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【リグル_うどんげ】コドクヨウカイ

絵が遅々として進まない。
だからって文を大量の時間を割いて書くわけにも行かない。

ので、
過去の作品を手直しして書いた気になってみる。
気分転換にはなった。

孤独(リグルのコンプレックスのひとつ)と
蠱毒(うどんげが取りに来たモノ)、
それに
妖怪(リグルとうどんげ(うどんげは正確には妖怪ではないですが))と
溶解(蛹の魔法)を

かけてのタイトルだったンですが
タイトルばっか巧いことつけても意味無いですよね。

今考えるとリグルうどんげとかねーよw
----------------------------------
「古代の蟲は強かったのかしら?」
「現代の蟲よりは、遙かに。」
「……現代の蟲。」
「うるさいなあ!」

 月夜は好き。綺麗な月影が降り注ぐ中、蟲の大群と夜想曲を舞うのは、何にも代え難い私の娯楽。むしろそのために生きているとさえ言っても過言ではない。だからといって、月との関わりは高々その程度、その程度が精々。

「そろそろ解いて貰えると嬉しいんだけどなあ?」

 足をじたばたさせて抵抗するが、符を全て破られてしまった以上は、悲しいかな、抵抗もその程度が精々。

「またあんなに蟲を呼ばれたら堪らないから、ヤ。」

 月の民に知り合いらしい知り合いなど、いない。突然襲いかかって来てふんじばったところで冗談だと笑い合えるような友達は、たとえ月の民でなくとも、長い人生……もとい、永い蟲生の中でも持った覚えはない。
 まあ、蟲達以外に友人と呼べるようなものはいないのだけど。

「人間の子供は」

 目の前の月の住人が目を細める。

「トンボの腑を引き摺り出して、代わりに紐の付いた草の茎を詰め込んで、死ぬまで飛ばせて遊ぶんですって。」

 ほら。こんな無表情にそんな残酷なことを言える奴は、そうそういない。間違いなく、命とか生とか、そういうことを超越した、もしくは見放された存在と、それに親しい者達。少なくとも友人にはしたくない。
 そいつが、鈴仙・優曇華院・イナバが、掬い上げるように私の顎を撫で上げる。

「私を解剖する気?」
「子供じゃないわ。」
「人間じゃないしね?」
「猿か兎か。それだけの違いよ、蟲。それに私はそんな残酷なことはしないわ。」
「どうだか」

 優曇華院はすっと立ち上がり、横たえられたまま動けない私を見下ろした。

「……いったい何なんだよ。ただ楽しく踊っていただけじゃないか。月にも、月の民にも、あんたの師匠にも、手が届かない地べたで舞って。気の違ったお姫様の愛らしい追い駆けっこにも、何も手は出していないでしょ。」
「ええ。重々承知しているわ。でもね、関係ない、関係ないのよ。夜虫達のコンサートがいかに盛大だろうとも、逆にいかに矮小だろうとも。私が貴方に会いに来た真意には、微塵も関係ないのよ、リグル・ナイトバグ。」

 優曇華院が右腕を頭上に掲げると、それに釣られるように拘束された私の腕が持ち上がる。そうして吊し上げられて、私の体は中腰程まで立て直った。

「じゃあ、何でこんなことをするの?いきなり現れて、あらかた吹き飛ばしたかと思えば、こんな」
「いい格好じゃない。可愛いわよ?」
「可愛いとか、変態かっての。」
「そうかしら?小さくまとまった顔の作り、薄い胸板、細い四肢、甘い声、白い肌。男のくせにこんなに可愛らしい方が、余程倒錯的よ?」

 ああもう、ルナティックな(頭が月までぶっ飛んだ)姫の側についてる奴等も、遠からずルナティック(いかれてる)ってことか……。

「毒をね、集めているのよ。」

 優曇華院が、ぽつりと呟く。

「は?」
「師匠に出された課題なんだけれど、壁にぶち当たっていて。概ね課題の内容全ての薬効は再現できるんだけどね。」
「優秀弟子が今度は毒薬作り?」
「パラダイムシフトって言うのは、個人レベルでも必要なことよ?根底からひっくり返して考え直すと、意外な一面が見えてくる。意外な程に見えてくる。」

 頭のいい奴の考えることは、付け加えるなら口に出して言うことは、回りくどくて鼻につく。

「悪影響の原因たる毒も、時には薬の最良の見本よ。薬そのものにだってなる。」
「何だかよく解らないけど、毒ならあのオプション付きの鈴蘭娘がいるじゃないか。毒は私の専売特許じゃないよ。それが解ったらさっさと放してよ。」

 メディスン・メランコリーというもっともらしく毒を売りにしている奴が他にいるのに、何だって言うんだ。

「確かに、植物性の毒素に関しては彼女のものは最高だわ。でも、それはもう十分過ぎる程に採取させてもらった。それに彼女の毒は、効果の発現が緩慢なのよ。師匠はそういうものの方が好きそうだけど、私はそうではないわ。私があなたに期待しているのは、動物性の毒素。もっと劇的に効果を顕す、禍々しい毒。それについては、蟲達の盟主たるリグル・ナイトバグ、貴方にこそ期待しているのよ。他に心当たりもないし。」
「モノは言い様だね。盟主なんて、そんなかっこうのいいものか。今じゃ単なる嫌われ者。そんな嫌われ者しか宛がないなんて、あんたも焼きが回ったんじゃないの?」

 かつて蠱毒といえば、呪術的な要素も含めた効果で言えば、毒としては間違いなく最高峰のものだった。それを作り出すのには、強い蟲達が必須。それ程に強い毒を持った、そして、だからこそ畏れられ続けた存在が蟲だった筈だが、今ではもうそんな姿は見る影もない。精々人間の子供に弄ばれ、目立たぬよう闇を蠢き、他の生き物のお零れを頂戴して食いつなぐ惨めな存在。それをまとめる私も、大凡そんなところだ。私という実態が、人間達の蟲への思念が凝り固まってできた存在なのだから、人間から畏れられてもいない蟲の王など、裸のそれと大差ないだろう。

「……なるほど。なるほど、なるほど。そういうことね。」

 優曇華院が何やら合点のいったように、息を吐く。

「でも、まあいいわ。あなたが人間にとって、他の動物達にとってどういった存在かなんて、私には関係がないもの。私が欲しいのは、あなたや、あなたの裡の蟲が作り出す毒。あなたの価値など、私は求めていない。」
「……もう好きにしたら?あんた達みたいに根本的実体がある訳じゃないし、解剖されようが、斬り潰されようが、人間が蟲を記憶している限りは、私は死なない。死ぬほどの痛みは感じられるけれどね。」
「じゃあ、好きにさせてもらおうかしら。」

 少しだけ穏やかな、概ね嗜虐的な笑顔を浮かべて、歩み寄ってくる。
 そして。

「ちょっ!何やってるの?!」
「好きにすればって、言ったじゃない?好きにさせてもらうわ。」
「いみわかんないよ!」

 優曇華院は、その、私のズボンに手をかけて、ぱんつにも手をかけて。そのまま脱がせてきた。

「貰うわよ?」
「毒ってそれぇ~……?」

 股の間に、少しひんやりとした、滑らかな感触を覚える。素直に、心地よい。ほっそりとした白い指が、私のあれに絡みついていた。

「取り敢えずはあなたの体液を貰うわ。そこから毒が生成できそうならばそれでよし。」
「と、採れなかったらどうするの?」
「搾る。」
「同じに聞こえるんだけどぉ……」

 目の前の兎は、挑発的な色の中に少しの恥じらいを孕んだ視線を送りながら胸元をはだけさせ、人差し指に軽く唾液をまぶす。

「ふぁ……」

 しなやかで白魚のような指のその動きは、私の姿勢を足元から崩すのに十分だった。

「……経験、なさそうね?」
「ない……よ……こんなの……。」
「ん……ちゅ…」

 優曇華院は私のモノに唇を被せてきた。指はより根元の方を緩急付けて扱いている。凄く、気持ちいい。

「ふぁ……」

 声が、漏れてしまう。こんななりの私が、女の人とこんなことをするのは、初めてだった。

「……可愛い声。」
「だ、だって……」

 腰から溶けてしまいそうな感覚の中で、何かが膨れ上がり、そして弾けた。

「うわっ、ちょっと早……」

 優曇華院の前髪から肩にかけて、白い粘液が滴っていた。

「精液……?」
「自分で出しておいてクエスチョンマークはないでしょう?出すなら出すって言ってよ。ん……」

 再び口を付けると、ストローを吸うように、私のアレを吸い上げる。

「ぁ……あっ……!んあ……だめ、また……」

 びくびくと腰が震えて力が入らない。砕けてぺたりとしりもちをつくと同時に、再び出してしまった。

「ん……んく……」
「あ、の、飲んで……る?」

 優曇華院の白い喉が、こくこくと鳴って動いている。

「……たくさん出るのね」
「わ、わかんないよ……」

 恥ずかしくて直視できない。

「こういうのは、どうかしら?」

 そう言って優曇華院は私のモノを胸で挟んだ。柔らかい感触に、しかし、敏感になりきった先に擦れて少しの痛みと、得も言われぬ快感を生み出した。

「うぁあ……おっぱい……きもち……ぃ……」

 私が呼吸と喘ぎを忙しなく繰り返す様子を艶のある上目遣いで見ながら、アレと胸の摩擦面に唾液をまぶしていく。

「あ……また、いっちゃうょぅ……」

 最後は声にならなかった。再びびゅくびゅくと射精して気を失いそうになる。あっという間の三回目の絶頂に、視界は白くもやがかり、意識も朦朧となっている。それでも、顔から肩、胸にかけて私の精液で白く染まっている優曇華院を見ると否応なしに男の部分が反応した。

「……元気ねえ。なりは女の子なのに、ここは立派に男の子を主張するんだ?剥けてないけれど。」
「は……ぁ……あ……」

 快感にたゆたう意識は、なかなか体に戻ってきてくれない。眠りにつく直前で目を覚まし、そしてまた意識を失うような、覚醒と失神の境界を行き来する。

「さて、慣らしはこれくらいで良さそうね。」
「……はぇ……?」
「さっさと毒を貰うわよ?毒が入っているのかは知らないけれど。」

 優曇華院は、どこからか薬を取り出した。

「そ、それ……」
「使い方は至って簡単……」
「や、やだ!」

 その形は、どう見ても。

「あら、説明は要らないの?」
「座薬でしょう?!」
「当たらずとも遠からず。解熱剤じゃないわ。」
「そう言うことはどうでもいいよ!ヤダよ、そんなの。第一何に……」
「そんなの当然じゃない。『排出』を促進するに決まっているわ。解熱剤じゃないの。」
「だからそれはどうでもいいの!お尻から入れるなんて!」
「口から入れるのもあるけど……ええと、結局大腸で複雑な作用を起こす必要があるから、口から入れて食道を通って胃と小腸を経由する『通路』を通すことになるけれど……」
「……」

 想像しただけで死にそうだ。

「どっちもイヤ!」
「はいはい、残念ながら今日はこっちしか用意してないから、おとなしくしてね。」
「やだってば!」

 私は逃げようとしたが、腰が砕けて巧く逃げられない。

「うぁ……!」

 転んだ勢いで地面にアレをこすりつけてしまい…

「うきゃ…!ぁ……!」

 普段ならただの激痛の筈なのだが、今は、痛みと、快感を感じてしまった。そして、また。

「うわ、それでイケるの?変態ね。」
「ゃ…ぁ……」

 再び襲いかかった絶頂のせいで完全に動けなくなった私に、嗜虐の表情で近づいて来る優曇華院。
 私の体を仰向けにひっくり返して、下半身を持ち上げる。

「よっと……」
「や、こ、こんな格好……」

 自分のアレが目の前に、そしてお尻の穴が優曇華院の目の前に配置される苦しい体勢。凄く恥ずかしい。

「薬を入れるから、お尻の力を抜いて。ついでに、そこ、まだ使うのに地面なんかに擦れたままじゃ汚いから、自分で綺麗にしてね。」
「ぇ……?」

 言っている意味がわからずにいると、優曇華院は人差し指と中指を唾液で濡らし、お尻の穴を……

「や……ぁ……」

 穿り始めた。

「ぅあ……」
「力入れないでね、裂けるかもしれないから。」
「ひ……」

 優曇華院の指が、二本とも深く沈んでゆく。深いところで指先だけが蠢き、小さな動きなのに、おなかの中全部がかき回されているみたいに……変な感じだった。射精を果たして縮まっていたモノが、再び過多さを取り戻してゆく。

「ぁ……なんで……」

 そして大きくなったそれが目の前に現れることで、「自分で綺麗にしろ」と言う意味が理解できた。

「……や……だ……」

 目を背けていると、優曇華院がむんずと私のモノを掴んで口に向ける。

「ちゃんと綺麗にしてね?」

 優曇華院は、厳しい声で命じてくるが、出来るわけがない。自分のモノを舐めるなんて……。許しを請うように彼女の方を見る。目を見て訴えようと、その瞳を見て……見たのがいけなかった。
 立てに割れた光彩と、血よりもなお鮮やかに赤い彼女の瞳が、私の意識を歪めた。

「ぁ…」

 一瞬で、何かが壊れた。私は嫌悪や疑問を持ちながらもそれを表面化できない心理状態にされ、自分のモノに、舌を、延ばした。

「ふぁ……!あ……」

 舌が先端にふれるたびに、電気のような快感が背筋を走った。苦い味が口に広がるが、舌に与えられる嫌悪感よりも、正規から生じる快感への欲求の方が上回ってしまった。それが欲しくて私は、しきりにペニスに舌を伸ばし、先だけではなく側面も舐めた。擦れて少し土が付いた部分も、蕩ける意識のまま舐め通した。
 気持ち……いい……じぶんのしゃぶるのきもちぃい……

「ここらへん、かしら……?」

 一方、優曇華院の尻の奥をかき回す手は止まっていない。動くたびにむずがゆさが広がる。そして、その指先が、何かに触れた途端。

「ぅあ!……ああああっっっ!!」

 セルフフェラで快感に高ぶっていたこともあったが、それを差し引いても不意に射精が促された。

「おぉあああ……ぃ……や……とまら……な……」

 びゅるびゅると。もう何度目になるか判らない絶頂だというのに、量が衰えない。

「凄いわね……全然量が減らない。」
「ぇ……あ……しゃせぇ……きもちぃいよう……」

 私が蕩けきった声を上げていると、優曇華院は二本の指で私のお尻をくつろげた。そして、薬を、奥に、押し入れる。

「!!」
「さあ、たっぷりと、出しなさい?もう随分出しているけれど、毒を持って帰らないと私も宿題が終わらないの。」

 あつい。おしりが、燃えるようにあつい。その熱が腰の深い場所に溜まり、ペニスへと導かれる。

「うぁあああっっっ」

 びゅーっ、と、凄まじい量の精液が放出された。精液が尿道を通過する僅かな刺激でさえ、目もくらむほどの快感に化けて再び射精を促す。

「出てる出てる。これだけ出れば、少し位入っているでしょう。」
「あ……あぐ……きもひぃいい……しゃせいきもちいぃよ……おしりきもちいぃよう……!」

 がくがくと腰が震えて、射精を繰り返す。一吹き一吹きがおしっこのように大量で、吹き出すたびに失神するほどの快感を生じる。そしてまた射精する。快楽の無限ループに陥って、苦しいほどの悦楽の沼にずぶずぶと沈んでいった。

「ひぁ……いい……きもちぃい……もっとだすの……もっとせーえきだすのぉおおおお!!」

 放出された精液はもっぱら自分の顔にぶちまけられた。目に入り、鼻に入り、口に入り、その生臭い匂いとどろりとした感触、生暖かさすら、今は快感のスパイスに化けている。

「あああああっっ!!でりゅ!しゃせいしててとまらないのおお……!おちんちんが、壊れたじゃぐちみたいに……せーえきとまらないよおおお!!」

 優曇華院の操る狂気のせいもあるかもしれないが、とにかく気持ちよくて、私は卑猥な言葉をぼろぼろと零していた。射精する瞬間の快感が間断なく連続で押し寄せる。

「……そろそろ貰うわね……」

 優曇華院は、あまりに淫猥な私の姿を見て頬を染めて、私の腰を地面に下ろした。それでも射精は止まることなく、今まで顔に降り注いでいた白濁が今度はおなか、そして太腿にまで飛び散った。

「は……あ……!おしり……おしりやめちゃやだあ!」

 懇願する私の上に馬乗りになり、優曇華院は私のモノを自らの秘裂に導いた。

「ん……射精しっぱなしのモノを入れるのって……結構……」

 ずぶずぶと優曇華院の中に沈んでゆく私のモノ。

「ああああ、入ってくう……ぬめぬめの肉の中に……食べられちゃってるよう!!」

 物寂しくひくついていた尻穴に、再び指が突き入れられる。

「んぉおおおあぁあああ!!おしりいい、きもちいいいよう!もっとほじって!!おしりのおく穿って、おちんちんしごいてええ!」
「ん……すご……い。皮被りとは……思えない……わ。んっ!」

 優曇華院が上で腰を振るたびにペニスが溶けるかと思うほどの快感が生まれ、際限ない射精を続ける。

「もっと……もっとお……」
「はぁ……っ!ん……は、げし……」
「う、どんげいん……もっとシテ……」

 壊れたような笑顔で求めると、彼女は唇を重ねて舌を差し入れてきた。

「ん……」

 舌同士が絡み合い、唾液が混じり、歯茎と頬の裏を嘗め回す。

「んぷぁ……」
「ぁ……」

 口が離れると、どろりと粘る唾液が糸を引いた。

「うどんげ」
「はぇ……?」
「優曇華院なんて硬い呼ばれ方はこんな時にはイヤよ。……『うどんげ』でいいわ。」
「はなの、なまえ……」
「そうね。ならばリグル、貴方はさしずめ花を求めて舞う虫。綺麗なモノじゃない。」

 優しく淫らな笑顔を浮かべて、再び腰を動かし始める。ぐじゅぐじゅと、ぬれた肉が絡み合う隠微な音が木霊する。

「あ……あ……ぅ……また……またいく……だめ、もう……とんじゃうよう!きもちよすぎて、おかしくなっちゃったよう……!」
「は……ん……もっと……ああ、私もよくなってきた……」

 そう言うと、お尻に入っていた指が、二本から三本に増えた。限界まで広がった肛門が、直腸が、それでもなお、いや、さらなる快楽を生み出した。

「あああああああああああ!!!!おしりいいいいい!きもちいいいい!もっと、もっとおしりおかして!ちんぽとおしりで、わたしいきっぱなしになってるのおおおお!!」
「んあ!わ、私も、中にいっぱい出されて、おなかたぷたぷになって……イきそう……」

 優曇華院が、いや、うどんげが、体を倒して覆い被さってくる。勃った乳首が、うどんげのそれと擦れ合って、さらに快感を高めてゆく。

「ふぁ……あ……」
「ん……り……リグル……」

 うどんげの口から私の名前が出た瞬間、今迄で一際大きな絶頂が、訪れた。

「あああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっっっっ!!!!」
「んあ……イく……っっっっ!!」

 びくびくと二人でけいれんを繰り返して、そして、糸が切れた人形のようにがっくりと崩れ落ち、動きを止めた。



 事を終えて、私が朦朧とした意識のもやを払うと、仰向けに横たわる私の横に、うどんげが座っていた。

「しっかりしなさいよ、男の子でしょう?」

 怒ったような呆れたような。それでいて優しく穏やかな。そんな顔で言葉を紡ぎ、汗で額に張り付いた髪を優しく払ってくれる。

「男の子でしょ、なんて、最後だけそんな扱いなんだ。」
「そうよ。剥けてもいないちんこ押っ立てて、へこへこへたれた腰遣いで。」
「そんな言い方無いじゃないか……」
「仕方ないでしょう。私がいく前に、貴方何回出したと思っているの?」

 ……おぼえてない……。

「ごめんなさい」
「貴方は」

 不意にうどんげが優しい眼差しを向けてきた。それまでとのギャップに目を白黒させていると。

「随分と自分にコンプレックスがあるみたいだけれど」
「……どうかな。そうかもしれないし、言い訳の隠れ蓑かもしれない。」

 私の肩を、ぐい、と掴むと、まだ空を仰いだままの私を、自分の方へずり寄せ。
 私の頭を自らの膝の上に乗せた。

「うどん…」
「私はね。小さい頃、芋虫から蛹を経て、蝶になるその変遷に感動したモノよ。どうして地べたを這っている肉の塊が、硬い殻に覆われる時間を過ごしただけで、ああも違う姿に変われるのか。そして私が成長してそのメカニズムを知ったとき、本当に驚いた。」
「……蝶は、綺麗だよね。」

 私がそう言うと、ふぅ、と小さく息を吐いて応えた。

「私は、蛾も綺麗だと思うけれど?」
「へえ。珍しいもんだね。」
「色の美しさをなら、綺麗な蛾はそこいらの蝶のそれよりも余程美しいわよ。まあ、飛び方が少し下手くそだけどね。蝉なんて夏の風物詩だけど、顔見たら吐きそうになるわ。……でも私が感動したのは、綺麗か綺麗ではないとか、醜いとかそうではないとか、昼に飛ぶか夜に飛ぶかとか、そう言う話ではないわ。」
「へ」
「蛹よ」

 喋りながら視線をどことなく彷徨わせていたうどんげが、その焦点をぴたりと私の眼に合わせる。……照れくさい。

「兎の私には、全く想像も出来ないわ。恐らく、姫様や、その他の人間共にも。あの硬い殻の中で、あなた方蟲達は、一度『本当に溶ける』のだなんて。私達は生命として開始された時点で、今の姿に向けてまっすぐに、ほとんどの寄り道もなく細胞分裂し、成長していくわ。だから全く判らない。あの殻の中で、貴方方が本当に形を、全ての器官がその境界を失う位に解け合って再び形成されるという、劇的な変化が。蟲達だけが使える、驚くべき魔法。」
「そう、かあ。うどんげとかは、蛹にはならないもんね。無駄だよね、いちいち芋虫になってさ、そこから無防備な蛹になってから、ようやく大人になるの。」
「無駄、かしら。単純に、二つの生を経験できる。二つの体で二つの経験を出来る。それって凄く羨ましいんだけど。よく言うじゃない。急がば回れって。寄り道の多い人生ほど豊かだって。」
「……芋虫から蛹になるのをそういう風に言う人は初めてだなあ。」
「そう思っている人は少なくないと思うけど?」

 膝枕をしたまま、視線を私の眼から逸らさないまま、うどんげは優しく微笑む。

「……蛹に、なってみたら?」
「は?」

 私は蟲達の概念が凝り固まった存在で、蟲自身ではない。勿論蛹になった経験も、ないのだが。

「私は、蟲じゃないんだけど。」
「……モノの喩えよ。⑨並の頭ね。」
「うるさい。」

 うどんげの憎まれ口も、今はただ、優しい。

「自分の好きなところも嫌いなところも、全て一旦溶かしてしまえばいいわ。いろんなモノが澱になって固まってしまって動けなくなることは、誰にだってある。私にもあった。そう言うときは、殻に籠もってでも、その背中が再び割れて新しい姿になる迄蛹になるのもいいわ。向かうべき方向さえ見失わなければ、芋虫の頃に引き摺るだけだった尻尾が、もしかしたら美しい羽になるかもしれない。無くてはならない触角になるかもしれない。」
「……」

 言葉が出ない。何だって、こんな……。

「おしまいっ。」

 そう言ってうどんげは突然立ち上がった。勿論頭を下ろすなんてことはしてくれていない。私は派手に頭を地面に落とした。

「いたっ!ひどお!」

 非難がましく視線を向けると、うどんげは白じんできた夜空に視線を向けていた。その姿が、男の私が女のうどんげに思うのも筋違いだが、とても逞しく、見えてしまう。

「体を重ねたところで、心は通じないなんてよく言うけどさ。体を重ねて埋まる溝も、あると思う。私がわざわざ貴方にこんなことを言う気になったのは、そう言うことよ。」

 姿を消しかけている月を肩の向こうに置いてその肩越しに振り向くうどんげ。

「それに、毒が、採取できなかったわ。」
「……それは、うどんげの採り方が悪いんだ。」
「そうかもしれないわね。次はもっと巧くやるわ。だから貴方も練習、しておくのよ?」
「つぎ……次ぃ!?」

 驚きと、羞恥、そして幾許かの期待が、浮かんで、頭を振る。

「そうね、次は貴方のお友達も混ぜてみましょうか。」
「もういやだよぅ……」

 涙目の私を後ろ目に、手をひらひらとさせながら遠ざかるうどんげ。

「……毒を採取するつもりが、体に入れちゃったみたいで。」

 去っていくのかと思ったうどんげの背中が、急に振り返った。

「え」
「中毒、ってやつかしら。」

 言っている意味がわからずにいた私の頬に、うどんげの唇が触れた。

「本当に、『また』があっても、いいと思ってる。」

 そう言って、今度こそ、うどんげは姿を消した。
 空はいよいよ朝の様相を呈してきた。私がいられるのも後僅かだ。

「蛹、かぁ……私も、変われるのかな」

 夜が朝に変わろうとしている。夜空が青空に変わろうとしている。寒く暗い時間から、暖かく明るい時間へ。
 日の出と共に一旦姿が消えてゆく中、夜と朝が入り交じったその時間を感じる。
 時間も蛹になるのか。そうして朝に変わってゆくのか。
 ……少し、気が楽になった。

「明日も、月下で舞うぞー。」

 そう口にして、ふっと、零れる笑み。結局、私に出来るのはそう言うことで、蛹になるかならないか、変われるか変われないかなんて、私の気の持ちようでしかないのか。
 今の自分を変えようと思えば、今の弱さを認めようと思えば、きっと。

「見てろよ太陽。いつか堂々とお前の視線の下で立てるようになってやるからな!」

 ……少しは男らしかっただろうか。
 そう思いながら、私も姿を消した。

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