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【夜伽_リグル】未確認で幻在系

東方夜伽に投稿しました。
未確認で幻在系

りぐるくんかわいい。
特に言うことはありません。
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「ねえキミ、どこのガッコ?」
「えっ、"ガッコ"?慧音先生のとこ、だけど……」

 大学生くらいだろうか男が二人、少女に声をかけている。男はTシャツとハーフパンツにサンダルだったり、だぼっとしたシャツにベストと七分裾のパンツを、腰にじゃらじゃらと鎖がついていり、カルそうな印象。

「ケイネ高専?知ってる知ってる、俺の中坊の時の友達、行ってるって」

 きっとどんな名前の学校名が出てきても同じ答えをしたに違いない。男はくどい笑顔、きっと本人は爽やかに嗤っているつもりなのだろうけどそれに失敗したような笑顔で、言葉を続けた。

「暇?だったらカラオケでも行かない?俺、店員と知り合いだから値引けるし。すぐ近くだからからさ」
「あの、知らない人についていくなって、いわれてて」

 声をかけられているのは、ショートヘアに帽子をかぶり、ぶかぶかのTシャツとショートパンツとかわいめユニセックスな服装の子。どうにもこの新宿に慣れていないらしく、きょろきょろと挙動不審の様子だったところを彼らにナンパされたようだ。

「あ、人待ち?友達来るんだったら、一緒、どう?」
「キミかわいいね。高専って最近かわいい子多いのなー。友達も一緒にあそぼーって、ね?」
「ふえ」

 ナンパしている方は何とも手慣れた……というかカルい態度。対してナンパされている方はというと、そういう耐性が一切なさそうな、服装以外はいかにも「おのぼりさん」といった感じで二人の男をきょろきょろと見上げては狼狽えている。男から見れば、経験の少なそうな少女はとてもおいしそうに見えたことだろう。

「歌上手そー。なんかわかるんだよね、俺、そういうの」
「ね、友達と連絡とってさ、これから4人、カラオケしよって。ね?」

 男の強引さに、ナンパされた子はしどろもどろ。

「あの、ダメです」
「えー、ちょっとだけだって。友達来たらさ、友達も入れて相談しよ?そこのマクドガルド、俺おごっから、そこで待ってようよ。その間、お話しよ?」
「さんせー。ここ、あっついしなー」
「よっし、そうと決まったら、行こ、さ」

 男が半ば強引にすぐそばに見えるファーストフード「マクドガルド」へつれ入ろうとするとき。

「こーら。勝手に知らない人についていくなって、言っただろ」
「おにいちゃん!」

 マクドガルドに連れ込まれようとするのを、別の男が声をかけて制止する。男二人に囲まれていた子は、慌ててその男のそばに駆け寄った。男は同じく大学生か、それかもういくらか年上のように見えたが、ナンパ男たちとは違って落ち着いた、シャツに綿パンとビジネスカジュアルな、悪く言えば地味な出で立ちだ。

「おにいちゃん、この人達が"からおけ"行こうって」

 現れた男を見て、ナンパ男二人が、ちっ、兄貴付きとか。と一歩下がる。

「何だ彼氏付きかよ」
「でもお兄ちゃん、って全然似てねーのな」
「もしかして、彼女にそう呼ばせてんじゃねえの?」

 ナンパ男が言った言葉に対して、迎えに来たらしい男は、こともなげに言う。

「まあ、兄妹、ってことはないからな」
「うわ、マジ?オタクキモいわ」

 彼らには彼女に「おにいちゃん」と呼ばせているオタク彼氏、そう映ったのかもしれない。そういって嗤う男たちに対して、「おにいちゃん」と呼ばれた男は一つ鼻で笑い返してから、ナンパ男二人へ言った。

「ナンパするのは構わないけど、これ、男だからな」
「「え」」







 男だ、と伝えてやると流石にナンパ男たちもおとなしくなったので、手を引いてマクドガルドから出た。

「な、なんだったの、あの人たち」
「ナンパだよ」
「なんぱ?」
「こっちの世界じゃな、男はみんな、一緒になる女の子を探すので必死なんだよ」

 酷く狭い世界のことを普遍的なこととして教えてしまった気がする。

「ああー、そういうことかあ。求愛行動。」
「ちょっと違うな」
「ボクおとこだけどねー」
「……あ、ああ、まあな……」

 求愛行動、とは当たらずとも遠からじといったところか。俺はほれ、と頼まれていたすいかを差し出す。相変わらず果物に目がないのだが、こんな人ごみは初めてらしく怖くて近づけないというから俺が買ってきたのだ。

「わあ!ありがとー>< おにいちゃんだいすき!」

 と割り箸の取っ手が付いたすいかの切り身を受け取り、それが崩れそうなのも気にせず抱きついてくる。背伸びしても胸くらいの高しかないのが、まあ、なんだ、可愛い。彼――リグル――は正真正銘の男(というかオス)なのだが、可愛い。仕方ないじゃないか、可愛いは正義なんだから。
 ナンパ男たちは、俺が彼女に自分を「おにいちゃん」と呼ばせている気持ちの悪い彼氏だと思っていたようだが、それよりももっと酷いかも知れない。

「こらくっつくな、すいか落とすぞ」

 俺は、帽子の下からはみ出しかけている触覚をその中に納め直してやると、まるで猫が顎の下を撫でられた時みたいな顔をして、んー、と声を漏らす。触覚は帽子の下に隠していて、髪の毛は一旦黒く染めた。こうしてみると、特別可愛いボーイッシュ少女にしか見えない。

「ね、おにいちゃん」
「あん?」
「ボクが”なんぱ”されてて、心配した?」
「何を」
「奪われちゃうの」

 相変わらず、話の飛躍が凄い。虫の特性なのだろうか。彼等眷属は皆短命で、まるで生殖のために生きているような生態の者も多いからだろうか。虫(リグル自身は蛍のだと言っているが、他のあらかたの虫を好きに出来るようなので、もはやそういった印象はない)の王であるリグルもまた、気が早いというか、言葉を選ばずに言うとつまり……

「……ビッチ」

 俺が正直にそれを言うと、決まってリグルは頬を膨らませて怒るのだ。

「ひどぉい!」

 すいかを持っていない方の手でぽかりと俺の胸を叩く。全然痛くないのは、彼に力がないからと言うよりも、本気で叩いていないからだ。本気で叩いていないというのは怒っていないと言うことで、怒っていないと言うことは、認めていると言うことだ。

 初めてリグルと寝たとき、俺はノンケで男になんか欲情するはずがないと思っていた。今だってそうだ、リグル以外の男には欲情どころか可愛いと思ったことも無い。だが、リグルは特別なのだ。男(オス)を、オスであるリグル自身に欲情させる、フェロモンのようなものを持っている。フェロモンなんてものが本当にあるのかどうかはわからないが、実際に彼は、強者だけが生き残るオスの世界で”そうして”生き残ってきたのだというのだ、まさしくオスを誘惑することを処世術としているに他ならない。
 言うなればショタビッチ。だがそれでも。

「ボクが交尾を受け入れてるのは、おにいちゃんだけだよ?」

 リグルは抱きついたまま、俺の胸元でそう小さく呟いて上目遣いに俺を見つめてくる。それでも、男なのに可愛い。こんなオスがこの世にいるなんて、俺に彼女ができないのはリグルのせいだ、畜生恨むぞ、こんな可愛い男の子を俺に惚れさせてくれて神様この野郎有難うございます。

「こ……?」
「こ・う・び。ねー、デートなんだから、交尾、しよ?」
「お、おい、リグル、街中でそういうのは」

 この街にこの人だかりだ、セックス、という言葉がたまに聞こえてきたところで別に気にも留めないが、交尾、ともなれば少し違う。セックス、を捻った言い方とも聞こえて、そうなると逆にとんでもなくいやらしい言葉に聞こえてしまうのだ。
 それに、こんな街中でもし"催し"てしまったら、折角のデートが台無しだ。

「……台無し、ってことも、ないか」
「うん?」
「なんでもない」

 きっとそれはスルことになるのだろうから、焦る必要もない。折角リグルが外の世界にくるというのだから、こちらで用があるという当日以外は、蛍の生息地以外に色々と見せてあげたい。

「あとでな」

 そう言ってほっぺたにキスをすると、リグルは、にへー、と笑って腕に絡みついてきた。すいかを頬張りながら、リグルのよりも少し早い俺の歩調にあわせてくる。俺も少しペースを落とすけど、正直そう言う機微がよくわからない。何せ、未だに彼女いない歴=年齢なのだ。彼氏いない歴は途切れたが。
 俺がペースをうまく落とせずに早くなったり遅くなったりしていると、リグルは「おにいちゃんに合わせるから、いつも通りで大丈夫だよ」と逆に気を使われてしまう始末。

「そういうやさしいとこ、スキ」

 背伸びして、俺にキスしようとするけど足りなくてぴょんぴょん跳ねてるから少し屈んでやると、キスどころか首っ玉にかぶりつかれたので、このビッチが何ゆってるー、とそのまま持ち上げてやった。

「びーっちーじゃーなーぁいぃー」

 と持ち上げられたまま足をじたばたしているリグルが可愛くて、こっちからキスししてしまった。

「はぅ@」
「おとなしくなった」
「ず、ズルい、よぉ、こんなの///」

 真っ赤になって俯くリグル。セックスだの交尾だの言っている割にはウブなところ、まるで男子中学生みたいだ。
 リグルを下して、手を握る。自然と指と指がするりと結び直される。このつなぎ方って手から相手の体温が伝わってきて、手のつなぎ方ひとつなのに密着感がすごく違う。手をつないでるだけなのに寄り添って歩いているみたいで、妙に胸が高鳴った。

「こいびと、つなぎ……」
「嫌?」
「やじゃないよ!う、うれし」

 リグルは俺の方を見上げて、俺がそれを見返すと、すぐにうつむいた。リグルの握る手がちょっと強くなる。

「スキ」
「俺も」

 俺に体ごとぶつかるみたいにくっついてきて、そのまま寄り添って歩くリグル。腕を組めばいいのに、手つなぎが気に入ったらしく、肘を上に曲げたちょっと無理な姿勢で手をつないだままだ。

「……えへ」

 つないだ手、俺とリグルの手が指で絡んでくっついて団子になったそれに、リグルは頬ずりした。

「今日はずっとこのままがいい」
「はは、善処するよ」

 いくらなんでも一日中一緒に行動するのは無理がある……と思ったが、リグルならトイレの中まで一緒についてくると言い出しかねないのも事実だった。

「あまえんぼ」
「そうだよ?ボクおにいちゃんにうんっと甘えたいもん」
「やっぱりビッチだ」
「どーしてー!?びっちとあまえんぼはちがうよー」

 少し責めるような目で俺を見て頬を膨らませるリグルだが、その手を離そうとはしない。俺はリグルの手を握る力を少しだけ強くして、親指でリグルの手の甲を優しく撫でる。リグルもおんなじように指をさらさら動かして俺の手を撫でてきた。こそばゆいけど、心地いい。

「映画館と水族館、どっちがいい?リグルの見たことないものを見に行こう」
「えーがー」

 きっと見たことがない以前にそれがなんだかわかっていないだろう。

「じゃあそれにしよう。」







 某SF映画の3Dリメイクが上映されていたので、それを見ることにした。俺は前にDVDで見たことがある。赤と黒の刺青をした悪役がかっこいいヤツだ。その登場人物にあやかった限定品の3D眼鏡を買ってやると、それがなんなのかよくわかっていない割に大喜びしてくれたので、俺もすっかり気分を良くしてしまう。

「これをかけて見るの?」
「うん」

 早速開封して、赤縁に黒ステンシルの入ったその3D眼鏡をかけるリグル。

(うわ)

 リグルの大きくて黒目がちな目に、赤縁の野暮ったい眼鏡は、逆にすごく可愛いく似合っていた。

「眼鏡って重いね……それにちょっと視界邪魔かも。おにいちゃんの顔、ちゃんと見れないよぅ」
「それは映画を見る専用の眼鏡だからな。普段はしなくていいんだ」

 可愛いのに、残念である。
 映画を見ている間も、リグルはずっと俺の手を握っていた。爆発や戦闘がおこる映画だから、時折大きな音が鳴る。リグルはそのたびにびくっ、と跳ね上がって俺の手を強く握ってくる。ポップコーンでも、と思ったがこの状態なので買わなかった。飲み物だけ買って渡してあったが、リグルにそれを飲んでいる様子はなかった。
 映画を楽しんでいるのかどうかと、リグルの方を見ると……もともと大きな目をまんまるく見開いて、口が半開きになったまま見入っていた。眼鏡は下にズレてしまっていてそれはそれで可愛いが、間抜けである。

≪ドーン!≫
「」
≪ずばっ、ずばばっ!≫
「」

 よく見ると席に対してすごく浅く座っていて、ずるずると下に滑り落ちそうになっている。顔は、鼻水でもたらしそうな半ば忘我の表情。楽しんで夢中になっているというよりも、圧倒されて訳が分からなくなっているという感じ。恐竜博物館とかに行った子供が、ロボット恐竜の動くのを見て言葉を失うとかそういう感じになっていた。
 口をパクパクさせて、瞬きを忘れて、スクリーンに齧りつくリグル。そんなに刺激的なものに映るとは、ちょっと可哀想なことをしたかもしれないと思いながらも、なんだかとても可愛いく思えてしまった。

(SFを見るのは初めてかもしれないけど、俺には幻想郷の出来事はこれとなんも変わらないように思えるんだがなあ)

 というのは部外者の感想かもしれない。リグルの手が俺の手を握る力が、まるで握りつぶさんとしているかのように強くなっていく。緊張、というか、映画鑑賞で肩に力が入りすぎてるリグルに、少し申し訳なくなってしまう。

「リグル」

 俺は小声で話しかけた。

「大丈夫か?もう、出ようか?」

 俺がそう言うと、リグルは頭をフルフルと小さく振って、視線を画面へ戻した。面白いから見入っているのか、それとも勿体ないから最後までいようとしているのかはわからなかった。リグルの手の力が一層強くなる。もう、恋人と甘えるために手をつないでいるとかそういうものではすっかりなくなっていた。
 そうして画面に食い入るように見ていたリグルだったが、それはそう長い時間を経ることなく、終わりを迎える。

「おにい、ちゃん」
「うん?」
「ごめんなさい、ボク」
「出よっか」

 俺はリグルに退出の準備を促し、俺も鞄を腕に引っ掛ける。リグルが潤んだ目で俺を見たのを、準備完了の合図と捉えて、俺はその手を引いて極力他の鑑賞者の邪魔にならないようにその場を後にした。
 ロビーに出ても俺の手を握る力は全く弱くなっていない。

「大丈夫か?」

 リグルの顔を見ると、上気した赤い頬に潤んだ眼のかんばせに赤縁の眼鏡が乗っかっていて、すごく、可愛い。彼の具合が悪いだろうことを分かっていても、そんな風に考えてしまった自分を頭を振って追い出し、リグルの額に手をやる。前髪をあげておでこに触れて、眼鏡を取ってやった。

「おにいちゃん、ごめんなさい」

 握る手を離そうと思ったが、リグルは強くつかんだまま離さない。うつむくリグルの頬を、掌と手の甲で左右両方から挟んでやる。

「いきなり戦闘シーンがある映画は辛かったか。最初は、恋愛ものとかドキュメンタリとかにすればよかったな。ごめん。」

 そういって帽子の上からリグルの頭をなでてやると、違うの、おにいちゃん違うの、と首を振る。

「どうしたんだ?具合が悪くなった?」

 頭を振るリグルは、シャツの裾を掴んで下の方へ引っ張って伸ばしている。

「トイレ?」

 やはり頭を振って否定するリグル。だが、俺の手を引いたリグルはやはりトイレの方へ足早に向かい始めた。

「大丈夫だよリグル、上映中にトイレに行っちゃダメなんて決まりはないから」
「ちがうの!」

 リグルは少しだけ声を張って、それを否定した。そのまま俺を、トイレの個室の中に引っ張り込んで、鍵をかける。狭いトイレの個室に、俺とリグルが詰め合わせになっていた。

「おい、もしかして」
「ひかっちゃう」
「へ?」

 よくよく見ると、リグルのシャツの上から、やんわりと浅黄色の光が透けている。

「暗いとこだと、光、目立っちゃうから……」

 蛍の、発光現象だ。リグルには腰の極低い、尾骶骨の辺りにそれがある。

「そっか、光っちゃいそうで、それでか」

 俺はある意味ほっとした。リグルが俺をトイレの個室に引っ張り込み、便意が原因ではないというのなら、それはセックスしようというメッセージに外ならないだろうと感じていたからだ。いくらなんでも唐突すぎる。
 リグルはショートパンツの上からでも漏れる光を隠そうと、シャツの裾を下へ引っ張り降ろしている。大きめのシャツとはいえ、裾を太股あたりまで降ろしたりすれば当然上の方は引っ張られて伸びる。リグルの細い肩と薄い胸のアウトラインがシャツの上からくっきりと浮き彫りになった。男とは思えない華奢な作り。胸が膨らんでいるならシャツの引っ張りはそれを強調しただろうが、それが無いこの方が不思議に見えた。
 リグルはシャツをたくし上げて、ショートパンツを下ろす。布を取り払えば、腰のあたりは既に煌々と光を放っていた。始まっちゃったら、止められないの。リグルは申し訳なさそうに俯く。なるほど映画館ではこれは逃げて来なければならないことだろう。水族館でも同じだったかもしれない。あそこも結構証明が抑えられている。リグルとのデートは、少し気を使う必要がありそうだった。
 リグルの様子が落ち着くのを見計らい、ショーパンをあげてシャツを下ろさせ、光がうっすらと漏れるだけの状態に戻し、俺は素朴な疑問を投げかけた。

「それにしても、なんで急に光り始めたんだ?おなかが減ったら光るとか?」

 リグルは否定する。そして、狭いトイレの個室の中で不必要に俺にくっ付いて、あまつさえ背中に腕を回して抱き付いて来る。俺の胸の中でリグルは顔をあげ、潤んだ目で俺を見つめた。

「おにいちゃんに求愛行動とめらんなくって、お尻ひかっちゃうの」
「きゅ、求愛」

 やっぱりそれだったのかー
 俺は少しだけ呆れ笑いをしてからリグルの頭を撫でる。帽子を取ってやるとぴょこんと触角が二本、元気よく飛び出た。

「なんで映画なんか見ながら」
「わかんない。暗い部屋で手つないで、ドキドキしっぱなしだったから……体が、えっちな気分と勘違いしてるのかも」

 吊り橋効果、というやつかもしれなかった。確かに暗いところで手をつないで、リグルは馬鹿みたいに心拍数をあげながらSF映画を見ていたのだ。まあ、真相はどうあれ、結果としてはこうして光を放ってしまっているというのが実情だ。もはや理由などどうでもいいだろう。
 申し訳なさそうに俯いて、でもやっぱり欲しいのと言わんばかりに再度上目に俺を見直してくるリグル。濡れた瞳が、欲情を訴えていた。

「そんなに欲しいの?」

 俺が意地悪く聞くと、リグルは上目で俺を、睨むのと見つめるのの間くらいの視線で射抜いてきた。泣きそうに潤んだ瞳はアベンチュリンの輝き、くりんと曲がる長いまつげ、少し分厚い眉毛。卵形の顔の真ん中ににちょこんとのったちっちゃい鼻から頬にかけて今は真っ赤に染まっている。少しいじけたみたいにへの字に曲がった唇は薄く、少年と少女の中間生成物に相応しい。セクサレスな可愛らしさは、彼の最大の”得物”である。
 そして俺は、大の男のくせに、見事それにやられてしまったのだ。
 俺の質問に、リグルはこくんと小さく頷く。

「ちゃんと言って」
「わかってるくせに……いわせるんだ?」
「聞きたい、リグルの口から、求愛おねだり」

 俺がいうと、リグルは小さく、ばか、と口をとんがらせてから、もう一回がばっと両腕で俺に抱きついて胸に顔を埋めてくる。

「ほしい」
「それじゃわかんないな」

 さらに意地悪を重ねると、リグルの手が、ズボンの上から俺の股間を撫で回してくる。吐息を熱くして、色っぽい上目のまま俺を見上げていた。

「これ」
「ちゃんというんだ」
「おちんちん」

 おちんちん、という言葉を紡ぐリグルの唇の動きは、それが性器なんじゃないかと思うほど艶めかしい。唇は赤く熟れた濡れ肉、その奥で蠢く舌は唾液をたっぷり含んでいて、口の中で糸を引いている。彼はそう、見せて、いるのだ。そうなったとき、リグルの口が鮮やかなエロチシズムを孕むということを、リグル自身はきっと無意識に知っていてそれを俺に見せている、誘っているのだ。口を見ているだけなのに、まるで欲情に濡れた陰唇とくつろげ蠢く膣口を見ているみたいだ。

「おにいちゃんのおちんちん、ほしい」

 リグルの口が、俺のシャツの胸あたりを食む。唇を少し張って木綿の布を口に含むそれだけで、それが淫行であるようにさえ見えてくる。それを離したりまた食んだり。舌を伸ばしてちょうど俺の乳首あたりを舌先でつついて円を描いて、唇でそれごと挟んだり、頬ずりしたり。

「おくちにいっぱいおちんちん頬張らせて欲しい。おにいちゃんのせーし、体中にかけて欲しい。せーし、げっぷがでるくらいごっくんしたい。おにいちゃんと、おちんちん同士こすりあいっこしたい。おしりまんこに、おにいちゃんのおちんちんいれて欲しい。おなかいっぱい精液、出して欲しいの」

 俺の股間を撫でるリグルの手は、勃起し始めた肉棒をやんわりと包み込むように、強すぎない力で擦るみたいに動き始める。その早さは、手扱きよりはずっとゆっくりで優しいが、確実に俺の下半身から理性をそぎ落としていく。

「おにいちゃんと、えっちなこと、いっぱいしたいの。おにいちゃんと、せっくすしたいの、がまんできないの……!」

 直接、その言葉を発したところで、リグル自身も我慢が出来なくなったのか。少し背伸びをして自分の股間を俺の股間へ押し当てて腰を前後に揺らし始めた。彼の真ん中でもそれは固くなっていて、勃起した肉棒を布越しに擦りこすりつけてくる。

「ね、せっくす。せっくす、して、おにいちゃん。ボクとオスせっくす、キメて……おねがい、せっくすおねがい、せっくすおねがいします」

 もう恥も外聞もないと言った様子で、セックスを連呼してくるリグル。安産型の大きめな腰(オスにも拘わらず)の一番底、尾底骨のあたりが煌々と光っており彼の欲情が最大値に達していることが伝わってきた。それを目の当たりにする俺の我慢ももう限界に達していた。

「いいよ、じゃあこっちにおいで」

 このままトイレの個室でしてしまうのもいいかもしれないと思ったが、リグルとのえっちをゆっくりと楽しみたかった俺は、すぐにでも欲しそうなリグルに「少しだけ、お預け」とキスしてからそこから連れ出す。
 俺は、リグルの手を握って外へ出て、ラブホテルが密集する地域へと向かった。







 リグルにとってはラブホテルは初めての体験だろうが、俺もほとんど使ったことなんてなかった。なんとなく案内に従っていれば部屋に着けるような作りになっているのが救いであったが、リグルにはそれさえも未知の体験のようである。でもまあ、こっちでリグルとエッチするなんてことはほとんどないことだろうし、リグルには未知のままでいてもらっても構わないだろうと、一つ一つの説明はしなかった。代わりに、リグルの欲情モードを絶やさないように体のあちこちを触ったり、キスしたり、えっちな言葉を耳元で囁いてあげたり。 そういえばラブホテルは場所によっては男同士では使えないと聞いたことがあったのだけど、部屋に着くまでに人っ子一人と擦れ違わなかった。一体どうやってそれを確認するのだろうか。特にリグルは……当目に見る程度ならどう見たって女の子にしか見えない。まあ、そんなことは、どうでもいいか。
 部屋に着いてドアを閉めると流石にこのドアが自分達の領域と外とを区切る仕切りなのだと察したリグルは、待ちきれないとばかりに玄関先でしゃがみこんでズボンの上から俺の股間に唇をつけて頬張ろうとし始める。

「り、リグル、ちょっと待って」
「まへない……もういっぱい焦らされて、これ以上まてはなしらよぉ♥」

 ズボンの上からだというのに、俺の股間はリグルの唾でべとべとに濡れてしまった。唇と舌、それに前歯の刺激も、ズボンとパンツ越しではもどかしく、焦らされているのがこっちのように思えてしまう。

「ベッド、いこう、リグル」

 頭を優しく掴んで、股間から引き離す。頬が真っ赤になって息を荒くし、涙でゆらゆらする瞳。もう、リグルは完全に出来上がっているらしかった。腰の下辺りが、布越しに光っているのがわかる。
 リグルは頷いて、俺が促す通りに覚束無げな足取りでベッドに向かい、腰を下ろした。

「脱がせるね」

 俺がベッドに腰を下ろすリグルの前に屈んで服を脱がせようとすると、それさえも待てないといったように抱きついてきた。おにいちゃん、おにいちゃん、うわ言の様に俺を呼びながら抱きつく腕に力がこもっていく。それをうまく宥めながら、リグルの服を一枚一枚、剥いていく。徐々に肌に近づいて、徐々に露になっていく発光(情)したリグルのカラダ。一枚脱がせるたびに、離れている一瞬さえ我慢できないとキスをねだられ、俺はそれに答えて口を吸ってあげた。鼻から漏れる声は甘く、男のそれとはぜんぜん思えなかった。AV女優なんかよりもよっぽど可愛くて扇情的。おまけに、男だからわかる男の煽り方を、リグルは容赦なく使ってくるのだ。

 すっかり裸になったリグル。真っ白い肌、小さくて可愛いへそ。うっすら浮いた肋。細い首から薄い胸となだらかな肩に絡む鎖骨の膨らみ。男とは思えないほっそりとした柳腰。お尻は大きくてぷりんとしている。だが腕と脚は細いが少しだけ骨ばっていて、特に関節周りは僅かに男を示していた。
 乳房があるわけでもないのに、手で胸の前を隠すリグル。肩をすぼめてカラダを小さく縮めるさまは、女の子みたい。脚も内側に入って閉じられている。だがその中央には、ぴょこんと可愛らしく自己主張するペニスが顔を出していた。

「こんどは、ボクがおにいちゃん、脱がせるね」

 恥ずかしそうに、俺の服に手をかける。ボタンを一つ一つはずして、さっきまで自分が我慢できないと駄々をこねていたのに一転して、俺を焦らすみたいにゆっくりと脱がせてくる。肌が現れた場所には、ひとつひとつ丁寧にキスをして舌を這わせて愛撫を施してきた。リグルのさらさらの唾液は肌につくと、媚薬みたいに俺の興奮を高めていく。
 上半身が裸になり、いよいよ下半身へ。ベルトを外した次にリグルは、両手を太股のサイドに添えて口だけで、ズボンのファスナーを下ろす。唇と舌と前歯。なかなか捕まらない金具を追いかけて舌を伸ばして、唇を窄めて。その間にも俺を上目で見て、その可愛い顔を見せ付けてくる。ファスナーがなかなか下ろせないで手間取っているのは、実は俺を煽るための演技なんじゃないか、そう思えるくらい、俺の股間に口を寄せて上目遣いに俺を見上げるリグルの表情は、淫靡だ。
 やっとファスナーの金具を咥えてそれを下ろす。上のホックはファスナーのそれが嘘のように器用に外してぱんつが露になった。太股に添えた手を下ろすとそのままズボンが脱げる。

 しばらく、パンツの中で勃起するペニスへ、布越しに口付けたりなめたり頬ずりしたり。美味しい果実を頬張ろうとするように男性器に口を寄せるリグル。そんな、淫乱さをわざと見せ付けるみたいな仕草に、まんまと興奮を高めてしまう俺。唇や舌が布越しにペニスの裏筋や玉袋を這い回る感触は、むず痒くて心地よいと同時にじれったい。これは性行為だという認識が伴うと、ストレートに勃起を促してきた。
 今度は鼻先を股間に押しつけてぱんつの端を口に咥える。舌や唇の感触が肌に伝わってくるようになると、いよいよ完全に勃起してしまった。リグルはパンツも口でつかんで脱がそうとしているが、その中で勃起しているモノが引っかかって簡単にはいかないみたいだ。半ば強引に唇と舌をパンツの中に差し込んで、大きくなっているちんぽをまるで掘り出すみたいにまさぐり始める。パンツの中で舌を伸ばしているらしい、先端にぬめる感触が走った。先端にだけ、僅かに与えられる直接刺激。声が漏れそうなほどもどかしい。
 そうしてリグルの口がパンツの中のそれに到達してしまえば、後はもうすぐ。そのまま顎に引っ掛けたり端を唇で摘んだりして器用にずる、ずるとパンツを脱がせた。
 パンツが太股くらいまで降りたところで、リグルは、ドヤ顔に淫蕩さをどばどば注いだような表情で、再び俺を上目見てくる。

「よくできました、リグル。興奮して、もう、早く入れたいよ」
「うんっ」

 やはり脱がせるのが目的なのではない、俺を煽るのが目的だったらしい。労いの言葉をかけると、残りはさっさと手で脱がされてしまった。現金な子だなあ、やはり、ビッチだ。

「濡らしておくね?」

 そう一言言って、リグルは俺のペニスをためらいなく口に含んだ。

「うっ」
「んふ、おぃいひゃんの、もう、さひっひょ、ぬぅぬぅぅ♪」

 口に入った瞬間、すぐに舌が絡み付いてきて、思わず声を出してしまった。そして、何事か、咥えたまま喋るものだから不規則な刺激がペニスのあちこちに与えられてもどかしさが増幅してしまう。

「っんっ♪あむ……ん♪」

 ぷちゅ、ぺちょ、と生々しい水音。リグルはわざとそれが響くように、時折口を少しだけ開け、唾液がその空洞付近で絡むようにしてフェラを続けている。唇が密着して仮首を扱き、舌は鈴口から裏筋をなぞるように這い回る。えらをくるくる舐めて、時折あごの上の部分に先端が当たるように咥える。フェラにこんなになれた男が、しかも可愛いなんて、反則だ。
 やっぱりたまに上目遣いに俺を見てくるリグル。一回、出しちゃう?なんて聞いてくる。恥ずかしくて、リグルのなすがままになって、うん、と答えてしまうと、フェラの動きは一層激しくなった。

 ぶちゅ、ずるずるずるっ。いやらしい音がもっと大きくなって、しかも細かく速く響く。

 唇を強く竿に絡めて、唇で扱くみたい。舌は常に細かく動いて亀頭から雁首のどこかを嘗め回している。常に吸引状態で、尿道の奥がずるずる引っ張り出されるみたいな深いところへの刺激が走っていた。首を使って竿の全部を口の奥まで含んだり、窄めた唇が亀頭の先っちょだけを吸っているところまで抜いたり。
 それをゆっくり、速くなって、またゆっくり、速くなって、を繰り返すが、徐々に速い方の割合が増えていって、射精欲がそれに引っ張られるみたいに膨らんでいく。リグルのフェラテクに俺はすっかり翻弄されていた。

「っあ、リグル、上手っ もう、出そうだよ」
「らひへ♪ずび、おぃぃひゃんのへーえひ、ぶちゅぅっ♪おくひひひょうらいっ♥」

 リグルがちんぽを咥えながら淫乱台詞を言うものだから、実際に与えられる刺激に快感が乗算。射精欲が高まり俺はそのまま抗うのをやめた。

「でる、っ」

 合図をしてあげると、一際深くくわえ込んで強く吸い上げてくる。リグルの小さい口の中に、俺は我慢することなく射精していく。リグルがその間も敏感な亀頭を舌で舐め回し、唇でやわやわと雁首をこそいで来るものだから、射精絶頂が連続して被さってくる。俺はそれに身を委ねて射精の快感に従い、リグルの口に次々注ぎ込んだ。
 リグルは、そうしろと言っている訳ではないのに、吹き出た精液を飲み込まずにそのまま口の中に溜める。幾度も射精を促して何発もの精液を口の中に溜めたまま、それでも俺のペニスへの愛撫をやめないリグル。もっとだして、もっとだしてとねだっているようにも見えて、興奮が収まらない。
 やがあてびくびくと何度か痙攣を伴って、射精は収まっていく。自分でするのとはぜんぜん違う刺激に、いつもより沢山出た気がした。それが完全に収まるのを見計らって、リグルは唇を窄めたままペニスをずるずるずるっと吸い上げながらワイプするみたいにして口から抜き取っていく。じゅぱ、と音がしてリグルの口と俺のペニスが分離したところで、リグルはうっとり細まった目で俺を見て、口を開いて中に溜まった精液を見せ付けてきた。
 開いた口から、リグルの体温で温められた俺の精液の匂いがぷんと立ち上っている。口を開けたまま興奮して荒くなっている呼吸は鼻をすんすんと鳴らすほど。口の中で蠢く舌が俺の精液を掻き混ぜ、舌の上に乗り、糸を引いて垂れて、歯に、唇に、頬に絡んで流れる。

「いやらしいな、リグルは」

 ふう、ふう♪
 興奮のせいで荒くなっているのか、俺の言葉に返事をしているのか、鼻息が鳴る。うっとりした目は恍惚に揺れて、口の中に精液なんていうものを溜めている屈辱感が、リグルの心を犯しているみたいだった。もちろん、それはリグルの戦術なのかもしれないが。

「俺がいいって言うまで、飲み込むんじゃないぞ?」

 ん♪
 鼻だけで返事をするリグル。
 口を開いたポーズで、口の中ザーメンを見せつけながら、リグルは俺が合図を出すのを待つ。
 その間、俺は、リグルの可愛いおちんちんを手コキしてやることにした。

「ほきゅっ♪」

 突然の刺激に、また、上向きに口を開いたままの姿勢に、リグルも変な声を出してしまう。俺はその様子もまた可愛いと思いながら、リグルの皮を被ったままのペニスを手のひらで「いいこいいこ」してやる。

「んううっ♥んひゅぅっ♥」

 ペニスがぴくんぴくんと痙攣して、先端にはあっという間にぬるぬるの先走りが溢れ始めた。掌にカウパーが広がって、それを満遍なく竿全体に広げてあげる。ぬるぬるになったおちんちんを扱いてあげると、先走りは更に量を増し、それはまた竿全体をぬめらせる。リグルを責める刺激は循環して大きくなってい来るはずだ。その証拠に、リグルは舌を上に突き出して苦しそうな声に甘い息を混ぜて吐き出し、口の端からは時折コントロールできなくなった涎が流れた。
 やがて、ペニスの震えが大きく細かくなっていく。射精が近いみたいだ。俺は手を筒状にして、スパートを強いる。

「ふひっ♥んふぅ、っん♥っ、ふーっ、んぅ~~~っ♥ふっ、ふっ、ひ、んっ♥んぅっ♥はっ、はっはっ、はっ♥」

 俺が手を動かすたびに腰が跳ね、リグルの息遣いは浅く速くなって、そして。

「んふっ♥んっん~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ♥」

 びくっ、びくっ、激しく跳ねる腰と、苦しそうな喘ぎ声、そして手に広がる生温い粘液の感触。手から飛び出て手首や床にまで飛び跳ねた。なるだけ手の中に収めるつもりだったけど、やんちゃな射精はそれを許してくれなかった。それでも手の中にたっぷり、リグルの精液が乗っている。

「たくさんでたね。えらいぞ」

 俺がほめてやると、目を細めて喜んだ。
 イった後のリグルは恍惚の呼吸を繰り返すものの、まだ口を開けたままのポーズで俺の精液を飲み込まずに合図を待っていた。中をのぞくと唾液が大量に分泌されていて、コップに出せそうなくらいになっている。
 その口の上に、掌に溜まっているリグルの精液を掲げて、それを垂らす。リグルは俺の意図をしっかり汲んで、舌を伸ばしてそれを口の中へ導いた。流せる分を流し込み終わって掌を下に向けて口に近づけると舌で手のひらを嘗め回して最後の一滴まで口の中に取り込んで、そして口を閉じる。

「ふーっ♥ふーーーっ♥」

 口を閉じたまま首の角度を戻して俺に向き直る。頬が少し膨れているのは、俺の精液と、リグルの唾液と、リグルの精液がたっぷり口の中に含まれているからだ。

「まぜて」

 そう指示すると、リグルはゆっくりと顎を動かしてそれを噛む。舌で転がして、そしてくちゅくちゅうがいをするように頬の中で液体を攪拌する。リグルのカラダは、ふるふると震えている。興奮しているのだ。俺はリグルの手をとって指を絡めてやる。リグルの方からぎゅっと強く手を握り締めてきた。
 その間リグルの口はずっとザーメン混合液を混ぜ続け、鼻息は荒く甘い。泣きそうなほど瞼に涙を湛えた目、興奮で真っ赤に染まった頬。少し太い眉は顰められて垂れている。

「よし」

 俺の合図を受けて、リグルは再び口を開ける。二人の精液とリグルの唾液が混じってぐちゅぐちゅに泡だった白濁粘液が、リグルの口の中にたっぷりと波打っていた。少し、溢れて零れる。口の端から二人分の精液とどろどろの唾液が混じり合った汚液が流れる光景は、下品で最高に淫靡。俺はあえて何も言わずに、しばらくそれを覗き込んで時間を待つ。何もせず焦らしているとリグルの呼吸が再び甘く色づいてきたので、最後の合図を出した。

「ん。飲んでいいよ」

 リグルは嬉しそうに目を細めて口を閉じ、口に溜まった液体を、一気に飲み下していく。

「んく、ん、ごくっ……♥ぷぁ♪」

 すべて飲み終わったことを示すように、再度口を開けて俺に見せてくる。

「げぷっ♪んっ、おいしかったぁ♥ああん、ボクの精液とおにいちゃんの精液が、ボクのおなかの中で混ざり合ってる……♪ごちそうさまでした」

 最後にキメたゲップの、最高に汚らしくて下品な感じは、そのままエロティシズムへダイレクションされる。こんなに可愛い子が男の子で、こんな風に精液を美味しそうに飲んで、ゲップなんかしちゃうくらい下品にされると、興奮で頭が茹で上がってくらくらする。
 俺は、ちゃんと挨拶も出来た(それを教えたことは一度もないのだけど……)リグルの頭を、優しく撫でて上げる。

「よくできました。いいこだよ、リグル」
「えへ」

 照れ笑いしたリグルは、飛び掛るみたいに俺に抱きついてきた。腕の中で、おにーちゃん、おにーちゃん、といいながら、おでこをぐりぐり俺の体に押し付けてくる。

「……じゃあ、次は、おまんこ、だね♪」

 リグルは俺の手を引いてベッドに転がって、仰向けになる。脚をM字に開いて膝を高く持ち上げる。足の下から腕を回して、俺の方に向いた肛門を左右からくつろげて見せ付けてくる。リグルのアヌスはしわが綺麗に整って、指で開かれたせいでそれがひくひくと蠢いている。穴は奥まで見えて、直腸粘膜が俺を待ち構えていた。

「おにいちゃん、おまんこ、して……♥ずぼずぼ、セックス、おしりまんこにハメハメして♥」

 淫蕩な顔。快感に飢えている焦れた表情の中に、俺を求める愛欲、それと、俺を篭絡してしまおうという危険な香り。リグルも男だ、幾許か以上の、負けん気があるに違いないのだ。きっと、俺を鷲掴んで逃さないと思っているに違いない。それは、俺も同じだった。こんな可愛い彼氏、絶対に逃がすつもりはない。俺に夢中にして、征服してしまいたいという想いがある。
 まるで体の上にちょこんと乗ったように、リグルのちんぽも勃起して揺れていた。たった今射精したばかりなのに、俺のも、リグルのも、もう完全に復活している。俺がリグルのM字開脚の間に体を押し入れて、自分の勃起を宛がい、そしてその奥へと押し入れていくと、リグルは甘い声を上げた。

「あっ……♥き、たぁっ♥」

 リグルの柔らかい肛門縁は広がって、すっかり女性器じみて俺を飲み込んでくる。亀頭が入り込むと、後はずるずるとあっという間に全部が入ってしまった。アヌスは排泄器官な筈なのに、リグルのそこはまるで俺のペニスを内側へ内側へと飲み込んでいくような動きで咥え込んできた。

「エロい、けつまんこだなっ」
「ふっんぅ♥おにいちゃんのための、オトコノコまんこ、だよぉっ♥いっぱい、つかって、ね?♥」

 動きたいのを我慢して、リグルの膝の裏に手を入れて持ち上げるみたいにM字開脚を更に広げる。ペニスをリグルのアヌスに入れたまま、体をリグルに押しかぶせるようにして密着すると、おなかの辺りにリグルのペニスが当たる。彼も、興奮が高まったままみたいだ。

「おにいちゃん、動いて♥ボクのおまんこ、ずぼずぼシてぇっ♥」

 腕を伸ばして、俺に抱きつきたいというポーズをするリグル。挿入したままで抱き合うのは難しいが、腕の範囲に上半身を差し入れると、リグルは首っ玉に腕を回してきた。若干体勢が辛いが、リグルが望むならこれでがんばろうと思う。それに、リグルの顔が近くて、愛おしさがすごくこみ上げてくる。

「じゃあ、動くよ」
「うん♪」

 俺の言葉に返事したのは、上の口だけではなかった。同時に、アヌスもきゅうっと締まって返事してきたものだからたまらない。
 俺が挿入済みのペニスを抜こうとすると、リグルはくくっと括約筋を締めてくる。締めたり、緩めたり、繰り返して抜くときにいちいち雁首が気持ちいいようにしてくる。逆に挿入するときには力を抜いて、柔らかな肉壁で包みながら飲み込んでくる。俺が腰の速度を変えても、リグルは器用それに合わせて力を込めたり抜いたりしてくる。粘膜同士の摩擦もさることながら、リグルが健気に俺の動きに合わせてくれることが嬉しくて、余計に感じてしまう。

「おにい♥ちゃん♥もっと早くシテも、平気だよ♥」

 その言葉に応えてピストンを速めてやると、リグルは後ろ手にシーツを掴んで、甘い声をあげる。括約筋の躍動は全くシンクロ率を落とさない。リグルの腸壁はすごく柔らかくて、ぷにぷにの感触がペニス越しに伝わってくる。
 やがて、俺のちんぽを包み込む肉壁にぬるぬるした水気が絡みついてきた。腸液が愛液代わりに分泌されて、摩擦を助けている。

「えっちなお汁が、お尻にも出てきたね。本当に、女の子のおまんこみたいだ」
「そうだよぉ♪ボク、おにいちゃんの前ではメスになっちゃうんだからぁ♪」

 きす、きすぅ、と甘えてくるリグルにキスを一つ、そして。

「んきゅぅっ?!あっ!あぁあっつ!?♪は、キタ、キタキタキタぁっ♪おにいちゃんの本気ピストン、
キちゃったぁ♥」

 早く動かすのではなくて、強く動かすって感じ。深くまで押し込んで、届く限り一番奥の直腸粘膜に先端を擦りつけてやる。リグルが一番感じるのは、そんなに奥の方ではない。ちょうど、おちんちんのおなかの方への延長線上にある、少ししこりを感じる部分。

「早く動かさなくっても、激しくしなくっても、リグルはすぐにアヘっちゃうからな。淫乱ショタ?」
「っは、っはひ♥そこ、しょこぉっ♪前立腺のとこそんな風にねちっこくぐりぐり♥されたら♥んっひ♪男の子だったら、すぐ気持ちよくなっちゃうよぉ♥」

 ぴゅっ、早くも飛沫が飛び始める。射精ではない。興奮に過剰分泌されるカウパーに、さっきの精液が押し出されているのだ。

「ほらっ、もっと押し込んであげるよっ」
「ら、らめ……そこ、すいっちなの♥そこされたらボク、すぐトんじゃうの♪」

 俺の腰の動きとは別に、リグルの腰もくねくねゆれる。俺が少し的を外してしまう前立腺マッサージを、リグルは自分で位置調整してスイートスポットへあたるように動くのだ。

「リグルはここ、大好きだもんね?」
「そおっ♪そこ大好き♥そこボクのアクメスイッチなんだもんっ♥あひ、っひ♥んっ♥うぅんんっ♥感じる、お尻感じるよぉ♥きもちい、おにーちゃん、おにーちゃぁんっ♥」

 リグルがどんどん高ぶって余裕がなくなってきているのを見て、俺は気分がよくなってより一層攻めをきつくしてしまう。速さなんて要らないと言ったけれど、前立腺責めだけではなく直腸粘膜の摩擦もしてあげようとすると、やっぱり早いピストンの方がいい。俺は、腰の動きを早くして、リグルのケツマンコを掻き混ぜてあげることにした。もちろん一番奥へ入る寄り道に前立腺をがんと押し込んでやるのを忘れない。
 効果は、てきめんだ。感じながら俺に笑いかける余裕があったリグルだけど、そうしてやるともう、笑顔は見られなかった。泣き出しそうな辛そうな表情、でも俺は、これはリグルが最高に感じているときの表情だと知っている。

「だめ、こんなの、感じすぎちゃっておにいちゃんのことリードできないよぅ♥ボク、ビッチショタなのに、おにいちゃんより全然経験豊富のさせケツマンなのに、彼女いない歴=年齢の非モテおにいちゃんに、いいようにされちゃってるぅっ♥」
「非モテは余計だwそういう悪い子には、もっとダメになって貰うよ」

 そういって俺は、リグルの腸膣内をこね回す腰振りを更に激しく変化させる。ごつんごつんと、前立腺付近の粘壁を突き上げ、俺のものを咥えてぴっちり開き切っているアナル渕をねじるように押し込む。直腸壁は、チン先で擦りあげてやる。

「おっ、んおぉっんっ♥オクぅっ♥おにいちゃんのおちんちんが、ボクのケツマンコ奥までぐりぐり押し広げてるっ♥だめ、おにいちゃんのおちんちん、ちょうどいいの♥長さも太さも固さもっ、お尻の一番ヨワいとこ、ちょうど当たるのぉっ♥」

 その割にはがっつんがっつん激しくしても弱い……っていうか、リグルのえっち力は攻撃力過多の防御紙って感じで……そこが堪らないのだけど。とにかく俺の経験不足のへたくそセックスでも演技なしでヨガり狂ってくれるから、逆に俺も興奮してしまう、つまり相性ばっちりの仲ってことだ。男と相性ばっちりってのも、なんだかアレだが、相手がリグルならまあ仕方がないというか願ったりかなったりというか、俺ももうだいぶダメだ。
 リグルの括約筋は、フェラ唇の輪っか扱き感と女性器の包容感トロケ感の両方を兼ね備えている。奥に奥に取り込もうとする動きは、常人がやろうとすると相当の括約筋トレーニングが必要なのだと聞いたことがある。が、まさにそれだった。挿入したペニスは、軟らかい粘膜と固い筋肉の絶妙な包み扱きがはたらくと同時に、常に奥へ送り込まれるような蠕動を伴っている。こんな刺激に耐えられる男が、いるわけがない。
 俺は必死に堪えながら、リグルが「一番ヨワいとこ」という場所をぐりぐりと亀頭の先端で押し上げ擦りあげるように腰を打ち付けくねらせる。

「だ……だめ、ほん、と、おに、ちゃ……♥ボク、とけちゃ、う……♥おちんちん、さわって、みて、ぇ」

 既に力が入らなくなっている上半身を床にべったりと投げだし、尻だけを高く俺に持ち上げられて犯されるリグルが、ベロと涎を零しながらペニスへの刺激を求めてくる。俺は尻を掴む片方の手を伸ばして、リグルのかわいらしい皮被りぴんこに触った。

「くふひゅっ♥ん〜〜〜〜っ♥」

 俺が触った瞬間リグルは言葉とは言い難い喘ぎ声を上げて身を震わせた。いきなり
皮の中の敏感粘膜を握ったからだ。リグルのそこは、まるで待ちきれなくなった女陰みたいにとろとろに蜜を湛えていて、触った瞬間ににゅるりと剥けて掌が生亀頭を握る形になったのだ。こんな風に蜜を溜込んでとろっとろになるのは、リグルが皮被りちゃんだからだ。剥けていればこんな汁の量すぐに滴ってしまってこんな”にゅるとろちんちん”にはならない。

「凄いよ、リグルのチン皮、おマンコ汁でべちょべちょのビラビラ食みだしマンコみたいになってる」
「そ、そんな風に言われたらボク、オンナノコになっちゃうょぉ……♥」

 とろんと媚び溶けた目元、染まった頬、濡れたままの中を晒しながら閉じられることのなく熱い吐息を吐き続ける口は、一言言葉を発する度にその中が媚粘膜のようにぬらついて、視覚フェロモンをまき散らしている。どこをどう取っても、女の子だ。下半身の作りが少し違うだけで、オスを受け入れる性であるという点では、今のリグルはメスに違いない。

 俺がリグルの剥けた雄クリトリスを指先で擦る度、彼は艶めかしい声を上げながら強すぎる刺激から逃れるように身をよじらせる。その腰の動きが余計にエロくて、雄クリ虐めをする手は止まることなくひたすらリグルを可愛がる。
 敢えて皮を被せて、潤沢な雄愛液を絞って先端をクチュらせたり、剥ききって雁首の縁を攻め上げたり、リグルについているそれはまるで俺の股間についているものと同じとはとても思えない、男の俺から見て劣情を掻き立てる淫猥さを持っていた。

「ほら、こんなに濡れてる。男の子の量じゃないぞ?」

 彼のカラダが震えるのと一緒にちんぽがぴくんと跳ね上がる度、管の根本が締まっているのだ。男の俺だからわかる。そしてそれを裏付けるように、根本からじゅわりと愛液が、今度は俺でも想像ができない程の量、溢れ出してくる。終わり際の射精みたいな量。カウパーの量が性感の大きさと比例しているとは思わないし、こんな噴くみたいな量は自分でなったことがないのでそれもわからないが、これが男の身勝手な妄想だろうか、沢山濡れているという事は沢山感じている証拠のように思えて、征服欲求が高まると同時に満たされていく。さらにそれをリグル自身に見せつけたいと思ってしまった。
 俺は指の先から掌にまで流れてくる雄愛液を指同士に絡め、リグルの目の前で糸を引いてみせた。

「やっぱりリグルは、ビッチだ。ド淫乱の、ショタビッチ」

 そのまま、雄のにおいがツンと鼻を突くその液体を、手からリグルの顔に擦り付ける。鼻を中心に、この淫らな匂いがよく彼自身に届くように、上唇にも。

「っん♥く、くさぁぃ……ちんぽくさいよぅ……すっごい、ニオイ♥」
「ああ、男の本気汁の匂いだな。酷い匂い、やっぱりオスだな」

 そういうとリグルは、ごめんなさい、と小さく呟いてから口を開けて、俺の掌にまとわりつくカウパーを舐め取る。掌を舐め上げ、オスぬめりがすっかり消えてから今度は指を一本一本綺麗にしゃぶる。手全体がすっかりリグルの唾液で上塗りされてからは、リグルは俺が差し出す指を一心にしゃぶり続ける。下を絡め、唇をすぼめ、前後に首を振って先から根本、根本から先まで。一生懸命指フェラを続ける中でも、かわいらしいおちんちんはぴくぴくと触ってほしそうに跳ねている。

 ああ、やっぱかわいい。これが男とかマジで反則だろ。俺はリグルの顔中にキスしてしまう。唇ほっぺた鼻の先、おでこに耳たぶ顎の縁。

「そこ、汚い、ボクの汁……」
「汚いもんかよ」

 リグルの言うのも聞かず、顔から上半身へきすきすきすをシフトしていく。確かに俺なんかに比べれば薄いけど肩幅ってやっぱり男の子だなとか、腰回りは流石にくびれがゆるくて少しだけ骨ばってるのも男の子だなとか、胸は膨らんでなくても乳首は感じるんだなとか、そんなことばっかり考えてしまう。リグルを抱く度に、どんどん性別というものの境界が曖昧になっていく。リグルが男なのか女なのかどうでもよくなってしまって、それがリグルとの関係性以外においても顔を出し始めている。もはや可愛ければ、どっちだって構わない。リグルのフェロモンか、毒か、もしくは……恋心とか言う奴に冒されているに違いなかった。

「リグル、可愛いよ、リグル」
「かわいい?ボク、かわいい?」
「可愛いよ。」
「どれくらい?」
「可愛いリグルのけつまんこでイきたい。可愛いリグルのまんこの中に、思いっきり射精したい。それくらい可愛い。お嫁さんにしたい」
「お嫁、さんっ……♥ボク、お嫁さんになれる?おにいちゃんのお嫁さんっ♥男の子だけでおにいちゃんのお嫁さんになるっ♥いーよ♥だったら、いーよ♥おにいちゃん♥可愛いリグルのけつまんこに、たっぷり中出ししてぇ♥オスマンコに種付け汁、いっぱいぶちまけて、お嫁さん契約してぇっ♥」

 俺は何も言わず、いや、我慢できずに言葉も発せずに、リグルの中に埋まったままのペニスを再び抜き差しする。今度はもう、手加減とか、気遣いとか、焦らしとか、我慢とか、そういうの一切抜き。とにかくリグルのアヌスをかき回して、竿に摩擦をもらって、直腸媚粘膜に亀頭を嘗め回してもらって、雁首を引っ掛けてもらって、射精に、リグルに中出し、とにかく腰を振って駆け抜ける。めちゃくちゃ突きまくって、中を押し広げるみたいに角度をつけて押し込んで、前立腺を責めあげる。

「リグ、ル、我慢しなくて、いいからな?」
「がっ、我慢なんてできないの♥男の子はぁ……ガマンも、イったフリも、できないんらからぁ……♥ドライはおちんちん愛液ぴゅっぴゅしちゃうし、おちんちんアクメは射精とめらんないし、女の子なんかより、カラダ、正直なんらからぁ……♥」

 リグルはおにいちゃん、おにいちゃんと嬌声を上げ続ける。俺が抜き差しして奥を突く度に、可愛い叫び声とともに床をオス愛液でべちゃべちゃに汚した。
 俺はリグルのちっちゃい体を持ち上げて、ベッドの縁に腰掛ける。膝の上にM字に股を広げたままのリグルを下ろして、座位に変える。リグル自身の体重で深く挿入されるようになって、リグルははひっ、て呼吸を乱す。それに、こうしてリグルを膝の上に抱えると、向こうにある鏡にリグルと俺がつながった姿が映るのだ。それに気づいたリグルは、顔を伏せて「かがみ、やだ……」と弱弱しい声をあげる。

「ほら、リグルの発情ぴんこ、丸見えだよ?絶頂寸前のぬるぬるちんこ、女の子みたいに可愛いリグルのオスクリがフル勃起しちゃってるところ」

 俺はリグルの両膝の裏に腕を入れて、脚を更に高くを持ち上げる。俺の胸の方にひっくり返るみたいになって、アヌスに俺の肉棒が突き刺さっているところとそれが出入りしている様子が、鏡にはっきりと映し出された。

「ほら、みて。どうなってるのか、自分で確認するんだ」
「ぁ……♥ゃぁっ……♥ボクの恥ずかしいところ、全部、自分で見えちゃうぅ……♥」

 その瞬間、リグルのカラダがぶるり、と震えた。背筋が反って力が入り、ペニスがきゅっと括約筋に締め付けられる。そして間もなく、その締め付けは断続的に収縮を繰り返して脈動した。

「う、お」

 粘膜に伝わる痙攣は、風俗で童貞を捨てたときよりも何倍も気持ちいい。リグルのケツマンコは、まさに男殺しだ。

「じゃあ、リグル激しくするからね。鏡に映ったハメ姿、ちゃんと見ながら感じるんだぞ?」
「ふぁぁ、い♥」

 口の端で指を咥えるリグル。セックスしている自分の姿を見て興奮を高めながら、鏡には自分のかわいい姿を映そうとしているのだ。自分に自信がないといつも言いながら、鏡の前に出せばとんだナルシストじゃないか。

「可愛いよ、リグル」

 その隠れたナルシズムを引き摺り出してくすぐってやると、リグルは身も心もとろとろに溶けきって、下から突き上げる俺の腰振りに完全に直腸をフィットさせて喘ぎ始めた。

「あ゛っ♥んあぁあっ♥きもち、い♥ボク、どんどん可愛くなっちゃう……おにいちゃんにケツ穴セックス仕込まれて、女の子イキのスイッチ押されるたんびに、どんどんやらしくて可愛くなっちゃうよぉ♥男の子なのに、ボク、男なのに♥んっひ、おしり、おしりっすっごい♥おにいちゃんが奥までずんって♥ずんずんって♥おちんちんすごいっ♥おっほ、おっひぃぃい♥しゅごぉぉぉおしゅごぉぉぉぉい♥いいところ♥おちんちんが、ボクのおまんこの一番いいとこ、がっつんがっつんしてきて、いっちゃう、ボク男の子なのにメスイキしちゃう♥」
「じゃあこっちもいじってやるよ」
「やぁあああぁあぁぁああぁんん~~~っ♥クリトリスっ、それボクのクリトリスっ♥おまんこしながらクリトリスしこしこっされるの、ボクだめなのぉおっ♥」
「でかいクリだな、穴まで開いて、ちんぽだろ?」
「ちがうの、ちがうのぉっ、ボク男の子だけど、もうクリなのっ、おにいちゃんが可愛いって言ってくれたら、男の子だけどメスなのっ♥これは勃起クリな……にょほぉおおぉぉおっん♥クリ扱きっ♥クリ扱きしちゃ♥んあっひ♥あっあ゛あっ♥前立腺責めとオスクリ扱き両方はぁ゛っ゛っ♥らめ、らめらめら゛めぇぇ゛ぇっ♥」
「どうしてダメなの?」
「いっぢゃう、いぢゃうのぉぉっ♥もうボク、おにいちゃんにイかされちゃうのぉっ♥んっほ、おごご♥へひ、へひぃぃあぁぁっ♥きもちいぃっ♥もうわけわかんにゃい、おちんぽもおまんこもきもちぃっ♥どっちもきもちぃっ♥おにーちゃん、おにーちゃぁぁん♥イっちゃう、もういっちゃうのぉおっ♥」
「おちんぽか」
「ふきゅゅぅっ♥まちぁった、まちあたぁあっ……♥クリっくりとりしゅぅっ♥ぁあん♥はあ、はぁあっつん♥だめ、だめえ、もうらめえ♥もうどっちてもいい、おちんぽでもおまんこでもおとこのこでもおんなのこでも、どっちでもいいのぉっ♥おにいちゃんに可愛いってゆってもらえるなら、ろっちれおいぃのぉおほっ♥」
「そっか、じゃ、どっちで行く?おちんちん?おまんこ?」
「わかんにゃい♥もうわあんにゃいっ♥おちんぽもしこしこされて、おまんこもずぼずぼされて、どっちがきもちいいのかわかんないもんっ♥おちんぽいくの♥おまんこもいくの♥ボク、おにいちゃんにされて、全部イク♥いくっ♥はあぁん♥あっはぁぁあああん♥おにーちゃん、おにーちゃん、なからし、なからししへ、ボクもう、いっちゃうから、おにーちゃんも、なからしれ、いっへぇぇっ♥」
「いいよ、俺ももう、射精、しそう」
「キテ♥きてきてきてきてっ♥ザーメンおまんこのなかに、きてへっぇっ♥いっちゃうから♥なからっ♥し♥さられたら、っ♥トドメッ♥ボクそれでイっちゃうからっ♥おねがい、おねがいぃっ♥おにーちゃんのざーめんなからし、くらひゃあぁいいっ♥」
「リグル、この、淫乱ショタっ……でるっ」
「おほ、おっほぉおおっ……♥きたの、きたのきたのぉっ♥おしりマンコの中に、おにいちゃんのざーめん、今どっぷどぷでて……でてりゅ♥ただいま愛の証がボクの中に注入中っ♥あがってきた、あがってきたぁぁっ♥いくの、イクやつクルの♥中出しされちゃったおまんこから、ぞわぞわ、イクやつ、くるぅっ♥あ……ああぁあ……おにーちゃん、イク、いくから、ぎゅってして、ぎゅってっ♥あひ、あ、あ、あ、あああはあんっ……イク、イクイクっ♥いくいくいくいぐ♥っひ、あ、あ、あっ!いっっっっっっっっっっっっぐうううううううううううううううううううううううううううううっ!!!♥あひゃ♥いっぐ♥しゅごぉ♥射精、ボクのオチンポもびゅーびゅー射精♥しちゃってるぅ♥とまんにゃいっ♥おにちゃ、前立腺だめ、いってうとき、ぜんりつしぇんは、らめらよぉぉっ♥っひぎ♥もどれにゃ、く♥アクメからおりれなくなりゅっ♥ちくびもつねっちゃらめ♥そんなとこばっかりしゃれたら、ボク、ほんとにメス化しひゃぅぅっ♥あっひ、あっひいぃぃぃ♥おほ♥おほおぉぉおおっつ♥きもちよしゅぎれ、ぱかに、あらまぱかににゃりゅぅうぅっ♥っひゃ、んはひゃあはああああああああああああああああっ♥またいく、またいちゃうっ♥連続アクメ、まっちろになりゅうぅぅっ♥あはあ゛ああああ゛あああああああ゛あぁあ゛ああぁああああああぁあああぁん~~~~~~~~~~~~~~っ♥♥♥♥♥」







 昨日のえっちは、なんだかいつもよりも疲れた。今日のリグルの用事は夕方からだっていうから平気だと思っていたのに、結局俺は夕方リグルに「そろそろおしごとなんだけど……」と起こされる始末だった。

「いっっっっっぱい発情したから、蛍たちにもきっと伝わるよ♥」

 それに比べてリグルの精力はまさに底なしかと。元気いっぱいなところは今日も全く変わっていない。リグルは俺なんかよりずっと乱れていたような気がするのに、この差はなんだろうか。ああ、人間と妖怪の差か。当たり前なのか。むしろ俺は命知らずなのか。
 日本に、快楽で夢中の内に人を殺してしまうタイプの妖怪はいなかったような気がしたが。

「おにいちゃん?」
「何でもない」

 ここは野草園といって東京で身近に蛍鑑賞が出来る場所でもあるが、リグルにとっては仕事場の一つだ。
 自然が多い西東京でのこうした緑地公園は、夜ともなると雰囲気も、その、しっとりとしていて。リグルにとっては仕事なのだが、それを遊び半分で見に来た俺にとっては、なんだかデートのように思えてしまう。昨日のも含め、デートがメインイベントのように思えていたが、リグルの方は今日この夜がこっちの世界へわざわざやってきた理由なのだった。

「発情って、蛍に発情期なんてあるのか」
「いま、はつじょうしていーい?」

 そうではなく、年中発情してるんじゃないのかという意味を込めたつもりだったが、伝わっていないようだった。
 あっちのほうなら、ひといないよ?といたずらっぽく笑って暗がりを指さすリグルだが、流石に俺は、そんなことしてる暇ないだろ?と諭す。リグルのその様子が、冗談なのか本気なのか、今一つわからなかったし、冗談であっても「しようか」と言えば本当にえっちしたがるので、今はとりあえず乗らないでおいた。

「こっちは夏が短いからねー。蛍達も大変」
「一年が一年じゃない世界の方が驚きだよ、俺には」

 幻想郷の四季は、天体の運動によって決まるわけではない。従って、1年は365日だが、四季の巡りが365日とは限らないのだ。もちろん正月には雪が降ってたり春には桜が咲くが、これは、1月はこう、2月はこうで3月はこう……という「人々のイメージの力」が天候を作り上げているからにすぎない。幻想郷では、季節でさえ現象の一つにすぎないのだ。だから春が延々とこない年があったり、夏なのに寒い年があったりもするらしい。
 その影響か、幻想郷は、基本的に夏が長い。あの世界の住人の基本的な気性が陽気だからか、幻想郷の気象もそれに引きずられているらしい。夏を謳歌する虫達、その中の蛍もまた、幻想郷ではこっちよりも寿命が長いし、光っている期間も長いのだ。

「でも蛍達の活力は、ボクが源だから。ボクの活力がおにいちゃんとのえっちで培われてるなら、そういうことにもなるよ?」
「それは、なんか……」

 俺がリグルとセックスすればするほど蛍が輝くというのは、なんだか複雑な気分だ。というかちょっと遠慮したい。

「みんな、がんばれ♥がんばれっ♥」

 リグルは光舞う蛍達を遠めに眺めながら、両手を胸あたりでぐーに握って、それを応援する。しかしそうして蛍達の光のダンスを見ている内に、リグルはうずうず切なそうな表情で俺を見た。

「ぅぅ、みんながぴかぴかしてるのみてたら、我慢できなくなっちゃった」
「いや、だから今アオカンはちょっと」

 と俺が言うと、俺の言葉を遮って。

「……う、産んできていい?」
「はっ!?」

 リグルは俺の返事を聞きもせずに、ごめんねちょっとだけ待ってて、と言って俺に背を向ける。いつものマントが夜風に翻り、ふと見るとマントの下から見えるはずの、彼の足がない。その代わりに、何か黒いものがざわざわと細かく蠢いていた。
 その黒い群は、無数の蛍に違いなかった。リグルの姿はマントの向こうで蛍の群体に化け、散り散り無数の光を灯しながらあっちの方で舞っている蛍に合流していった。
 突然何処かから現れた想像を絶する数の蛍の光に、蛍鑑賞に着ていた他の人達が歓声を上げる。

「”産む”っつってたけど……どういうことだ」

 天の川が地上に降り立ったならさもありなん、粒状光斑の奔流が野草園を満たしていく。その光景を目の当たりにしながらリグルの言葉を訝しく一人ごちると、一匹の蛍が俺の肩に止まる。これはリグルだ、俺にはわかった。

――おにいちゃんに、いっぱい種付けしてもらったからね!――

 頭の中に響いたのは、リグルの声。蛍の群体に変化するのもこうしてテレパスをおくってくるのも、流石に妖怪であると思わざるを得ないが、それよりも、リグルは今、何かよからぬ事を口走らなかったか?

「……なに?」

――だから、おにいちゃんとボクの、こどもだよ――

 言っている意味がよくわからなかった。いや、わかりたくない、という方が正しいだろうか。

「まて、俺は人間でリグルは妖怪で、いや蛍であってもどちらでもいいが。それと、俺は男だし、リグルも男だ。」
――愛は性別も種族も超えるんだよ〜――
「いや、絶対そういうメカニズムじゃないだろ」

 彼が言う”弱者生存”の処世術を想像するに、未分化な生殖細胞を体内で生成できるのだろう。雌性配偶子と出会えば雄性配偶子となり、雄性配偶子と出会えば雌性配偶子となる雌雄同体にも近い生殖メカニズムを持っているに違いない。種族については……よくわからん。そもそもファンタジーすぎる存在なのだ、妖怪などと。細かいことを器にしていたらリグルの隣に立ってることもかなわない。
 それにしてもリグルの言うことが本当ならば、俺の遺伝子を持った蛍が、わんさかと生まれるわけだが、それは考えただけでぞっとしない。昆虫としての蛍が嫌いなわけではないが、それは話が別だ。

――安心して?取り敢えず普通の蛍産んでおくから。おにいちゃんの遺伝子を引き継いだりはしないよ――

 今取り敢えずっていったな?取り敢えずそうするって事はそうしないことも出来るのかよ?

「怪奇、ホタル男!みたいなことしたら赦さんからな……」

 いや、どうなるのかは知らない。人間とのハーフが森下さんだったり、人間からのミューテーションが上白沢さんだったりするのなら、仮面○イダーの改造人間みたいな事にはならないのかも知れないが。

――残念。その気になってくれたら、ボクいつでもおにいちゃんとのあかちゃん、産むからね?――
「幽香に殺されそうだから、慎重に考えておく」

 俺がそう言うとリグルは笑い、肩にいた一匹もまた光の群の中に飛び込んでいった。

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