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【日記】変な本拾った

出かけるときに、ゴミ捨て場に見るからに古い怪しげな本が捨ててあるのが見えた。
今日は雨が降っているので、当然その本は水を吸って大変なことになっている。

乱雑に1冊青い表紙、少しはなれたところに似たような本がもう一冊赤い表紙、落ちていたのだが、
その表紙を見るに、どうにも現代離れした雰囲気が否めない。
表紙に書かれた文字は旧字体。
その字体の様を除いたとしても、
きょうびこんなデザインの本は販売されていないのではないだろうか。
あるとすれば、教科書くらいな気がする。

雨であることを考えれば、正直待ち合わせの時間にはぎりぎりだった。
バスが時刻どおりに動いていればまったく問題はないのだが、雨の日は決まって遅れる。

私は、その本が気になりながらも通り過ぎ、待ち合わせの場所に急ごうと思ったのだが
いかんせんその表紙の字体が旧字体であることが気になって仕方が無い。

覗き込むように、表紙を見たところ
「發禁圖書」と書いてある。
「発禁図書」、のことだろうとはわかるが、
いやはや、表紙にそう銘打たれては気になってどうしようもない。

これが旧字体でなく、また表紙のデザインも妙に古めかしいものでなく、
その辺の書店においてありそうなものであれば
私はさっさと待ち合わせの場所へ向かったのだろうけれど
どうにも気になった好奇心を押さえ切れなかった私は
つま先でその本の表紙をめくってみた。

(え、春画……?)

そういう意味での発禁本であろうということは想像できていたが
中身についてどのようなものであるかはまったく予想できていなかっただけに

「あっはwまじw」

とか言いながらその本を手にとってしまう。

雨のせいでずっしりと重くなった本だが妙に身持ちがしっかりしている。

(折本…?)

本は袋とじ製本になっている。
かといってどうにも同人誌のような安いつくりにも見えない。
それなりに古そうな本だ、私の持ってる常識で考えても仕方が無いのかもしれない
と、製本方法についてはあとにまわすことにし
ページをめくっていくことにする。

袋とじ製本のせいでページはしっかりしていてめくりやすい。
水を吸ってページ同士がべったりと貼りつくのをはがしはがしめくっていくと
春画だけではなく、ピンボケしたポルノ写真や、
春画よりももう少し時代を進んだ猥画などが顔を出す。

正直、現代この絵を見て興奮することができるのはよほどのつわものだろうという品揃え。
ゴミ捨て場にあったとして
中学生が拾って喜ぶような類の性的書物にも分類できる気がしなかった。

奥に落ちている赤い本も同じようで、
私は興味が先行してしまいその本を家に持って帰った。

結局やっていることは中学生と同じだった。

時間が押しているので本はそのままにして待ち合わせに向かった。
別に魔物を封印した魔道書とか
人類の英知を記した禁書とか
そういうもんでもない。
別に道中平和なまま待ち合わせ場所に遅刻して
今、合同誌の打ち上げ飲み会をして帰ってきたところだ。

さて、この本の正体が気になって仕方が無い私は
とりあえず本の表紙と裏表紙を見てみる。
ISBNらしい数値が振ってあるので、そんなに古い本ではないようだ。
これなら自宅にあった「世界の奇書101冊」という本と大して変わらないかもしれない。
(余談ですが、この「世界の奇書101冊」を小学校の時に読んでいなかったら、
性を文字で表そうと思わなかったでしょうし、オカルトにも興味を持たなかったでしょうし
私の中でショッキングな本でした。)

今度は、奥付など書いてあるだろう一番最後のページをめくってみる。

昭和57年刊行、とあった。
おう、私と同じ年かお前。
私もこうして捨てられることをそろそろ危惧せねばならん年だな、などと苦笑いしながら
タイトルをぐぐってみる。

どうもこの本の、
4巻と8巻のようだった。

大した価値は期待していなかったが想像通り大したものではない様子。
まあ発禁はともかく、現在は絶版のようで
その点については上記の「世界の奇書101冊」と同じだ。

中に書いてある文字はあんまり読んでいないけれど
描いてある絵の統一感の無さは、
なんとなく夜に一人で読んでいるとエロ気分というよりは
狂気を呼び覚まされそうな感覚。
(大体、絵柄のまったく違う絵と、写真を同時にちりばめるだなんて時点で、
私はなんとなく恐怖を感じる。)
春画に見えたのは、時代モノのテーマの挿絵だったようで
自宅でちゃんと見れば所謂江戸時代の春画というわけではないようだった。

でも30年前は普通のエロ本だったんだろうなと考えると
狂気なんてその程度のものなんだろうなと考えさせられる。


この雨水でべちょべちょになった歴史モノのエロ本を
特段保持しようとは思わない。
燃えるごみの日が来たら捨ててしまおうと思う。

けど乾いたら少し目を通してみようかな。

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