はとうとう本当に何も言わなかった。それでも殺し合いでお互いに本気を出す約束だったデートの間に、手抜きがあるのだから、彼女はすごく不服そうな顔をする。それでも、それでも、何も言わないでくれた。
 妹紅。ありがとう。大好き。



◆かりそめの解決手段
//藤原妹紅の証言より再現。レアケース中のレアケースにつき、再現性はない。過酷であると同時に極めて牧歌的な矛盾した状況が語られた


「話があるの」

 輝夜は弾幕を飛ばしてくるどころか全く静かに私に言った。

「特定箇所の被弾が多いことについてか」
「……そうよ」
「余計なお世話かもしれないけど、無理に話すことはないぞ」
「だって、せっかくの楽しい夜に、もこがふてくされた顔しっぱなしなんだもん。しょうがないでしょう?」
「ふっ、ふてくされてなんかなぁ」
「聞いて」

 あの輝夜がこんなクソ真面目な顔をしているんだ。これ以上は恥をかかせる最低な人間になってしまう。きっとなんらか覚悟が出来ているのだろう。

「聞かせてもらおうか」
「うちに来ない?落ち着いて話ができる、いいえ、落ち着いて話したいのは、私のほうなのだけど」
「ああ、わかったよ」

 くるりと振り返って私の横に着く。私より少し背の小さい輝夜が、隣を歩いている。何事にも不誠実で不真面目に対処する彼女が、ここまで静謐のオーラをまとっているのは、もう百年近く見ていなかった気がする。黒い髪をさらさらと笹の音に合わせて流し、それを夜の闇に溶かしている。肌は真白く、闇にあってもその色を褪せない。しとやかに、しずかに、うつくしく。
 今日は、輝夜が『誰か別の存在』に見えてしまった。

 正直に言って、輝夜から伝えられたことは殆ど意味が分からなかった。何だよ、体の不一致って。
 でも、いくつかはっきりしたことがあった。
 輝夜は、腕を、脚を、失いたいと考えている。今後そういう箇所が増えていく。その場所を未来永劫に焼いて潰し続けることを、私に望んでいる。それと、輝夜は私を、私も輝夜を、愛しているということだ。

「今、私のこの腕を焼いて炭にして欲しいと言ったら、出来る?」
「お前が望むなら、私は何だってしてやる」
「じゃあ、やって。ここから、全部」

 輝夜は左腕を差し出してきた。私はそれを絡め取るように右手で持ち、膝の上から少し浮かせる。いくぞ、と小さく声をかけ、こくんと頷いた輝夜を見てから、炎を発した。
 人体を焼くには、しかもなるだけ早く焼くには、生半可な炎ではだめだ。最初に現れた炎は赤くめらめらと燃える炎。それが輝夜の右腕、膝と手首の間くらいから生じていた。だが、こんな炎ではだめだ。余計に苦痛を与えるだけになってしまう。私は炎の出力を上げ続けた。
 最初は、低出力とはいえ、炎に巻かれた輝夜の腕は、皮膚がこげ、黒く剥けて捲れ上がり、その下から赤白の肉が顔を出した。しかし低い出力では焼き落とすのには不要な中間状態を作ってしまう。じくじくと流れる血液が焼け焦げては再生し、皮膚もめくれながらも戻ろうとしている。出力が上がると、炎は赤からオレンジ、黄色へと遷移して、勢いのあるものになった。出力の上がった炎はそれを焼き飛ばしていった。
 輝夜の方をちらりと見ると、苦痛に表情を崩しているどころか、美しいものでも見ているようにうっとりとしている。この狂った、愛しい、月の姫様は、自分の腕が『一致していく』ことに快感を得ているのだろう。
 肉は彩度の低い肌色に紫色を少しだけ落とした色に焼けて、その下から再生して湧き出してくる、新しい肉・筋・血。輝夜の再生能力は私の想像を超えていた。こりゃあ、勝てないわけだ。
 更に炎の出力を上げ、私はそれを青白い炎にまで高温遷移させる。再生力を上回る速度で燃焼させ、輝夜の左腕は見る見る炭化してゆく。
 血が滴り、下に落ちる前に蒸発。その血はすぐに腕に戻り、また焼かれる肉の中へ。肉は赤から灰紫、黒、崩れ落ちては再び元の位置から新しい肉が沸き出でて、新しい腕を形成しようとしている。私の炎はその勢いに勝るように調整した。
 目の前で生きた肉が焼ける悪臭が生じる。肉が焼けるぱちぱちとはじける音。
 輝夜はそれでも、笑っていた。
 やがて最後、骨も粉に割れて崩れたところで火を止めると、再生はまだ続いていた。一気に白い骨が生え、その周りに血管、筋、肉が吹き上がって瞬く間に腕が元に戻る。
 埒があかないように思われた。

「妹紅。全部焼いて」
「えっ」
「腕だけ焼いて限界までなんて気が遠くなるわ」
「そんな微調整できるか」

 短期再生限界手前までは全身を焼いて効率的に再生力を消費しろというのだ。一晩で再生力は回復するとはいえ、失敗するのも癪だ。かといって、そんな微調整が出来る気はしない。腕、脚、足という三箇所を同時にやるのも出来ない相談だ。
 私は黙って腕だけを燃やし続けた。

「そのうち、細かくやれるようになってやるから」
「その頃にはきっと、全身でよくなってしまっているわ」

 心身差異部分が全身に拡大することを言っているのだろう。自分の体を自分の体だと思えないというのは、どういう状態なのだろう。どういう気分なのだろう。私に想像ができない。

「輝夜」

 私は、燃え盛り崩れ落ちては再生を繰り返す輝夜の左腕に、自分の右腕の同じ部分を重ねた。

「何してるの」
「お前のそれ、私にはわからない。自分の体が自分のじゃないなんて、想像できない」
「わからなくていいわ。わかってほしくない」
「でも、この痛みなら」
「……ありがと」

 輝夜の腕が焼けていくのと同じように、私の腕も焼けていく。熱い。痛い。なんて言葉では表現しきれない。輝夜はこの苦痛に耐えてでも、一晩の『完全同一性』を欲しいというのだ。普段の不一致が、どれだけ辛いのかなんて、全くわかりはしない。だからせめて、一晩、一緒に、痛い。

「もこ、ねえ、もこ」

 呼ばれた方を見た刹那、不意に唇が重ねられた。慌てた拍子で炎の制御が狂いかけ、慌てて御する。

「んっ、か、ぐ」
「ぁむ……んっ、すき、もこ」
「こ、こんなとき、にっ」
「ごめんっ、でも、少し腕がなくなってるだけで、すごいの。すごく幸せなの。そんなときに妹紅が傍にいるんだもの、好きが大きくなっちゃう」

 なんて愛の言葉だろうか。気恥ずかしい上に状況的に何を返していいのかわからず、返したのは、口付け。今度は私の方から唇を寄せる。唇同士が触れたところから、舌を絡めあうところまではお互いに申し合わせたみたいにスムーズだった。

「すき、もこ、すき。ずっと、ずっとすき」
「かぐや、私も、わたしもだ」

 ぱちぱち、じゅう、と私と輝夜の腕が焼ける音に混じって、でもそれに勝るくらいの音量で耳に飛び込んでくる、ディープキスの水音。
 横でグロテスクな部分焼死体をつくりながら、愛を確かめ合う。倒錯した光景だが、私達には似合いだった。
 一緒に燃え上がり、二本の腕から一つの炎が生まれている。その様だけでも、私にはひどくエロティックだった。

「あむ、ん、もこ、口と腕で、私、気持ちよくなってきた」
「い、淫乱がっ」

 頬を染めて淫靡な笑顔で私を見るその表情が、炎の明かりで照らされていた。綺麗だ。そして、愛しい。
 何時間、ただバカみたいに愛の言葉を交わしながらキスしていただろう。いつの間にか火が消えた。
 輝夜の短期再生限界が訪れたのだ。
 私の腕はまだ残っていた。再生して元の形を取り戻したのが、少しだけ残念に思えた。

「おわった、か」
「そう、みたいね」

 他は?と聞くと左右の足のそれぞれを指さしてきたので、焼き落とす。再生しない人間の体なんて、簡単に消えてしまうものだ。
 一緒に私も足をと思ったが、輝夜に止められてしまった。

「もこの手がなくなったら、今夜誰が私を抱くの?もこの足がなくなったら、今夜誰が私を寝室まで連れて行くの?」

 はは、輝夜らしい。
 永遠亭の綺麗な庭に臨む縁側に腰掛けて、輝夜は右手を残して四肢を失った。足を焼き落としたところで輝夜を見上げると輝夜が、私の方へ左右長さの違う腕を延ばしていた。
 私は彼女を抱き上げて立ち上がる。右腕はともかく左手は掴む機能を失った輝夜。アンバランスになりながらも必死でしがみついてくる様が可愛らしい。

「よっ」
「わわ」

 ひょいと力を入れて、輝夜を腕の中で仰向けにして、背中と膝の上で抱き上げる姿勢にしてやる。これなら輝夜がしがみつく必要もない。
 それでも輝夜は私の首に右手を回して、足らない左腕を寄せてきた。

「王子様になったつもり?」
「お前がお姫様なんだから仕方ないだろ」

 そうね、しかたない。なんて笑う輝夜。
 私は彼女を抱え上げて縁側に上り、廊下を進む。

「部屋まで連れて行けばいいんだな?」

 私は輝夜を抱いたまま、彼女の寝室へ。既に床の準備ができていた。……しかも枕が二つある。

「あら、ウドンゲったら気が利くのね」

 彼女はけらけら笑っているが、迎えられるこっちは恥ずかしさで顔から火が出そうだ。
 輝夜を布団におろした瞬間、私は体をぐいと引かれてバランスを崩して彼女の上に被さる形になる。
 目の前、至近距離5cmにある輝夜の顔。黒曜石の瞳、墨染めの絹髪、雪原の白皙。その上に乗る牡丹色唇が一言、紡いだ。

「せっくすして」





◆(w:\幻想郷\redefine_0x225ed\歴史\慧>稗9\未修正\名称未設定_0x25f4c.hty) -aliasを設定-
//(注釈dataはありません.設定してください.) -注釈dataを編集-

 私は何も言わずに彼女の唇を吸った。舌を絡めて唾液を交わして吐息を吐きあう。
 もはや、キスさえもまどろっこしかった。早く輝夜の体を、彼女が完全だと思う彼女の体を、裸にしたかった。私は、はは、初めての時みたいに震える手を必死に抑え付けながら、彼女の装束を一枚一枚丁寧に剥いてゆく。

「妹紅、優しい」
「臆病なだけだ」

 それでもいいの。と呟きながら、残った方の右手で私のブラウスのボタンを器用に外していく。輝夜の装束は幾重にも一重が重ねられた美麗な衣装で、それを脱がせていくだけでも、だんだんと輝夜の体を引き出していくみたいで、能動的に焦らされるような興奮があった。一方の私は、いつもみたいに代わり映えしないブラウスとパンツ。
 それでも両手がある私の方が早く脱がせ終えてしまった。上半身裸の輝夜は少し困ったような顔で焦りながら私のブラウスのボタンと格闘している。私はただ黙って彼女の上で、輝夜が私のボタンを全て外すまで黙って待っていてやる。
 やがて私の上半身も露わになった。私が輝夜の頭をくしゃくしゃと撫でてやると、子供扱いしないでよ、と輝夜が可愛い顔で膨れた。
 帯を解けば上下の区別なく脱がすことが出来る和服とは、なんと理に適った衣装だろうか、なんて下世話なことを考えていると、輝夜は私のパンツに手を伸ばした。
 これは流石に私じゃ無理かも、と弱々しく呟いた輝夜に、これはこのままでいいんだよ、とジッパーを下げ、パンツは尻辺りまでだけ下ろす。
 そこまで準備を終えて、輝夜は、初めて恥ずかしそうに頬を染めた。セックスの前にこんな風に恥ずかしがりながら見つめ合ったのは、久しぶりかも知れない。

「灯り、消して」
「消したって、幾らでも灯すぞ?」
「……ばか」

 今更恥ずかしがることではないだろう。互いに体の隅々まで、むしろ内側まで見せ合ったような仲だ。
 それでも、片手と両足を失った体を私に見られるのは、恥ずかしいのだろうか。彼女自身はその形がこそ、完全だと思っているのだ。こうして切断した姿こそ、自分の本当の裸だと、そう思っているのだろう。

「可愛いよ、輝夜」

 横たわる輝夜には、左腕の一部がない。肘と手首の中程に、焼き潰した断面が顔を見せ、そこから先はない。右足の一部がない。ふくらはぎの途中から下は、やはりなく、灼いた疵痕で塞がれた断面。右足の一部がない。踝より下はなく、両足ともそうであり、長さが違う以上、彼女は立って歩くことは出来ない。
 他の人間が見たら、こんな体をグロテスクだと思うだろうか。こんな体に愛する人を陥れることを、残酷だというだろうか。こんな体になって相手と友にいたいと思うことを倒錯だと言うだろうか。
 だが、私達はこれでいい。これがいい。
 布団の上で黒い髪を扇状に散らせて、私の目の前にその欠損した体――だが、完全な体――を晒す輝夜。

「お前が言っていた、体の不一致って、なんか、わかった気がする」
「うそ言わないで。わかるはずないわ」
「いいや、わかる。今のお前の方が、いつもの数倍、綺麗だ。すごく、興奮する。」

 この世のものとは思えない美しさだった。
 焼き落とした手足が、そう、そこにはないからこそ、完全性が備わった。確かに、アレは、輝夜のものではなかったのだ。こうして、欠損していることが、輝夜の本当の、姿なのだ。

「もう。口上はいいから、はやくしてよ」

 顔を真っ赤にして背けながら、輝夜はぼそりという。はいはい、かわいいよ。
 私はくすっと笑って、彼女の足を持ち上げる。その中央でひくつく花弁に口を寄せて舐めると、そこはすっかりと蜜に濡れそぼっていた。

「準備万端だな」
「いちいちうるさうっ!」

 両手を振って私の頭を叩こうとするが、右手しか届かない。
 それを適当に笑い流して、私はクンニを再開した。
 輝夜のあそこは陰毛が濃い。彼女は気にしていて、こまめに手入れをしているそうだが、今日は手入れがなっていないようだった。私は、手入れをしていないぼうぼうに生えたままの方がいやらしくて好きなのだが。

「今日は毛深いな?」
「……もこがそっちの方が好きだって言うから」

 今日の輝夜のデレっぷりは色々な意味で半端がない。私は興奮を抑えきれぬままにクンニを続けた。
 既に固さを失ってゆったりと溶けたそこは、包み込むように私の舌を迎え入れた。周囲を舐めれば口を大きく広げようと震え、尿道と膣の間辺りの肉を舌先で擦ってやると愛液がぷちゅっと溢れる。

「んっ、は……」

 輝夜が左腕で目を覆いながら、右手で布団の端を掴んで快感に震えていた。既に十分すぎるほど濡れ、期待に奥から粘性の高い愛液を零してきゅうきゅうと入り口が窄まったり開いたりしている。ここに、ペニスを入れるなんて、考えただけでも息が上がってくる。
 それでも私はクンニを続けた。向けたクリトリスの先端を舌先でつつき、表面で擦って、時折前歯で挟んでやる。淫裂からはみ出す皺ヒダを唇で挟んで引っ張り出し、舌を奥まで伸ばして刮いでやる。膣口に舌を差し込んで奥を穿りながら、上唇や鼻先でクリトリスを刺激してやると、感極まったように輝夜の腰が浮いた。

「はっ、あ、も、こうっ……まだ、なのぉ?」

 輝夜の声が聞こえないわけではないが、私は敢えて無視した。延々とクンニを続ける。腰が逃げないように足の付け根に腕を回してがっちりと固定し、口をぴったりとヴァギナに吸い付ける。
 尿道の入り口を舌で円を描くように嘗め回し、中央を突っつく。ぴくん、と震えた尿道口に舌を押し入れてクリトリスの付け根を裏側から押し上げて擦るように撫で回す。

「っひ!お、そ、そんな穴あっ……」

 羞恥に悶える輝夜の声だが、しかし彼女の股は私が強くクンニを繰り返すにつれてより広く大きく開かれてゆく。腰は持ち上がり、私の愛撫をもっともっととねだる用にくねる。
 クリトリスへの甘噛みの頻度を上げ、クリ刺激を強くしていく。太ももから回した腕を伸ばして、指でクリの周囲の肉を挟むようにして押し出すようにその肉芽をひねる。そうして指の隙間から圧迫されて顔を出した剥きクリへ、舌を被せて先端を擦ってやる。

「あっ!ひ!く、クリ!クリばっかり、そんな、そんな風にされたらっ!!もこ、もこうぅ!まだ、まだなのお?私、もう、もういいよお」

 ペニスの挿入を待ちわびるような台詞が聞こえたが、まだだ。輝夜自身の口から、もっと明確な言葉が飛び出すまでは、このままクンニを続ける。イかせるつもりもない。
 指で押し出したクリトリスを、指自体を上下に動かすことで、ペニスオナニーするときのように扱く。指を押し下げて淫核が剥き出しになったところを舌で突き、再び指が擦り上げる。
 または舌をもうぱっくりと割れて物欲しそうに淫蜜を垂らしている膣へ押し込んで、その入り口をもっともっととろかしてゆく。

「もこ、い、意地悪っ、意地悪しないで……ほしいのお」

 もう一息だ。何が欲しいのか、何処に欲しいのか、自分の口から、言わせる。それはこれまでのセックスの中で、中々実行してくれないまでも教えてあったことだ。
 私がクリ責めを続行していると、彼女の右手がするすると伸びてきて、自分の淫核へ指を添えた。

「だめだ」
「えっ……だって、だって、だってえ」

 輝夜が一人で勝手にイくことはゆるさない。私はその腕を取って手首を握り、自由を奪った。
 腕一本しかまともに動かせる部分がない輝夜は、それだけで私の言いなりになった。征服欲が、満たされる気がした。こんなに美しい体を、しかも私の思い通りに出来るなんて。
 彼女には見えないが、私の下半身は既にびくびく反り返って先走りを布団に滴らせている。
 はやく、はやく、ねだり台詞を言ってくれ。はやく。でないと、私の我慢の方が先にダメになってしまう!
 私はいよいよ焦れて、輝夜に台詞を求めてしまった。

「何が欲しいんだ?どうして欲しい?言ってくれたらその通りにしてやるよ」

 いつもの輝夜なら、こんな好きを晒そうものなら逆転されてしまうところだが、今日はどうにもそうではないらしい。可愛い、こんな風にデレて弱々しい輝夜も、堪らなく欲情を掻き立てる。

「い、いやぁ」
「言わなきゃずっとこのままだ」
「それも、いや……」
「どっちか選べ。一言ゆって、このぐちょ濡れマンコにチンポぶち込まれるのか、そのまま我慢して私が帰った後に一人で慰めるのか」

 一人でやった方がいいわ、なんて言われたこともあるこの台詞だが、きっと、今なら……。
 まるで童貞みたいだ。相手を自分の好きなようにしたいだなんて、安っぽい征服欲を満たして。でも、輝夜にだってそう言うところはあって、彼女も私のこういう子供の部分も認めててくれて、もっというとそう言うプレイが好きで。
 だから。

「こ、ここにぃ」
「発情ぐちょぬれマンコ」
「うう……ま、マンコに」
「聞こえなかったのか?」
「ばか!妹紅なんて嫌い!私の発情ぐちょぬれマンコに!もこのチンポいれて、掻き回して欲しいの!いった、言ったわよ!ほら、早く、早くちょうだい!!チンポ早くちょうだいよお!妹紅のチンポはやくちょうだい、いれて!ズボズボして欲しいのおっ!馬鹿妹紅、早くいれろ!はやくっ!!」

 恥ずかしい台詞を言った後に口をついてぼろぼろ出ている言葉の方が、よほどエロいということに気付いているのだろうか。
 ともかく、私の望み通りの言葉をゆった輝夜に、私はご褒美を与えることにした。

「そんなにねだられたら、しかたないな。淫乱使い古しマンコでも、オナニーには使えるだろ」
「そんな、酷い」

 そう言いながら、輝夜のヴァギナがぎゅうっと収縮してマン汁を大量に押し出したのを、私は見逃さなかった。
 ショーツからはみ出して布団にカウパーの水溜まりを作っていた堪え性無しチンポを、輝夜の淫裂の上にのせて前後に揺する。
 それだけでイキそうになったのを、悟られなかっただろうか。

「はっ、はあっ、き、きて、それ、それいれて……!」
「ああ、いれてやる、よっ!」

 にゅる。
 もう何十回も交合した性器同士だ。処女膜を突き破っての挿入も、なれたものでスムーズ。その後のピストンと締め付けはお互いの大好物だ。愛液に比べれば幾らかさらさらとした破瓜の血がペニスに絡み付いて性器摩擦を鋭いものに変える。

「んっう、ふうっ!」
「はっ、はっ、くぅうっ!」

 入れただけでもう射精を我慢するためにお尻に力を入れ、下唇を食いしばっている私。輝夜は、肉棒が膣を通過した感覚だけで背を反らせて快感にうちふるえていた。

「きた、きたぁっ!もこのチンポ、きたのぉっ!お待ちかね、お待ちかねだったのお!膣だけじゃないの、子宮も、卵巣も、全部、ぜんぶ妹紅のチンポまってたのおっ!!」
「うっ、お、しま、るぅっ……!」

 挿入した私の方が、輝夜の名器に喘ぐことになった。
 肉壁はぞわぞわと蠢きながら吸い付いて、ヒダが幾重にも張り巡らされているものだから、少しでも動こうものならぷちぷちと張りのいい肉ヒダが私のペニスを嘗め回し、扱き上げてくる。亀頭から雁首の出っ張りのところをそうやって膣壁責めされると、私の方が腰砕けになってしまってピストンどころではなくなった。
 それでも、輝夜にリードを奪われまいと射精をこらえて腰を振り、肉穴を穿り回す。

「お、おほぉおっ!もこのデカマラ、私の奥、あばれまわってるぅっ!抉れる、ちんぽのぶっといので、私のマンコの中、えぐれちゃうのぉっ!妹紅、もこうっ!もっとホジって、もっとまんこのなか、ちんぽで犯し回してえっ!」
「っは!ん、っく!この、貪欲、まんこぉっ!どんだけザーメンに飢えてるんだよっ!うぞうぞうごいて、ザーメンほしさに進化したエロまんこだなあっ!おく、か?奥が好きなんだよなっ!?」

 もどかしそうに腰をくねらせる輝夜。せつない声を上げる白い喉が跳ねて、口からベロを出してよがっている。じっくり焦らした極エロまんこは、ほしがりにほしがった末にやっと貰えた生ちんぽ挿入にびくびくと愉悦していた。
 子宮が降りてきていて、私の鈴口に子宮の入り口のこりこりとした感触が伝わってきた。輝夜の大好きな場所だ。
 私は先にイカされるよりも、輝夜をイかせようとあがく。子宮口をとにかく集中的に攻めまくって、ウテルスアクメに持って行くんだ。

「輝夜、ここ、好きなんだよな?っ!ふーっ、たっぷり、たっぷり犯してやるよ」

 ずんっ、とペニスをより深く挿入すると、私に弄られ慣れた子宮口は、ウテルスセックスに備えてその入り口をゆるゆると緩めてきた。

「なんだ、子宮セックス、お前の体は欲してるみたいだな。子宮口が空いてきてるぞ。子宮がチンポ受け入れ態勢OKだなんて、とんだ変態だな」

 変態、という言葉に、輝夜は反応した。いつもはチンポに夢中になる私に対して輝夜が吐き捨てる言葉だが、逆にそれが使われたときのダメージ、いや快感も大きいらしい。

「ふーっ、ふうぅっ、」

 黒髪を振り乱しながら悶える輝夜。いつもは下着やサラシで押さえつけている巨乳というのに十分なほど豊満な胸は、私がピストンするたびにぷるんと揺れ、柔らかく弾んでいる。柳腰はまるで蛇のようにくねり、私の挿入方向に対してより快感が大きくなるように位置を調整し、淫柔肉での締め付けに緩急をつけてくる。
 喘ぎ声を漏らし続ける口は、舌と唇で唾液の糸を引きまくってヴァギナに匹敵するほどにエロい光景を見せている。唇の割れ目の中でうねうね蠢く舌は、膣壁のひだのようにペニスの挿入を待ち構えているようにさえ見える。端から唾愛液を垂らして私を誘う口。目は潤んでとろんとゆらめいて、彼女の上に乗る私のペニス快感に耐える私のエロ顔を見つめ、輝夜の方も同じく欲情に蕩けきったヨガリ顔になっていた。
 私は左手で彼女の残った右手に指を絡めて握り合う。それだけで、すごく、すごく密着度が上がったような気がして、興奮が高まった。

「輝夜、いいっ!ちんぽとけそうっ!かぐやのなか、でっ、めすちんぽが、とけちゃうっ!」
「だめ、だめえっ!とけちゃらめっ!もっと、もっと私のエロまんこずぼずぼするのぉっ!おくの、ちょっと上のトコ、さきっぽでぐりんぐりんされるの、だいすきっ!子宮も、クライマックス用の子宮まんこも、準備万端なんだからぁぁっ!」

 右手で波打つように跳ねて揺れる乳肉を鷲掴んで、形が変わるほどに握りつぶしてやる。乳肉は見事に柔らかく、指を押し込むとずぶずぶと飲み込まれてゆく。五本の指はすっかりとその先端を輝夜の乳肉の中に埋まり、私はその柔らかさを楽しんだ。

「も、こうっ、おっぱい、すきね」
「こんなエロ乳、嫌いなわけないだろ」
「もうっ……んっ!や、やだ、おまんことおっぱい両方、すごい、かもぉっ……!」

 人差し指だけを持ち上げて、それを乳首の上へ重ねる。爪を立てるように乳首の先端を押し込んで、乳輪までを柔乳肉の中へ押し込んでこねるみたいにもみしだく。
 膣の反応はより淫らで大胆な動きを示してきた。肉壁全体がすぼまって、奥へ奥へと銜え込んでいるペニスを導き入れるように蠢く。根元の方からヒダの張り巡らされた濡れた淫皺壁が私のペニスを私の理性ごと飲み込んでしまおうとしていた。

「んっ、かぐ、や、かぐや、かぐやぁっ!まんこの中すごいっ!私本当に、飲み込まれるっ!もう、ちんこのことしか、んあっ、ちんこのことしか考えられないっ!」
「もこのちんこすごいのおっ!おまんごごりごり、さいこうっ!!もっと、もっとおっ!もっとおまんこしてぇっ!こわしてっ、めちゃくちゃにしてぇっ!!」

 胸を乱暴に潰しながら、ペニスを奥に打ち付けると、ぎゅうぎゅうと締めあがる膣。同じように絡めた右手の指もぎゅっと強く握られて、輝夜が追い詰められているのが伝わってきた。

「いく、ぞ」

 輝夜の終わりが近いのをみて、私も終局へ向けて動く。既に私のペニスを求めて口を半開きにしている子宮口を本格的に突き穿り始める。

「んほ、ほぉおおおっ!きた、きたきたきたぁあん!しきゅうっ!しきゅうせっくす、するの?ねえっ、もこぉぉおおおおおんん!?い、いきなりっ、いきなりおしこんでりゅ!ちんぽ先、子宮のおクチとキッスしてそのまんまディープしようとしてりゅうっ!あいちゃう、コジあけられひゃうううん!子宮っ、二個目のおまんこ、こじあけられひゃうのぉおおっ!んおっ、おっひ、す、っしゅぎごおおお!」
「っはあ、んっぐうう!子宮口っ!締め付けすっごおおん!ほおっ、おんっほおおおっ!っぐ、まだ、まだ、ださないっ!まだしゃせいしないいいいっ!まだ亀頭しかっ、はいっへにゃいのぉおん……っはあ、はあああっ!おくまで、奥に入れるまでがまんっ!がまん、す、ひ、う、うごいひゃ、かぐや、いごいひゃらめっ!でる、でちまうぅっ!まだいれたばっかり、なのにい!子宮口にみこしゅりはんで、ああっ!早漏っ、早漏ちんぽでごめん!ほおっ、おごぉおおおっん!あ、ひ、で、るっ、しゃせ、しゃせい、くるっ、きちゃうっ!」
「いいわ、妹紅っ!子宮の中に、ちょうだいっ!もこのザーメン、子宮に直接どぷどぶだしてぇっ!私のしきゅう、ザーメンタンクにしちゃって!ふーっ、ふうううううっ!子宮にもこのザーメン、興奮するっ!興奮するのおっ!そめられちゃうの、中、なかがまっちろに、そまっひぇ、とけりゅ、おなか、とけちゃうよおおっ!」

 腰の奥からペニスの付け根、竿、亀頭へぞくぞくお快感が突き抜けて往復し、先端に溜まるのが分かる。そして、いよいよ、私の下腹部がきゅっとしまって、精子を放出しようという瞬間。

「っあ、んおおおおおっ!あ、あああっ!!」

 私はペニスを一気に引き抜いて、輝夜のお腹に向ける。

「えっ、な、なんで、なんでよおおおっ!中に欲しいのにっ!ザーメン中だしして欲しかったのにぃ!!ばか!もこのばかあっ!!」

 私は大量の精液を輝夜のへそ、お腹、胸、顔。更には肩や腕、太腿にぶちまけていく。出が悪くなると自分で浅ましくペニスを扱いて連続絶頂射精を促して、輝夜をどんどん真っ白に染めてゆく。
 中に射精しなかった私に対して輝夜は不満足そうだが、射精がひとしきり終わった私はそうして白濁に染まった彼女の姿を見て、再び肉幹をめきめきと硬くする。
 目の前に広がっているのは、完全な姿となった輝夜を、私の精液が真っ白に染めているという、光景。ぶつぶつ言いながらお腹の上にぶちまけた精液を右手で塗り広げ、口に運ぶ輝夜。短くなった、長さのそろわない足、切り落とした左腕。その焼きおとした傷口。
 上体を起こして輝夜のその姿を見下ろす私は、それだけで恍惚の気分に包まれる。その様子を見た輝夜は、中出ししなかった私の理由を察して、それならそうっていいなさいよ、と顔を赤くしている。

「輝夜、綺麗だ。見てるだけで何十回でもオナニーできる……」

 私は余りに美しい白濁の欠損肢体を前に、思わずチンコキを始めてしまう。射精はあっという間で、輝夜の体にまた新しい白濁の筋が刻まれた。

「や、もこうっ、視姦、しないでえっ。せっかくぴったりの体になったのに、この体でいたら欲情しちゃうように、体が覚えちゃうじゃないっ」
「いいだろ?私は、多分、もう、この姿のお前を見たら、絶対に犯すと思う」

 私は再び輝夜の上にのしかかって、さっき抜いたばかりの、まだゆるゆると開いている穴に、依然硬さを保ったままの肉棒をずぶずぶ埋めなおす。

「輝夜ぁっ!おまえの、お前の体で、私は、なんかいだって、何回だってイけるんだあっ!イきたい、今度は、今度こそ子宮の中で最後の一滴までザーメンぶちまけたいっ!」
「はあっ!絶倫、ぜつりんなのっ!もこのちんぽ絶倫すぎて、イきるのが辛いのぉっ!きたあ、また、また子宮の奥きたあっ!本当の体にザーメンぶちまけられまくって、ぬるぬるになった体がもこと擦れて、きもちぃいっ!子宮の中も愛液流れ込んじゃってぬるぬるでしょおっ!?妹紅のザー汁欲しくて子宮がうごめいてるっ!子宮があかちゃんのための部屋じゃなくて、性器になっちゃってるの!もこ、ざーめん、ざーめんはやくっ!今度こそ中にいっぱいぶちまけてえっ!」

 輝夜は更に、右手を解きほぐして、ペニスが入った子宮のその上の辺りを、お腹の上からぐいぐいと押してきた。

「おなかぼこぉって、なったとこ、んぎ、ほおん!なったところ、上からぐりぐりされりゅの、んぁあっ!はっ、はぐぅっ!お腹ごしにごしゅごしゅしてあげるわぁっ!ほおぉん!おごっひ、ひ、ひぃいっん!しゅごい、ちんぽが中であばれひぇ……!子宮壁こしゅれってふゆううん!!」
「かぐ、そ、それっ!それ、っすごっおおおっ!子宮膣でもきゅっきゅされてるのに、上から手コキなんへ、だめ、だめだあぁん!すぐ、またすぐ、いっひゃう!堪え性ない早撃ちちんぽになっひゃうほおおおおおおんんっ!!」

 そして、最後の射精が、訪れた。

「でる、でるでるでるぅっ!!一番でかいのくるっ!全部、全部一気に射精、するぅうっ!!んほおおおおおおおおおぉぉぉおおおおぁぁあああああんんんん!!」
「き!くひ、あっ!きひゃ、しゅっご、お、ほぉおっ!射精圧とちんこ摩擦で、わた、わたひも、イグぅううううううううううっっっっっっ!!!」

 ぼこっ、と輝夜のお腹が膨れ、射精量に私自身が満足し、ずるっ、とペニスをそこから抜く。

「ひ、ぁ……」

 ぶびゅぶっ、びちゃああっ

 グロテスクな水音を立てて、輝夜の股間から白い奔流が噴出した。

「あ、ひ、ざーめん、でちゃってゆ……ザーメン破水、きもひ、いぃぃ……」

 輝夜はそう呟いてぷっつりと意識を失った。それを見た私も、連続で特大の射精を繰り返した疲労に打ち負けて、輝夜の横に倒れこんだ。



◆パラレルかつ連続した童話を締めくくる、終端抵抗装置(ターミネータ)
//取捨選択された二人の行動を問わず、この形で終端とし、正しいインピーダンs

 目を覚ましたら、妹紅が横に寝ていた。私は精液が生乾きになって体中にがびがびとどろどろがくっついている。
 妹紅は可愛い顔で、すうすうと寝息を立てている。長いまつげが閉じた瞼のラインに、すごく可愛い。
 私は布団のまだ精液に汚れていない部分を引っ張り、二人でその中に入る。と、妹紅がふるふると瞼を震わせ、それを開けた。

「ごめんなさい、起こしてしまった?」
「輝夜ぁ」

 妹紅は真っ白でしなやかな腕を伸ばして私を抱き寄せた。が、それ以上何もしてこない。またすうすうと細い寝息を立てている。寝ぼけていただけか。

「もう……期待しちゃったじゃない」

 十分な時間が経ってしまったからか、いつの間にか私の四肢は再生してしまっていた。また重たく縛りつく腕と足が。自分のものではない、ただのゴミが、切り落とせない。
 それでも、昨晩のように妹紅に焼き落としてもらえるなら、それは幸せだ。身体完全同一性を失った私に与えられた、最高の幸せ。それが、妹紅かもしれなかった。
 でも。
 一つ、不安になることが、ある。
 私のこれがこれから徐々に進行していくのであれば、私の体はいずれ自分のものではないことが『分かって』しまうのだろう。
 妹紅に残してもらうべき部分がなくなるのは、こわい。抱いてもらっても自分の体が抱かれているのだと思えないのであれば、そんなに苦しいことはない。

「妹紅、私、いつまであなたに抱いてもらえるのかしら。それとも、この乖離に抜け出す道があるのかしら。」

 私は愛おしい娘の寝顔の頬に口付けて、私も一緒にまどろむことにした。
 考えても仕方がない。道があるならそこに全力で進もう。
 私の体が私のものでなくなっても、私という意識はきっと永遠に私。
 だから、きっといつか、私を取り戻せるはず。
 妹紅には、付き合ってもらわないとね。

 やがて私にも再び睡魔が訪れて、私は妹紅に抱き付いて――確かに左腕の先まで使って抱き付いて――一緒に眠りに落ちた。








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この記事へのコメント

Re: 【妹紅_輝夜】とあるWannaputeeとDivoteeについて、その観察に事実性と一貫性を与えた場合のWannaputee/Divotee双方における反応・変化・言動の報告

みこうさん、お返事ありがとうございます。
件の作品も早速見てみる事にします。

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